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公開日:2024/09/11
最終更新日:2025/02/18

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税理士は国家資格の中でも難関資格であり、専門性が高いため「高年収」のイメージを抱かれることが多いです。
この記事では、税理士の平均年収から高年収を目指すために必要なポイントまで徹底解説していきます。
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税理士の平均年収
厚生労働省が発表した「令和5年(2023年)賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、税理士の平均年収は約780万円と報告されています。
国税庁が発表している給与所得者の一般年収が458万円とされていることから、税理士の年収は比較的高水準であることがわかります。
しかし、この数値はあくまで平均の年収です。
それでは、年齢や性別、企業規模別の平均年収まで詳しく読み解いていきましょう。
年齢別
以下の表は年齢別の税理士平均年収です。
年齢 | 平均年収 |
---|---|
20~24歳 | 3,723,350円 |
25~29歳 | 4,862,050円 |
30~34歳 | 5,785,250円 |
35~39歳 | 7,130,700円 |
40~44歳 | 7,436,900円 |
45~49歳 | 7,615,600円 |
50~54歳 | 9,029,450円 |
55~59歳 | 5,808,800円 |
60~64歳 | 8,474,100円 |
65~69歳 | 5,847,950円 |
70歳以上 | 6,860,800円 |
年齢別に比較すると、50〜54歳の年収が一番高くなっています。
また、20代前半の平均給与に注目した際に、一般給与所得者の新卒平均年収は約240万円から300万円とされているため年代別にみても高水準であることが分かります。
引用:令和5年賃金構造基本統計調査
男女別
それでは、税理士年収の男女別平均を見ていきましょう。
厚生労働省が発表した「令和5年(2023年)賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、女性税理士の平均年収はおよそ670万円程度となっています。
その一方で、男性税理士の平均年収はおよそ890万円ほどであるため、男女で約220万円とかなり大きな差があることが分かります。
引用:令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
規模別
ここでは、従業員の数で「大手税理士法人」「中堅税理士法人」「従業員数30人未満の税理士法人」の3つに分けて説明していきます。
大手税理士法人
従業員数が100人以上の税理士法人を大手税理士法人と呼びます。
代表的な事務所としてTOMA税理士法人、税理士法人第一経営、グロースリンク税理士法人、アーリークロス、ひかり税理士法人などが挙げられます。これらの事務所の平均年収を見てみましょう。
大手税理士法人(100名以上) | 所在地 | 平均年収 |
---|---|---|
TOMA税理士法人 | 東京都 | 550万円 |
税理士法人第一経営 | 埼玉県 | 500万円 |
グロースリンク税理士法人 | 愛知県 | 550万円 |
アーリークロス | 福岡県 | 690万円 |
ひかり税理士法人 | 京都府 | 604万円 |
所在地や役職、規模により平均年収は変わりますが地方であっても比較的高年収であることが読み取れます。
中堅税理士法人
次に従業員100人未満の中堅税理士法人を見てみましょう。
ここでも5つの事務所をピックアップしています。
中堅税理士法人(30~100名) | 所在地 | 平均年収 |
---|---|---|
税理士法人スーゴル | 東京都 | 608万円 |
あいわ税理士法人 | 東京都 | 400万円 |
イデアコンサルティング | 東京都 | 650万円 |
GrowthPartners税理士法人 | 東京都 | 550万円 |
税理士法人クリアコンサルティング | 東京都 | 780万円 |
上記の表を見てみると、大手でなくても年収の高い事務所があることが分かります。
従業員数30人未満の税理士法人
従業員数30人未満の事務所は小規模事務所として分類されます。
小規模税理士法人は、専門分野に特化した税理士法人が多く、提供している業務内容や業種別で平均年収も変わってきます。一般的には、スタッフクラスで500~600万円程度、パートナークラスであれば平均年収が1,000万円を超える事務所もあります。
高年収を目指して転職をする際は、規模のみを参考に転職をするのではなく、自分自身にあった事務所を探すことが鍵となります。
高年収を実現している税理士の特徴
税理士業界は比較的高水準の給与を望めるため、年収1000万円を目指す方も多くみられます。
実際に、役職によっては年収1000万円を超えている求人も多くみられます。
では、高年収を実現している税理士にはどのような特徴がみられるでしょうか。
上位の役職に就く
役職によって、年収に大きな差があります。
以下は、役職別の平均年収です。
- アソシエイト:500~700万円
- シニアアソシエイト:700~800万円
- マネージャー:900~1,300万円
- シニアマネージャー:1,200~1,500万円
- パートナー:1,500万円以上
このように、役職があがるごとに年収は大きく変動します。
マネージャーやシニアマネージャーといった上級職に昇格すると、年収は900万円から1,500万円程度に達します。ここでは、チームのリーダーとしてプロジェクト全体の管理や、重要なクライアントとの関係構築が求められます。役職の中でも特に高いのがパートナーレベルで、この場合の年収は1,500万円から2,000万円以上になることもあります。パートナーは法人の経営層に属し、事務所全体の戦略策定や大規模なクライアントの対応を行います。
このように、役職が上がるごとに年収も比例して増加しますが、同時に責任や業務の複雑さも増していきます。また、大手の税理士法人や特定の専門分野に特化した事務所では、同じ役職でもより高い年収が期待できることがあります。例えば、国際税務やM&A(企業の合併・買収)に強い税理士は、専門知識やスキルが求められるため、より高い報酬を得ることが可能です。役職による年収の違いを理解することで、自身のキャリアプランを明確にし、目指すべき目標が見えてくるでしょう。
専門分野に特化したスキルがある
高年収を実現している税理士の中には、特定の専門分野に集中して活動しているケースが多く見られます。需要の高い専門分野を選ぶことで、他の税理士との差別化を図り、高い報酬を得ることが可能となります。以下に、特に需要が高いとされる専門分野をいくつか紹介します。
まず、国際税務の分野です。グローバル化が進む中、海外展開を行う企業や外国人投資家の増加に伴い、国際税務に詳しい税理士の需要が急増しています。国際税務に関する知識と経験を持つ税理士は、複雑な海外取引や税務戦略のアドバイスが可能となることで、高年収を望むことができます。
次に、M&A(合併・買収)や事業承継に特化した税理士も高い需要があります。企業の統合や分割、経営者の引退に伴う事業の引き継ぎなど、これらのプロセスには専門的な税務知識が不可欠です。特に中小企業においては、経営者の高齢化に伴い事業承継のニーズが増えており、この分野に強みを持つ税理士は高収入を得やすいと言えます。
さらに、資産税(相続税や贈与税)に関する専門知識を持つ税理士も高収入を得ることが可能です。相続税や贈与税に関する法律や規制は頻繁に変更されるため、最新の知識を持ち、適切な節税対策を提案できる税理士が求められています。特に高額な資産を持つクライアントに対しては、節税効果の高いアドバイスを提供することで、報酬も相応に高くなります。
これらの専門分野に精通し、クライアントに対して高品質なサービスを提供することで、高年収を実現することが可能になります。
開業税理士として勤務
開業税理士と勤務税理士は、その働き方と収入の構造に大きな差があります。まず、開業税理士は自身の事務所を運営し、クライアントを直接担当します。このため、収入は主にクライアントからの依頼料や相談料、税務申告の手数料などで成り立っています。クライアントの数や依頼の内容に応じて収入は大きく変動します。現在開業されている税理士の平均年収は2,500万円〜3,000万円といわれており、成功すれば高収入を得ることが可能です。
しかし、日本税理士会連合会が発表した「第6回税理士実態調査報告書」において発表されているデータでは、総所得が300万円以下の開業税理士割合は31.4%と報告されていることから、自身の営業スキルやマーケティングスキルにより大きく収入は変わることが分かります。開業税理士は自由な働き方が魅力ですが、その反面、事務所の運営や新規クライアントの獲得、マーケティングなどの業務も自己責任で行わなければなりません。
総じて、開業税理士は高収入を狙いやすい反面、リスクや負担も大きいという特徴があります。勤務税理士は安定した収入と働きやすい環境が魅力ですが、収入の上限が見えやすいです。このように、どちらの道を選ぶかは個々のキャリアプランやライフスタイル、リスク許容度に依存します。どちらの道にもそれぞれの魅力と課題があるため、自分に合った働き方を見つけることが重要です。
高年収を目指す税理士が抑えるべきポイント
では、高年収を目指すために抑えるべきポイントについてご紹介いたします。
専門性を極める
税理士として高年収を実現するためには、専門性を極めることが非常に重要です。税務の分野は広範であり、税理士はその中でも特定の領域に精通することで、他の税理士との差別化を図ることができます。
例えば、国際税務、相続税、法人税、消費税など、それぞれの分野には独自の知識と経験が求められます。特定の分野に特化することで、その分野における専門家としての評価が高まり、高額な報酬を得るチャンスが増えます。さらに、専門性を高めるためには、継続的な学習と実務経験の積み重ねが欠かせません。
最新の税法改正や制度変更に迅速に対応するため、定期的な研修やセミナーへの参加、専門書の読書などを怠らないことが重要です。また、実際の業務を通じて得た経験や知識を基に、独自のノウハウを蓄積し、それをクライアントに提供することで、信頼性と評価を高めることができます。
専門性を高めるもう一つの方法として、資格取得があります。
例えば、国際税務に特化する場合には、国際税務に関連する資格を取得することで、専門家としての信頼性が一層高まります。
また、他の専門分野についても同様に、その分野に関連する資格を取得することで、クライアントからの信頼を得やすくなります。さらに、特定の業界に特化することも有効です。例えば、医療業界やIT業界など、特定の業界に精通した税理士は、その業界のクライアントから高く評価されることが多いです。業界特有の税務問題に対する深い理解と経験を持つことで、他の税理士には提供できない価値を提供することができます。
以上のように、専門性を極めることは、高年収を目指す税理士にとって不可欠な要素です。特定の分野や業界に特化し、その分野での知識と経験を積み重ねることで、他の税理士との差別化を図り、高収入を実現することが可能となります。
独立開業をする
税理士が高年収を目指す際に、独立開業は非常に有力な選択肢の一つです。
独立開業することで、収入の上限を自らの努力とクライアントの数により決定できるため、収入のポテンシャルは大きく広がります。例えば、特定の専門分野に特化したサービスを提供することで、他の税理士との競争を避け、高い報酬を得ることが可能です。
しかし、独立開業には入念な準備が必要です。
まず、ビジネスプランをしっかりと立てることが不可欠です。ターゲットとなるクライアント層、提供するサービス、価格設定、マーケティング戦略などを詳細に計画することで、開業後のスタートダッシュを成功させることができます。さらに、事務所の立地選びも重要です。アクセスの良い場所に事務所を構えることで、多くのクライアントを引き寄せることができます。
独立開業はリスクを伴いますが、その分、成功した際のリターンは大きいです。しっかりとした準備と計画、そして努力を惜しまない姿勢が、高年収を実現するための道を切り開くでしょう。
ダブルライセンスの取得
税理士資格と他の資格を併せ持つことで、更に担当できる業務の幅が広がり高年収を目指すことが可能になります。
ここでは、おすすめの資格を3つご紹介いたします。
社会保険労務士
この資格は、労働者の福祉を守るための社会保険制度に関する知識や労働法規について深く理解していることを証明するもので、労働者の権利や福祉を守るための重要な役割を果たします。
社会保険労務士の独占業務には「行政機関等に提出する申請書や届出書などの作成」「書類提出や申請の代行」が挙げられます。税理士資格と併せ持つことで会計・税務、労務・社会保険の業務がワンストップで完了することが可能となります。
行政書士
税理士資格を持つことで、行政書士試験が免除され手続きのみで行政書士になることが可能です。
行政書士の独占業務には「官公署に提出する書類および事実証明・権利義務に関する書類の作成代理」があります。
特に不動産登記や遺産分割協議などの手続きを行う際には行政書士の独占業務が求められます。税理士と行政書士を併せ持つことによる場合、以下の業務をワンストップにて提供することが可能となります。
FP(ファインシャルプランナー)
FPは、保険商品や投資商品を販売する際に役立つ資格です。
保険商品販売を行っている税理士事務所で働く場合は、販売実績が給与に反映されることがあります。そのためダブルライセンスとして資格を保有することで税理士として活動しながら高収入を目指すことができます。
税理士は本当に稼げる?-まとめ
この記事では、税理士の平均年収実態から高年収を貰っている税理士の特徴、高年収を目指すために抑えるべきポイントについて徹底解説しました。
これらのポイントを抑え、計画的にキャリアを積み上げていけば、高年収を実現することは十分に可能です。税理士としてのスキルを磨くだけでなく、ビジネスの視点を持ち、戦略的に行動することが求められます。

城之内 楊
株式会社ミツカル代表取締役社長