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税理士 経理
2024/11/14
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「そもそも未経験OKの求人はあるの?」
「どういう求人を選べば良い?」
「書類選考や面接はどうすれば通過できる?」
実務未経験から税理士事務所への転職を目指す時、このような疑問を抱く方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、未経験から税理士事務所に転職する方法について様々な観点からわかりやすく解説していきます。
私はこれまでに数多くの方々の転職活動をお手伝いをしてきましたが、その中には完全に未経験から転職を目指す方もいらっしゃいました。そういった方々と接するなかで感じたことも盛り込みつつ、税理士事務所への転職事情、求人の選び方、書類選考、面接対策などをわかりやすく解説いたします。
まったくの未経験であったとしても、事前に綿密に対策を練ることで、税理士業界への転職を果たしている人はたくさんいます。こちらの記事を読めば、必ず転職活動の成功率が上がりますので、ぜひ参考にしてみてください。
実は今回話す内容を知らないばかりに、転職が全く上手くいかなかったり、選んではいけない求人を選んでしまったりと、転職活動で失敗する方が数多くいらっしゃいます。あなたに失敗してほしくないからこそ、税理士業界のリアルな転職事情について詳細にまとめました。
未経験からでも正しい戦略を実践すれば税理士事務所への転職ができるんですね!
そうだね!
この記事では税理士が解説しているから、未経験から税理士になりたい方はぜひ参考にしてほしいね!
未経験から税理士事務所への転職がおススメの理由
日本税理士会連合会が公表する、令和6年10月末時点での税理士登録者数は81,476名であり、平成2年の57,073名と比較しても1.4倍増えています。
一方で税理士事務所数は減少傾向にあり、規模の大きい事務所に運営スタッフが集中し、規模の小さな事務所は高齢化や廃業が増えています。特に規模の小さな事務所では人手不足が深刻化しているケースも多いため、未経験でも税理士事務所に転職しやすい状態になってきているのです。
会計年度 |
登録者数 |
昭和35(1960)年度 |
10,888 |
昭和40(1965)年度 |
15,827 |
昭和45(1970)年度 |
24,024 |
昭和50(1975)年度 |
32,436 |
昭和55(1980)年度 |
40,535 |
昭和60(1985)年度 |
47,342 |
平成2(1990)年度 |
57,073 |
平成7(1995)年度 |
62,550 |
平成12(2000)年度 |
65,144 |
平成17(2005)年度 |
69,243 |
平成22(2010)年度 |
72,039 |
平成27(2015)年度 |
75,643 |
平成28(2016)年度 |
76,493 |
平成29(2017)年度 |
77,327 |
平成30(2018)年度 |
78,028 |
令和元(2019)年度 |
78,795 |
令和2(2020)年度 |
79,404 |
令和3(2021)年度 |
79,805 |
令和4(2022)年度 |
80,441 |
令和5(2023)年度 |
81,280 |
令和6(2024)年度 |
81,476 |
また税理士受験者数の5年分のデータを確認してみると、受験者数は直近2年で増加しています。10年間の推移では徐々に減少傾向があったものの、この2年で受験者数は持ち直しており、税理士を目指す人が増え始めていると言えます。
高齢化が謳われる業界でもあるため、税理士を目指す志の高い方や、業界に挑戦する意欲の高い方はたとえ未経験者であったとしても仕事を獲得できる可能性は高いと考えられるでしょう。
項目 | 第69回 令和元(2019)年度 |
第70回 令和2(2020)年度 |
第71回 令和3(2021)年度 |
第72回 令和4(2022)年度 |
第73回 令和5(2023)年度 |
受験者数 | 29,779 | 26,673 | 27,299 | 28,853 | 32,893 |
一部科目合格者数 | 4,639 | 4,754 | 4,554 | 5,006 | 6,525 |
官報合格者数 | 749 | 648 | 585 | 620 | 600 |
合格者合計 | 5,388 | 5,402 | 5,139 | 5,626 | 7,125 |
合格率(%) | 18.1 | 20.3 | 18.8 | 19.5 | 21.7 |
上記の表からもわかる通り、コロナ渦で一時落ち込んだ受験者数も持ち直しており、合格率も上がっていることから業界全体として、税理士を増やそうという意思を感じます。
また税理士は独立開業する人が多いため、業務のサポートをしてくれる人材を求めている事務所も多いです。未経験者だからといって気後れせず、ぜひ積極的に求人を探して応募してみてください。
未経験から税理士事務所に転職するためのポイント
未経験から税理士事務所に転職するには以下の2点が重要です。
-
未経験者を受け入れている事務所を探す
-
「簿記2級」などの条件を満たせるよう勉強する
実際のところ、未経験者を受け入れるかどうかは、所長税理士や代表税理士の方針にもよります。中には「即戦力が欲しい」という理由で、基本的に未経験者を採用しない事務所もあるでしょう。
その一方で、「将来を担う人材が欲しい」という理由から未経験者でも積極的に受け入れる事務所もあるのです。もし未経験から税理士事務所に転職したいのであれば、まずは「未経験者可」と明示している求人を徹底的に探しましょう。「1社だけ応募して内定が出る」という可能性は低いので、複数の求人を探して積極的に応募するといいです。
また「未経験者可」といっても、他に条件が設けられているケースもあるので、その点は必ず確認しましょう。よく見かける条件には以下のようなものがあります。
-
日商簿記検定2級以上取得済み
-
税理士会計科目合格者
-
要普通運転免許
特定の資格がないと応募できない求人もあるので、チャンスを逃さないように日頃から簿記などの学習を積み重ねておきましょう。「いつまでにどういう資格を取るか?」と計画を立てることも重要です。
未経験からでも税理士事務所の書類選考を通過するには、以下のポイントに気をつけましょう。ポイントを絞ってお伝えします。-
おススメの求人
-
選んではいけない求人
おすすめの求人
自分が今後、どのように仕事をしていきたいかによってもおすすめの求人は異なるので、ぜひご自身に合った求人を見つけてください。ここでは「未経験から転職するものの、ゆくゆくは税理士として独り立ちしたい」と考えている人を前提にご説明します。
まず、求人を探すのであればOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)制度が整備されているものを選びましょう。OJT制度とは、先輩税理士と一緒に業務を行いながら、必要な知識・スキルを身に付けていくことです。
未経験からチャレンジする場合、簿記や税務の知識はあっても、実務でそれをどう活かせば良いかわからない場合がよくあります。そのような右も左もわからない状態で「自分で勉強して」と丸投げされたらどうでしょう?実務でのミスが多くなり、最悪の場合は挫折して税理士を諦めてしまうかもしれません。どうせ働くのであれば、OJT制度の整った環境で丁寧に教えてもらいながら業務の流れを身に付けていくほうが、スムーズに成長していけるはずです。
次に、税理士試験受験に対するサポート体制が整っているかも確認しましょう。たとえば、専門学校の授業がある日は定時で上がらせてもらったり、毎年7月後半は試験休暇が取れたりすれば、勉強と仕事の両立もしやすくなります。理解のある税理士事務所に所属すると、試験の合格率もアップしますよ。
選んではいけない求人
所長1人もしくは数名のスタッフで運営している税理士事務所は珍しくありません。このような小規模な事務所では、タイムカードすらないほど労務管理の整備が遅れていることが往々にしてあります。そのため長時間労働になりやすく、税理士試験の学習時間を充分に確保できない可能性が高いでしょう。
また、あまりに頻繁に求人を出している税理士事務所は避けたほうが無難です。採用したスタッフが早期退職してしまう、定着率の悪い職場かもしれません。もちろん、小規模であっても労務管理を整備し、従業員が働きやすいよう配慮している税理士事務所も沢山あります。
そういった良質な求人を見分けられるよう、「選んではいけない求人」のポイントをおさえておいてください。
未経験者が書類選考を通過するには?
未経験からでも税理士事務所の書類選考を通過するには、以下のポイントに気をつけましょう。
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チームワークを大切にできることを伝える
-
過去の転職回数やPRポイントを注意する
-
誤字・脱字のない履歴書を作る
税理士事務所では、たくさんの案件を同時並行でこなさなくてはいけません。そのため、複数のスタッフがいる場合は特にチームワークが必要です。
「知識や資格は豊富だけど、チームワークが苦手な人」より「知識や資格はまだ豊富ではないけど、チームワークが得意な人」を求める税理士事務所のほうが多いでしょう。未経験から税理士事務所にチャレンジするなら、前職や学生時代の経験をひもとき、チームワークを意識して行動したエピソードを履歴書に盛り込むことが大切です。
もちろん、履歴書には正確な情報を書き、誤字・脱字がないように注意しましょう。提出する前に必ず1回はチェックしてください。なお、履歴書は先方からの指定がない限りは、パソコンで作成しても構いません。
未経験者が面接を通過するには?
書類審査を通過出来たら、次は面接対策をしましょう。「人と話をする」のは税理士事務所における重要な仕事なので、面接官は人柄をよくみています。
そのため気をつけるべきポイントは以下の通りです。
-
人の話を聞き、的確な受け答えができるか
-
教育できる人材か(素直さ・前向きさがあるか)
税理士事務所での重要な仕事の1つが、顧客先での巡回監査です。具体的には、「顧客先に行き、会計記録の実在性・真実性・網羅性を確かめる作業」を行います。
その際、顧問先の担当者と話をすることになるので、「円滑なコミュニケーション」も税理士事務所における重要な仕事なのです。そのため、面接ではコミュニケーション能力が重点的にチェックされると考えましょう。
とはいえ、必ずしも話上手である必要はありません。人の話をしっかり聞き、的確な受け答えをできることが重要になります。
むしろ、自分の話ばかりを長々としてしまうと、どれだけ流暢な喋りができたとしても印象は悪いです。
税理士事務所に向いている人
税理士事務所に向いているのは、以下のような人です。
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学習意欲の高い人
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几帳面な人
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協調性のある人
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守秘義務を守れる人
学習意欲の高い人
税理士になるには、会計学や税法に関する多くの学習が必要です。また「税理士になれたら学習は終わり」というわけではなく、税務・会計の専門知識、法改正や税制の特例措置について引き続き学び続ける必要があります。情報収集手段や学習方法は様々ですが、手軽に最新情報を入手する方法として、税理士向けの情報収集サイトやスマホアプリ、雑誌などを活用すると良いでしょう。
他には以下のサイトを定期的にチェックすることが大切です。
几帳面な人
税務・会計の業務は、税法や会計基準にしたがって、正確に処理する能力が求められます。なぜなら税額計算や申告手続きは、正確であることが大前提だからです。
そのため、「業務を慎重に行う」「チェック体制を構築する」といったことを徹底でき、細かい部分まで正確さを追求できる方が向いているでしょう。
協調性のある人
企業内税理士の場合は、他部署の職員と密なコミュニケーションを取る必要があります。また社員税理士や開業税理士の場合は、事務所の売り上げを伸ばすためにも、顧客との丁寧なコミュニケーションが求められるでしょう。
それに加え、税務はチームでやることが多い職業のため、協調性のある人の方が税理士として結果を残しやすいです。
守秘義務を守れる人
税理士は職務の性質上、日常的に顧客の重要な情報に触れ続けます。社会人として当然のことではありますが、情報漏洩には十分な配慮をする必要があるでしょう。
意図的に顧客から得た情報を外部へ共有するのは論外ですが、カフェやコワーキングスペースなどでテレワークをしている最中に、意図せず情報漏洩を起こす可能性もあります。そういった点にも充分に配慮する「用心深さ」は、税理士事務所で働くには重要な能力です。
未経験歓迎の税理士事務所一覧
各事務所の公式HPで求人の募集要項を見に行けばその事務所が未経験でも転職できるか確認できますが、各事務所のHPを一つ一つ調べるのは時間がかかります。
また、未経験を歓迎している事務所は多くありますが、経験者を優遇している事務所も多いため、未経験の方に最適な転職先を見つけるにはコツが必要です。
そんな方のために、ミツカルでは未経験からの転職を歓迎している税理士事務所の求人を一覧でまとめております。
具体的な事務所情報は以下から確認できますので、興味がある方は是非ご確認ください。
未経験歓迎の税理士事務所一覧はこちら
未経験からの税理事務所への転職-まとめ
今回は未経験から税理士事務所に転職するにあたっての注意点について説明しました。結局のところは、税理士事務所だからとかまえ過ぎることなく「自分がどのように貢献できるか」を自身の言葉で伝えればいいだけです。
そうやって粘り強く転職活動を継続すれば、きっと良い職場に巡り合えます。まったく初めての転職活動だと、少々戸惑うかもしれませんが、ポジティブに行動していきましょう。
「求人の選び方をもっと詳しく知りたい」
「自己流の面接対策に限界を感じる」
もし上記のようなお悩みがある方は、ぜひミツカルへお気軽にご相談ください。
城之内 楊
株式会社ミツカル代表取締役社長