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会計事務所の年収は安いって本当?年収を上げる方法も解説

2024/08/09

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インタビュー
まとめ

会計事務所で働く上で気になるのは、やはり年収のことではないでしょうか? 特に転職を考えている方や、現在会計事務所で働いている人にとっては、年収面での不安や疑問はつきものですよね。 そこで今回は、「会計事務所の年収は本当に安いのか?そして、年収を上げるためには何が必要なのか?」について解説していきます。

税理士・公認会計士の場合や無資格・未経験の場合、さらには新卒の初任給など、幅広い視点からお伝えします。 また、会計事務所で年収が低いと言われる理由や、年収を上げるための具体的な方法もご紹介します。

会計事務所の年収は?

税理士や公認会計士の方々は、自身のキャリアパスや将来の経済的な安定を考える上で、年収についての情報収集が欠かせません。

会計事務所の給与はポジションや資格の有無によって大きく異なります。 今回は「税理士・公認会計士の場合」「科目合格者の場合」「無資格・未経験の場合」の3つに絞り平均年収をみてみましょう!

税理士・公認会計士の場合

賃金構造基本統計調査によると、税理士・公認会計士の平均年収は約747万円です。(2022年版) 国税庁が発表した令和4年分 民間給与実態統計調査によると、全労働者の平均年収は458万となるため、一般に比べて高いと言えるでしょう。(2022年版)

ただし、これはあくまで一般的な目安であり、経験や能力、所属する会計事務所の規模などによって大きく変動することがあります。

科目合格者の場合

会計事務所で働くためには、一般的には会計や簿記の科目に合格する必要があります。 この科目合格者は、無資格者に比べて年収が高い傾向にあります。

取得している科目数ごとに変動はありますが、一般的に年収は約420万~500万程度です。 合格している科目数が多いほど年収は上がる傾向にあり、税理士有資格者となると市場価値が跳ね上がり年収も大幅に上がる傾向があります。

無資格・未経験の場合

税理士資格がないと会計事務所で就職・転職ができないと思われている方もいらっしゃるかもしれません。実は、無資格・未経験であっても受け入れてくれる事務所は多数あります。

一般的に、未経験者で資格のない場合には、有資格者と比べてかなり年収は下がる傾向にあります。有資格者の平均年収747万円に対して、無資格・未経験者は約250万円から350万円程度です。

資格を持つことで任せられる仕事内容が多くなり、その結果として年収もアップする傾向があります。したがって、キャリアの発展や収入増を望むのであれば、資格取得を積極的に検討することが重要です。

新卒の初任給は?

会計事務所の初任給に関する調査では、経験の有無や税理士試験の合格状況が重要な要素となっています。 未経験者の初任給は一般的に18万円から25万円の範囲であり、試験合格者はより高い初任給が期待されます。
経験者の場合、初任給は24万円から30万円程度が一般的です。年齢制限は未経験者に対して30歳未満の事務所が多いですが、経験者には年齢制限がない場合もあります。

一方で、初任給の設定や昇給ポリシーは事務所によって異なり、顧問先の担当能力や前職の年収なども考慮されます。 経験者は業界全体で優遇され、転職時に前職の年収を維持したいという要望も通ることがあります。

会計事務所の年収が低いと言われる理由

会計事務所の年収が低いと言われる理由には、いくつかの要素が絡んでいます。以下では、その一部をご紹介します。

業界の特性と競争激化

会計事務所は、企業や個人の経理業務や税務申告など、専門的な知識とスキルを要する仕事です。 近年は競争が激化しており、多くの事務所が存在しているため、案件数の増加が難しくなり、競争相手との価格競争も激しくなっています。そのため、一つの案件あたりの報酬が相対的に低くなり、年収が抑えられる傾向があります。

スキルや経験の評価が難しい

会計事務所では、スキルや経験の評価が難しいという問題もあります。 仕事の特性上、正確性や細かな作業が求められるため、経験や専門知識の習得には時間がかかります。

しかし、その成果を具体的に評価することは難しく、給与に反映されづらいことがあります。このため、苦労してスキルを磨いても、年収の上昇が限定的であると感じる人も少なくありません。
以上が、会計事務所の年収が低いと言われる主な理由です。

ただし、全ての会計事務所が同様の状況にあるわけではありません。 事務所や個人のスキル、成果によって年収に差があるので、適切なスキルアップやキャリアの選択が重要です。また、時給や年収だけでなく、将来の成長性ややりがいを重視する方も多くいらっしゃいます。
キャリアを選択する際には、自分自身の価値観や目標を考え、様々な要素を総合的に判断することが大切です。

会計事務所で年収を上げるには?

年収が低いと言われる会計事務所で、年収を上げるにはどのような行動が必要になるでしょうか。
いくつかの行動を詳しくご紹介していきます。

資格を取得する

会計事務所におけるキャリアアップや年収アップを目指す際に、資格取得は不可欠な要素です。 以下で紹介する3つの資格は、実務経験と合わせて取得することが望ましいです。特に、日商簿記は会計事務所での就業において基本的なスキルを身に付けるために必須です。

公認会計士資格

公認会計士は会計の専門家であり、会計業務の中でも特に監査業務において重宝されます。国家資格であり、その取得は非常に難しく、合格率も低いですが、会計事務所でのキャリアを積む上で最高の資格と言えます。

税理士資格

税理士は税務のプロフェッショナルであり、税務申告や相談などの業務を行います。社会的信頼性が高く、公正な立場から税務を担当することが求められます。公認会計士資格との兼ね合いもあり、両方の資格を持つことでキャリアの幅を広げることができます。

日商簿記

日商簿記は会計業務に特化した資格であり、経理や簿記業務において必要不可欠です。1級は合格率が低く、難関ですが、会計事務所でのキャリアを築く上で重要なスキルを身に付けることができます。

科目合格を目指す

税理士試験科目合格は、会計事務所での年収アップやキャリアアップに直結する重要な要素です。科目合格を通じて、以下のような具体的な影響が期待できます。

即戦力としての評価

科目合格者は、税務や会計に関する知識とスキルを既に持っており、即戦力として企業から高く評価されます。このため、採用企業は科目合格者に対して年収を上乗せするケースがあります。

職務範囲の拡大

科目合格者は、より高度な業務を担当することが期待される傾向があります。例えば、税務や会計コンサルティングなど、より専門的で高付加価値な業務に携わる機会が多くなることで、年収のアップにつながります。

キャリアパスの明確化

科目合格は、将来のキャリアパスを明確にする上で重要なステップです。税理士や公認会計士などの資格を目指すことで、より高いポジションや報酬を得るための道筋が明確化され、年収アップへの道が開けます。

これらの要因から、税理士試験科目合格は、会計事務所での年収アップを目指す上で非常に有益なステップとなります。将来のキャリアプランに合わせて、科目合格を目指すことで、より高い報酬とキャリアの機会を手に入れることが可能です。

経験を積む・スキルを磨く

会計事務所でのキャリアアップを目指すためには、経験を積むことやスキルを磨くことが不可欠です。

顧客の税務を引き受けるだけでなく、経営コンサルタントなど、幅広い分野で活躍することで、年収アップの可能性が広がります。経験を積むことで、業務に対応できる能力が身に付き、信頼を築くことができます。

経験豊富なプロフェッショナルとして認められると、高い報酬やキャリアの機会が得られるでしょう。

より良い条件の会計事務所に転職する

年収を上げるために転職を視野に入れることも一つの方法です。 転職することで、自身のスキルや経験を活かしながら、より良い条件の会計事務所に巡り合うことができるかもしれません。

転職を考える際には、転職のプロである転職エージェントを利用することがおすすめです。エージェントは、あなたの希望や要望に合わせて、最適な事務所とのマッチングをサポートしてくれます。また、エージェントは市場の動向や求人情報に詳しいため、より良い条件の会計事務所を見つける手助けをしてくれます。

転職することには、リスクや不安もつきものですが、エージェントを活用することで、的確なアドバイスやサポートを受けることができます。自分一人では見つけることが難しいような良い条件の会計事務所に出会えるかもしれません。

転職は人生の大きな決断ですが、自身の将来を考える上で重要な選択肢でもあります。年収を上げるためには、自分のスキルや経験を最大限に活かせる環境を選ぶことが必要です。エージェントを頼りに、より良い条件の会計事務所に転職することを視野に入れてみてください。きっと、より充実したキャリアと生活が待っていることでしょう。

転職する際の会計事務所選びのポイント

給与や業務時間、仕事内容等はもちろん事務所選びの鍵となります。 その他にも事務所選びで大切なポイントがいくつかあります。 会計事務所を選ぶ際のポイントをご紹介いたします。

資格取得者の割合

転職する際には、資格取得者の割合が高い会計事務所を選ぶことが重要です。 資格を持つスタッフが多い事務所は、高い専門性と経験を持っており、クライアントのニーズにしっかりと応えることができます。また、常に最新の知識を持っているため、変化する環境にも柔軟に対応することができます。

転職する際には、資格取得者の割合に注目し、自分のキャリアをより良い方向に進める会計事務所を選びましょう。

ワークライフバランス

自分自身が働きやすい環境かどうかも考慮すべきポイントです。例えば、フレックスタイム制度や在宅勤務の可否、残業や休日出勤の頻度など、自分のライフスタイルに合った働き方ができるかを確認しましょう。また、職場の雰囲気や社風もチェックしておくと良いでしょう。

まとめ

この記事では、年収が低いと言われている会計事務所にて年収を上げるための方法を詳しく紹介しました。

自身のスキルアップを行うことも年収をあげる大きな要因となりますが、自身の経験やスキルが現在の待遇とみあっていな場合は転職が一番の近道です。 ただし、転職をする際には慎重に判断し、プロのエージェントを上手に利用することも大切です。

自身の条件とマッチした会計事務所で働けるよう、情報集めも積極的に行っていくことが大切です。

執筆 ・ 監修

城之内 楊

株式会社ミツカル代表取締役社長

株式会社ミツカル代表取締役社長。 1990年生まれ。20代では士業向けのコンサルティング会社(株式会社アックスコンサルティング)で最年少役員として8年間勤務。これまで、3,000以上の税理士事務所のコンサルティングや士業向けのセミナーに複数登壇。さらにはスタートアップから上場企業まで外部顧問や役員としても活躍する。 退職後、税理士業界を活性化するために、税理士事務所の採用支援サービスを展開する株式会社ミツカルを創業。ミツカルでは年間2,400名以上の税理士事務所の求職者をサポート。審査基準を通過した優良事務所のみを紹介しており、ミスマッチのない転職支援を行っている。