【社会保険労務士法人とうかい】 1年で30人採用、70名超へ。提案型×企業型DCの成長モデル
公開日:2026/01/30
最終更新日:2026/01/30
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社会保険労務士法人とうかい 代表の久野です。
現在、社会保険労務士法人とうかいは、グループ総勢70名を超える規模に成長しました。前年比140%の事業成長を毎年継続し、名古屋と東京の二大拠点を軸に、「日本一の社労士法人」を目指して走り続けています。
なぜ私たちがこれほどまでのスピードで成長できているのか、そして、これからの社労士には何が求められているのか。
私のこれまでの歩みと、とうかいグループが描くビジョンを通じて、その答えをお伝えします。
百貨店の外商マンが「未経験」で社労士の世界へ飛び込んだ理由
私のキャリアの原点は、社労士業界とは無縁の「百貨店」にあります。大学卒業後、大丸松坂屋百貨店に8年間勤務しました。最初の2年間は紳士服売り場でボーイズフロアなどの企画を担当し、その後は「外商」として富裕層のお客様を相手に、時計や車、時には家までも売るという、営業の最前線に身を置いていました。
この外商時代の経験が、私のビジネス観の基礎になっています。外商とは、単に物を売る仕事ではありません。お客様の生活のあらゆるお困りごとを解決し、信頼を勝ち取ることが仕事です。そこで培った「お客様が本当に求めているものは何か」を先回りして考える姿勢は、現在の「提案型社労士」というスタイルに直結しています。
当時、私は社内の人事部への異動を希望していました。大企業において、人事という部署は非常に影響力が強く、出世コースでもありました。そこで専門性を身につけるために、在職中に独学で社労士資格を取得したのです。しかし、百貨店の合併という大きな転換期を迎え、私は組織に残るのではなく、自らの力で勝負することを選びました。
30歳で独立を決意した際、私は社労士事務所での実務経験が一日もありませんでした。周囲からは無謀だと言われましたが、私には百貨店で培った営業力と、ある「疑問」がありました。それが、後に私たちの最大の強みとなる「企業型確定拠出年金(DC)」です。
中小企業にこそ「武器」を。企業型DCというブルーオーシャン
百貨店という上場企業にいた頃、当たり前のように利用していたのが「401k(企業型DC)」でした。しかし、いざ独立して中小企業の世界を覗いてみると、この素晴らしい制度を導入している会社がほとんどないことに気づきました。
「なぜ、中小企業には退職金制度や資産形成の仕組みが整っていないのか。」
その理由は明確でした。メガバンクや大手保険会社などの金融機関が、数千人、数万人の社員を抱える大企業をターゲットにしており、数十名規模の中小企業をマーケットとして見ていなかったからです。
「中小企業で働く人たちこそ、老後の不安を抱えており、賢い資産形成の術を必要としているはずだ」
そう思い立ち開業したものの、信用も実績もない私を相手にしてくれる金融機関はありませんでした。しかし、事務所の売上が1億円を超え、組織としての体裁が整ったタイミングでSBI証券さんに直接アプローチを行い、「SBIプラス年金」という中小企業向けのスキームを共に構築することができました。
現在、この企業型DC事業は私たちの大きな柱の一つです。今やSBIプラス年金には全国で約6,000社のお客様が加入されており、私たちはその「大元」として、全国の税理士・社労士の先生方とパートナーシップを組み、この制度を広めています。世の中にはまだ5万社ほどしか導入企業がありません。新NISAの普及で「運用」に対する心理的なハードルが下がった今、このマーケットはさらなる爆発的な広がりを見せると確信しています。
「手続き屋」から「戦略的パートナー」へ。提案型組織のカルチャー
私が事務所を立ち上げた際、名前に「とうかい」と付けたのは、この東海地区で一番になるという決意の表れでした。そして今、私たちが大切にしているのは、単なる「事務代行」に留まらない「提案型」のカルチャーです。
一般的な社労士事務所のイメージは、入退社の手続きをし、給与計算を間違いなく行う「バックオフィスのアウトソーシング先」かもしれません。もちろん、正確な事務はプロとして当然の義務ですが、それだけではお客様を真に幸せにすることはできません。
社労士の仕事は、実は「究極の営業職」だと私は考えています。なぜなら、私たちは企業の「人」という最も重要な経営資源に関わっているからです。営業とは、お客様の課題を解決すること。
例えば、法改正があればそれに対応するパッケージをいち早く作り、「育児介護休業法の改正に向けて、貴社ではこう準備すべきです」と提案する。ハラスメントの相談があれば、外部窓口の設置だけでなく、未然に防ぐためのコンプライアンス体制を提案する。
このように、お客様が気づいていないリスクや可能性を指摘し、解決策を提示する。これが私たちの付加価値です。外商マン時代、良い提案をすればお客様から「ありがとう」と言っていただけました。社労士も同じです。こちらから積極的に働きかけ、会社を良くするための提案を続けることで、お客様との信頼関係はより深いものになります。
そのため、とうかいグループでは採用の段階から、コミュニケーション能力や課題解決意欲を重視しています。事務をコツコツとこなす精鋭部隊はもちろん必要ですが、それ以上に「お客様の隣で共に走り、提案を楽しめる人材」を求めています。
社労士業界の「100名の壁」と、私たちが挑むインフラ構築
現在、社労士業界には大きな課題があります。それは、多くの事務所が10名以下の小規模組織に留まっているという点です。社労士業務は極めて属人的になりやすく、労働集約型です。10名を超え始めると、マネジメントの難易度が急上昇し、多くの経営者が「現状維持」を選んでしまいます。
しかし、それでは社会のインフラにはなれません。例えば、100名、500名、あるいは1,000名を超える規模の企業がアウトソーシングを検討したとき、数名規模の事務所では「その数は受けられません」と断らざるを得ないのが現状です。企業側は専門性を求めているのに、受け皿となる社労士事務所が組織化されていない。これは業界全体の損失であり、社会的な課題でもあります。
私たちは、この「社労士の組織化」に真っ向から取り組んでいます。現在70名の体制を築けたのは、私たちが事務のプロセスを徹底的にシステム化・パッケージ化し、属人性を排除してきたからです。
さらに言えば、社労士業務には国から与えられた「独占代理業務」という特権があります。しかし、もし社労士業界が時代の変化に追いつかず、インフラとしての機能を果たせなくなれば、いずれ自由競争にさらされるでしょう。AIの進化や大企業のBPO参入を脅威と感じるのではなく、それらを飲み込むほどの組織力と生産性を持つことが重要なのです。
AIとDXが社労士の価値を加速させる
「AIによって士業の仕事はなくなる」という議論がありますが、私はむしろ逆だと考えています。AIやDXは、私たちの価値を最大化させるための強力なパートナーです。
例えば、SmartHRやマネーフォワードといったHRテックの普及により、単純なデータ入力作業は劇的に減りました。しかし、それらのツールをどう活用し、どう運用ルールを策定するかという「導入支援」や、ツールから得られたデータをどう経営判断に活かすかという「コンサルティング」のニーズは、以前よりも格段に増えています。
中小企業の経営者は、ツールがあってもそれを使いこなす時間がありません。だからこそ、私たちがAIやRPAを駆使して圧倒的なスピードでオペレーションを回し、その上で人間にしかできない「解釈」や「アドバイス」を提供する。この「AI×BPO」のモデルこそが、次世代の社労士事務所の形です。
私たちの強みの一つは「レスポンスの速さ」です。クオリティが担保されているのはプロとして当たり前。お客様が求めているのは、今すぐ返ってくる答えです。AIを活用して徹底的に効率化することで、一分一秒でも早くお客様に価値を返す。このスピード感こそが、他社との圧倒的な差別化要因になります。
プロフェッショナルとしてのキャリアとマネジメント
これから社労士業界でキャリアを築こうとする方々に伝えたいのは、資格はあくまで「スタートライン」でしかないということです。資格があれば一生安泰という時代は終わりました。しかし、資格という専門性を持ちつつ、マネジメントやコンサルティングができる人材になれば、その市場価値は計り知れません。
社労士事務所でのマネジメントは、一般企業よりもはるかに難しいと言えます。なぜなら、メンバー一人ひとりが労働法の専門家であり、誇り高い職人だからです。「法律に詳しい集団」を率いるには、単なるルールによる管理ではなく、圧倒的なビジョンと人間力が求められます。
こだわりが強い職人たちを束ね、組織としての生産性を最大化し、かつ一人ひとりが自己実現できる環境を作る。この極めて難易度の高いマネジメントを経験できることこそ、とうかいグループで働く醍醐味です。ここでマネジメントを経験した人材は、社労士業界はもちろん、どの業界でも通用するリーダーになれると確信しています。
また、資格の有無に関わらず、お客様から「先生」と呼ばれるほどの専門性を身につけることは可能です。実際、当社の管理職には資格を持たないメンバーもいますが、彼らはお客様の課題を特定し、組織を動かす力で絶大な信頼を得ています。資格を武器にするのは良い。しかし、資格に囚われてはいけない。経営全般を見渡し、労働法の枠を超えた提案ができる「ビジネスパートナー」を目指してほしいのです。
東京・名古屋の二拠点体制で「日本一」への挑戦
2025年には東京オフィスを本格始動させました。支店ではなく、名古屋と東京、それぞれが本社機能を持ち、切磋琢磨し合う「ツインヘッド・モデル」を構築するためです。
東京に進出した理由は明確で、私たちが培ってきた「企業型DC」と「高生産性BPO」という強みを日本最大のマーケットで試し、さらに磨き上げるためです。そして、東京と名古屋の両拠点で同様のクオリティを維持し続けることは、BCP(事業継続計画)の観点からも、お客様に対する誠実さであると考えています。
社労士業界の頂点には、SATOグループさんのような巨大な先駆者がいらっしゃいます。私たちは、後発だからこそできる戦い方、すなわち「IT×提案型コンサルティング×企業型DC」という独自のポジションを極めることで、日本で最も信頼できる社労士グループを目指します。日本の中小企業が元気になれば、そこで働く人たちの生活が豊かになり、日本全体が活性化する。その中心に社労士がいる。そんな未来を私たちは本気で作ろうとしています。
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最後に
開業したばかりの頃、夜な夜な本を読みながら給与計算をしていたあの頃の情熱は、今も変わっていません。むしろ仲間が増え、対応できる領域が増えるたびに、この仕事が持つ可能性を実感しています。
社労士という職業は、もっと稼げて、もっと格好良くて、もっと社会にインパクトを与えられる存在になれる。とうかいグループは、そのモデルケースとなるべく、これからも変化を恐れず突き進みます。
共に成長し自分の限界を超えて挑戦したい。そんな想いを持つ方々と、この業界の未来を創っていけることを楽しみにしています。
加藤慧大
株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長