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【10分で分かる!】外資系会計事務所の特徴や仕事内容について

2024/08/16

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インタビュー
まとめ

会計事務所、税理士事務所により規模や特徴に違いがあります。その中でも英語が得意な方やBIG4税理士法人に興味がある方は一度は外資系会計事務所への就職を考えたのではないでしょうか。
この記事では「外資系会計事務所」について深掘りしていきます。

外資系会計事務所とは?

まず、外資系企業について解説いたします。外資系企業とは、外国の資本が入っている企業のことを指します。具体的には、外国の企業や個人が一定割合以上の株式を有している会社のことです。日本にある外資系企業の場合、外国の企業が日本に子会社や支店を設立して運営しています。

外資系会計事務所とは外国資本が主要な出資者である、または外国企業の子会社として運営されている会計事務所のことを指します。外資系の会計事務所の特徴として、多国籍企業や国際的なクライアント企業をかかえていることが多く、国際的なビジネスに特化したサービスを提供しています。 その中でも、BIG4税理士法人とそれ以外に分類されています。

BIG4税理士法人

BIG4税理士法人とは、グローバル展開をしている4大会計事務所のメンバーファームである「KPMG税理士法人」「EY税理士法人」「PwC税理士法人」「デロイトトーマツ税理士法人」のことを指します。 それぞれの法人について詳しく説明していきます。

KPMG税理士法人

概要:
KPMGのメンバーファームとして日本国内で税務コンプライス業務、税務コンサルティングを提供しています。東京・名古屋・京都・大阪・広島・福岡を拠点としており、約820名の人員を擁した税理士法人です。

主要サービス:
国内税務、国際税務、M&A関連、税務コンサルティング、移転価格、金融機関向け税務、関税/間接税、個人所得税/人事部門向け税務 等

EY税理士法人

概要:
EY税理士法人は、アーンスト・アンド・ヤング(EY)のメンバーファームであり、税務サービスを中心に提供しています。EYは、監査、税務、コンサルティング、アドバイザリーサービスを世界中で展開するプロフェッショナルファームネットワークの一部で、日本国内でも強固な基盤を持っており、東京・大阪・名古屋・福岡・沖縄を拠点として構え、2002年から約22年にわたり幅広い経営支援にてクライアントをサポートしています。

主要サービス:
企業税務アドバイザリー/税務コンプライアンス、国際税務戦略/M&A組織再編、間接税戦略/国際税務 等

PwC税理士法人

概要:
PwC税理士法人は、プライスウォーターハウスクーパース(PwC)のメンバーファームとして、日本国内で税務サービスを提供しています。東京2社、名古屋、大阪、福岡に拠点を構え、約750名の人員を擁した税理士法人です。

主要サービス:
企業税務、インターナショナルタックス、税務ガバナンス/レポーティング、M&A税務、移転価格、事業継承/資産税、中堅企業向け総合税務サービス、間接税、関税/貿易 等

デロイトトーマツ税理士法人

概要:
デロイトトーマツ税理士法人は、デロイトのメンバーファームとして、日本国内で税務サービスを提供しています。東京、札幌、仙台、新潟、長野、高崎、さいたま、北陸、静岡2社、名古屋、大阪、広島、高松、松山、今治、福岡、鹿児島と全国広範囲に拠点を構え、人員は1,104名(2023年5月末現在)と大規模な税理士法人です。

主要サービス:
監査/保証業務、リスクアドバイザリー、ファイナンシャルアドバイザリー、コンサルティング、国際税務、国内税務、法務、グローバルビジネス支援 等

BIG4では、クライアントも大規模であることから国際税務やM&Aなどの難易度の高い業務を主に行っています。

BIG4税理士法人以外

BIG4以外の外資系会計事務所でも、監査、税務、コンサルティング、アドバイザリーといった幅広いサービスを提供していますが、主な業務は記帳代行や給与計算代行です。BIG4と比べると、同様の業務を行っていても、業務領域を絞っている場合が殆どです。

しかし、クライアントの企業規模がBIG4と比べて小さくなるため、直接経営者とコミュニケーションを取れるといったメリットもあり、将来独立開業を目指す場合にはBIG4税理士法人以外の会計事務所で経験を積むこともおすすめします。

外資系会計事務所の特徴

外資系会計事務所は、ほかの税理士事務所、会計事務所とどのような違いがあるのでしょうか? ここでは、大きく3つに分けて外資系会計事務所の特徴をご紹介いたします。

英語力が求められる

外資系会計事務所の特徴といえば、高い英語力が求められることです。外資系会計事務所では、グローバルに展開する企業の会計監査や税務対策を手掛けるため、英語を使って国際的なビジネスコミュニケーションを行う機会が多くあります。

また、海外の規制や法務に関する情報を理解したり、グローバルな規模での税務計画を立案したりするためにも、英語力は欠かせません。さらに、外資系会計事務所の社内研修やセミナーは英語で行われることが一般的で、最新の業界情報を得るためにも英語力が必要となります。これらの理由から、外資系会計事務所では、英語力が求められるのです。

企業の税務対策に特化している

外資系会計事務所は、企業の税務対策に特化したサービスを提供しているのが一つの大きな特徴です。外資系会計事務所は、クロスボーダー取引における税対策を得意としています。

特に、国際的な取引に関わる複雑な税法を理解し、適切な税務対策を講じることで、企業の利益を最大化する支援を行います。

さらに、国際的な規模を持つ外資系会計事務所は、各国の税法に精通した専門家が在籍しています。そのため、多国籍企業が直面する国際税務問題に対しても、高度な専門知識と豊富な経験を活かして解決策を提供します。

また、外資系会計事務所は、企業の経営戦略に対する税務対策も重視しています。企業の成長戦略、M&A、事業再構築など、その都度必要となる税務対策を提案し、企業の経営をサポートします。

これらのサービスは、企業が税務リスクを適切に管理し、ビジネスの成功を実現するために不可欠なものとなっています。

法人税の専門知識が必要

外資系会計事務所は法人税の知識が必要になります。外資系会計事務所は、国内の企業だけでなく、海外の企業に対する税務サービスも提供しており、そのためには国際的な税法や会計基準に精通していることが求められます。

その他にも、外資系会計事務所は、その顧客が直面する税務上のリスクを評価し、適切なアドバイスを提供するために、深い専門知識と豊富な経験が必要とされます。これには、より高度な法人税の知識を必要とするため、税理士をはじめとする専門家が多数在籍しているのが特徴的です。

外資系会計事務所で働く税理士の仕事内容と給与

外資系会計事務所への転職を検討する方にとって、一番気になるのは、外資系会計事務所の具体的な仕事内容と給料に関してではないでしょうか。このセクションで詳しく説明していきます。

税理士としての具体的な仕事内容

外資系会計事務所で働く税理士の仕事は多岐にわたります。主に、クライアント企業の税務戦略の立案や税務リスクの管理、税制改正への対応策の提案などが求められます。

具体的には、企業の財務状況を分析し、その上で最適な税務戦略を提案し、実行することが主な業務となります。また、税務リスクの管理とは、企業が直面する税務上のリスクを特定し、それらを回避または最小限に抑えるための解決策を提案することを指します。

給与や待遇について

外資系会計事務所で働く税理士の仕事内容と給与について、具体的に解説します。外資系会計事務所の仕事内容は、高度な専門知識と英語力を必要とするため、外資系会計事務所で働く税理士は高い報酬を得ることが一般的です。

給与については、年収は1,000万円を超えることもありますが、これは経験年数や業務内容によります。また、業績連動のボーナスや、海外出張の機会が増えることによる手当など、待遇面でも魅力があります。

しかし、高い報酬と引き換えに、厳しい業績評価や長時間労働が求められることも事実です。

外資系会計事務所への転職について

外資系会計事務所への転職を検討している場合、注意点についても把握しておく必要があります。
このセクションでは、外資系会計事務所に転職する際の注意点や、転職を成功させるためのポイントについても解説していきます。

転職時の注意点

外資系会計事務所への転職を考える際には、いくつかの注意点を把握しておくことが必要です。まず、外資系会計事務所では言語スキルとして高い英語力が求められることが多く、日常業務やクライアントとのコミュニケーションにおいて英語が共通言語として使用されることが一般的です。

外資系企業では多様な国籍や文化の人々が働いているため、異文化理解を深めることも大切です。業務を円滑に進めるためにコミュニケーションは必須であるため、そのスタイルに適応することが求められます。

また、外資系会計事務所は成果主義を基本としているため、業績評価が厳しく、昇進や報酬が成果に直結している場合が多いです。このため、高い成果を求められるプレッシャーが強いほか、繁忙期には長時間労働が発生します。

また、転職プロセスは厳しく、複数回の面接やテストが行われることが一般的で、専門知識や実務経験だけでなく、コミュニケーション能力や文化適応力も評価されます。

転職を成功させるポイント

転職を成功させるためには、まず自己分析と目標設定を定めることが成功のためのポイントとなります。自分の強みや弱み、キャリア目標を明確にし、なぜ外資系会計事務所で働きたいのか、自分のスキルや経験がどのように役立つのかを整理しましょう。また、長期的なキャリアプランを考え、外資系会計事務所でどのように成長したいかを明確にすることが大切です。

専門知識とスキルの強化も必要で、特に会計や税務の専門知識に加え、国際税務や移転価格の知識があると有利です。さらに、USCPA(米国公認会計士)や税理士などの資格取得も転職に有利になります。

レジュメと職務経歴書の作成においては、英語のレジュメを作成し、自分の経験やスキルを分かりやすくアピールすることが求められます。具体的な業務内容や成果を記載し、自分がどのように貢献したかを示す職務経歴書も重要です。

面接対策としては、外資系会計事務所の面接ではケーススタディや実務に関する質問が出ることが多いため、具体的な事例や成果を基に回答を準備しましょう。また、自分の強みや経験を具体的に説明し、会社に対してどのように貢献できるかをアピールすることが求められます。

以上の注意点とポイントを踏まえ、外資系会計事務所への転職を成功させるためには、自己分析や目標設定、専門知識の強化、面接対策などをしっかりと準備することが重要です。

まとめ

この記事を通じて、外資系会計事務所とは何か、その特徴や働く税理士の仕事内容や給与、そして転職についての注意点や成功のポイントなどを詳しく解説しました。

しかし、情報を得るだけではなく、具体的な転職活動を進める際には専門的な知識や経験が必要です。そのためキャリアアドバイザーに相談することも、理想的な転職を実現するための方法の1つであると言えます。

特に外資系会計事務所の転職には、英語力や異文化対応力、コミュニケーションスキル、専門知識などが求められます。キャリアアドバイザーはこれらのスキルを評価し、それに基づいて適切な職場を紹介してくれます。また、面接対策や履歴書の作成、転職交渉などについてもアドバイスしてくれます。

一人で悩むよりも、プロのアドバイスを得ることで、より良い転職結果を得ることができるでしょう。あなたのキャリアアップのために、キャリアアドバイザーに相談する方法も検討してみてはいかがでしょうか。

執筆 ・ 監修

城之内 楊

株式会社ミツカル代表取締役社長

株式会社ミツカル代表取締役社長。 1990年生まれ。20代では士業向けのコンサルティング会社(株式会社アックスコンサルティング)で最年少役員として8年間勤務。これまで、3,000以上の税理士事務所のコンサルティングや士業向けのセミナーに複数登壇。さらにはスタートアップから上場企業まで外部顧問や役員としても活躍する。 退職後、税理士業界を活性化するために、税理士事務所の採用支援サービスを展開する株式会社ミツカルを創業。ミツカルでは年間2,400名以上の税理士事務所の求職者をサポート。審査基準を通過した優良事務所のみを紹介しており、ミスマッチのない転職支援を行っている。