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【経理転職者必見】自己PR作成のポイントを例文を用いて徹底解説!

2024/09/11

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経理職は大抵の企業に設置されており、ワークライフバランスの実現がしやすいことから人気のある職種になっています。

この記事では、経理の仕事内容から転職を有利に進めるカギとなる自己PR作成のポイントについて徹底解説いたします。転職を視野に入れている人はぜひ参考にしてみてください。

経理の仕事内容

経理の仕事は、企業の財務活動を管理し、正確な財務報告を行うための重要な役割を担っています。具体的な仕事内容としては、次のようなものがあります。

日常業務 現金出納、売掛金および買掛金の管理、銀行取引の記録、経費精算 等
月次業務 毎月の財務状況の把握、給与計算 等
年次決算 財務諸表の作成(貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算 等)
年末調整、償却資産調査、税金納付 等

以上のほかに、税務関連の業務も経理の仕事になります。
法人税、消費税、源泉所得税など、各種税金の申告や納付を正確に行う必要があります。税法の変更にも常に対応しなければならず、高度な専門知識が求められます。

内部統制の強化も経理の仕事の一環です。不正防止や業務の効率化を図るために、内部監査や業務プロセスの見直しを行います。

また、外部監査対応も重要な業務で、監査法人や税理士とのやり取りを通じて、企業の財務状況が適正に報告されていることを確認します。
このように、経理の仕事は多岐にわたりますが、企業の経営に直結する役割を果たしています。正確なデータ管理と報告を行うことで、企業の財務運営を支える基盤となります。

経理の転職を有利に進められるスキルとは?

経理の仕事は専門的かつ非常に多岐にわたることが分かりました。
では、人気の高い経理職で転職を有利に進められるスキルはあるのでしょうか?
ここでは、4つのスキルについて説明していきます。

様々な会計ソフトを使える

会計ソフトは企業の経理業務を効率化し、正確な財務データを提供するために不可欠なツールです。経理の転職市場において、複数の会計ソフトを使えるスキルは非常に有利に働きます。これは、異なる企業が異なる会計ソフトを使用しているため、幅広いソフトウェアの知識と経験が求められるからです。

例えば、一般的に使用される「弥生会計」や「勘定奉行」から、より専門的な「SAP」や「Oracle E-Business Suite」まで、様々なソフトウェアに対応できるスキルは評価されます。これにより、新しい職場での即戦力として期待されるだけでなく、業務効率の向上やトラブルシューティングにも貢献できます。

また、クラウドベースの会計ソフトも普及しており、「Freee」や「マネーフォワードクラウド会計」などのクラウドソフトの知識も重要です。これらはリモートワークや複数拠点での業務を支援し、リアルタイムでのデータ共有やアクセスを可能にします。クラウドソフトの活用経験があれば、現代の働き方に適応した経理担当者として評価されるでしょう。

DX化の経験がある

経理部門においては、DX化の経験があることで有利に転職を進めることが可能となります。まず、経理業務におけるDX化は、毎月のルーティーンワークの作業を自動化することで業務全体の効率化や自動化を図ることが可能となります。

具体的には、経費精算システムや会計ソフトの導入、クラウドベースの財務管理システムの活用などが挙げられます。これにより、データの正確性やリアルタイム性が向上し、経理部門の生産性が大幅に向上します。DX化の導入は、同じチームのみならず会社全体を巻き込むプロジェクトとなるため、DX化の導入経験は、経理業務だけでなく、他部門との連携やスケジュール管理にも能力を発揮できることを証明することが可能となります。

マネジメント経験

マネジメント経験が転職において有利に働く理由はいくつかあります。
経理部門は企業の財務状況を管理し、正確な会計報告を行う重要な役割を担っています。マネジメント経験があることで、チーム全体のパフォーマンスを向上させ、業務の効率化を図ることができると見なされます。特に、部下の教育や指導、業務の割り振り、問題解決能力などを通じて、チームをリードする力が求められます。

このような経験を持つことで、組織全体の生産性向上に貢献できるとアピールできます。また、経理部門は多くの部門と連携して業務を進めることが多いため、優れたコミュニケーション能力が求められます。マネジメント経験がある場合、他部門との調整や交渉、上層部への報告などの経験を積んでいることが多く、これが転職先の企業でも即戦力として期待されるポイントとなります。特に、経理部門のリーダーシップを発揮し、プロジェクトマネジメントや業務改善の取り組みを成功させた実績がある場合、それが大きなアピール材料となるでしょう。

IPO経験がある

IPO経験は、経理の転職市場で非常に高く評価されるスキルの一つです。
IPO業務には多岐にわたる書類作成と法的手続きが含まれています。これに対応するためには、財務諸表の作成や監査対応、投資家向けの資料作成など、様々な業務をこなすスキルが必要になります。高難易度かつ多岐にわたる業務が必要なIPO業務を経験した経理担当者は、企業の財務情報を正確かつ迅速に整理し、報告するスキルを持っていると判断されます。

人気の高い経理職転職市場にて、より高い役職や新たな挑戦を求める際に、IPO経験があることはかなり強力なアピールポイントとなります。転職市場では、この経験を持つことで他の候補者との差別化を図ることができ、より有利に転職をすすめることが可能となります。

ここまで、経理職の経験がある人へ向けたアピールポイントについて説明いたしました。
次では、未経験でもアピールできるポイントをご紹介いたします。

未経験でもアピールできるポイント

経理未経験者が転職市場でアピールするためには、以下のポイントを押さえることが必要です。

PCスキル

PCスキルは、経理の未経験者でも強力なアピールポイントになります。
具体的には、ExcelやGoogleスプレッドシートを使いこなせることが必要です。
Excelでは、基本的な表計算や関数の使用だけでなく、ピボットテーブルの作成やマクロの利用といった高度な操作が求められることもあります。これらのスキルは、大量のデータを効率的に処理し、分析するために役立ちます。

また、WordやPowerPointも重要です。Wordでは、文書作成やレポートの作成、フォーマットの整備が求められるほか、PowerPointでは、経理データを視覚的にわかりやすくプレゼンテーションする能力が求められることがあります。加えて、クラウドサービスの利用経験もアピールポイントになります。Google DriveやDropboxなどのクラウドストレージを使って、ファイルの共有や共同編集を行うことができるスキルは、チームでの業務を効率的に進めるために非常に有用です。特に、リモートワークが増えている現在では、クラウドサービスの利用は必須といえます。

コミュニケーション能力

コミュニケーション能力もアピールできるポイントの1つです。経理部門は他部署との連携が頻繁に求められるため、明確で効果的なコミュニケーションができることは大きな加点になります。過去の職務経験で、チームでのプロジェクトや他部署との協力を通じて成果を上げたエピソードがあれば、それを具体的に説明することでアピールできます。

自己啓発力

自己学習や自己啓発への意欲も転職を有利にすすめるためのポイントになります。経理業務は日々進化しており、新しい法律や技術が次々と導入されます。最新の情報を取り入れるための自己学習や、関連するセミナーや研修への参加経験があることをアピールすることは、未経験者でも将来性を感じさせる重要な要素となります。

以上のポイントを押さえて自己PRを作成し、面接に臨むことで、未経験者でも経理職への転職を有利に進めることができるでしょう。

経理転職で評価される資格

経理転職を成功させるためには、特定の資格を持っていることが大きなアドバンテージとなります。以下に、経理転職において特に評価される資格を紹介します。

日商簿記

日商簿記は、経理転職を目指す際に評価される資格の一つです。日本商工会議所が主催するこの資格を所持することで、会計・経理業務に関する基本的な知識から高度な専門知識までを有することの証明ができます。

特に、経理業務の基礎をしっかりと学べるため、企業にとって即戦力となる人材を見極める重要な指標となります。日商簿記は1級から3級まであり、2級以上の取得は特に高く評価されます。2級以上のレベルでは、連結決算や原価計算、税務処理などの複雑な業務に対応できる能力が求められるからです。

これらのスキルは経理部門において非常に重要であり、企業はこれらの業務をスムーズにこなせる人材を求めています。以上の理由から、日商簿記は経理転職を目指す方にとって非常に重要な資格であり、取得することで多くのメリットを享受することができるのです。

FASS検定(経理・財務スキル検定)

FASS検定は、財務・会計に関するスキルを評価するための資格で、特に経理職において高く評価されるものの一つです。この検定は財務の基本的な知識から、実務で役立つ具体的なスキルまで幅広くカバーしています。FASS検定には、初級から上級までの複数のレベルがあり、自分の現在のスキルレベルに応じて受験することができます。

FASS検定は、実務的な内容が特徴であり、例えば、日常の経理業務で必要となる帳簿の記入や、月次・年次決算の手続き、さらには税務申告に関する知識までが試験内容に含まれています。これにより、受験者は単なる理論知識だけでなく、実際の業務で即戦力となるスキルを身につけることができます。また、FASS検定は企業側からも高い評価を受けており、多くの企業がFASS検定を取得していることを採用条件や評価基準の一つとしているため、この資格を持っていることで転職市場での競争力が大いに向上します。特に、経理業務のアウトソーシングが進む中で、即戦力としてのスキルを証明するFASS検定は非常に有利です。

ビジネス会計検定

ビジネス会計検定は、企業の財務状態や経営成績を把握し、分析する能力を証明するものであり、ビジネスパーソンが持つべき基本的な会計知識を体系的に学べる点が特徴です。 特に、財務諸表の読み方や分析手法を実践的に学べるため、企業の経営戦略に貢献できる人材としての評価が高まります。

ビジネス会計検定は3級から1級までのレベルがあり、3級では基本的な会計用語や財務諸表の基礎を学び、2級ではより詳細な財務分析や企業評価の方法を習得します。1級になると、さらに高度な経営分析技術や戦略的な意思決定に必要な知識を身に付けることができます。

この資格を持つことで、単なる経理業務だけでなく、財務分析や経営戦略の立案にも携われる可能性が高まります。そのため、経理職の中でも特にキャリアアップを目指す方には非常に有利な資格です。また、企業側もこの資格を持つ人材を高く評価し、採用時の重要な判断材料とすることが多いのです。

例文を用いた自己PRの作成例

以上のアピールポイントを抑えたうえで経験者、未経験者に分けて自己PRの例文を作成していきます。
文章作成に自信が無い方は、是非参考にしてみてください。

経験者向けの例文

「私は過去5年間、大手製造業の経理部門で働き、特に月次決算や年次決算の作成に携わってきました。具体的には、売上や費用の計上、資産管理、税務申告の準備などを担当し、業務の効率化を図るために新しい会計ソフトの導入プロジェクトにも参加しました。その結果、月次決算のスピードが20%向上し、ミスの発生率も大幅に減少しました。

また、チームの一員として、他部署との連携を通じて経理データの正確性を保つことに努めました。これらの経験を通じて、細部にわたる注意力と問題解決能力を培いました。貴社では、これまでの経験とスキルを活かし、より効率的で正確な経理業務の遂行に貢献できると確信しています。」

ポイント

自己PRの作成において、具体的な数値を用いることで具体性と信頼性が高まります。上記の例文では、過去の職務経験や具体的な成果を強調することが重要です。

例えば、「前職では5年間経理部門で勤務し、月次決算の正確な実施と効率化を図り、作業時間を20%短縮しました。」といった具体例を挙げることで、即戦力としてのアピールが可能です。また、使用した会計ソフトやプロジェクト管理の経験なども具体的に記載すると良いでしょう。

未経験者向けの例文

「私は現在、マーケティング部門でアシスタントとして勤務していますが、経理の分野に強い興味を持ち、日商簿記2級の資格を取得しました。現職では、売上データの集計や分析、予算管理の補助を行っており、これらの業務を通じて基本的な会計知識を実践で学びました。

また、Excelやその他のデータ管理ツールを駆使し、効率的にデータを整理・分析するスキルも身につけました。さらに、自己啓発としてオンラインコースを受講し、経理業務に必要な最新の知識を常にアップデートしています。未経験ではありますが、迅速に学び適応する能力と、強い向上心を持って貴社の経理業務に貢献したいと考えています。」

ポイント

未経験者向けの例文では、経理に関連するスキルや経験を強調する必要があります。
例えば、「大学での経済学部での学習を通じて、基礎的な会計知識を習得しました。また、アルバイトでのレジ締め業務を通じて、数字に対する正確性と責任感を養いました。」というように、自分が持つスキルや特性がどのように経理の仕事に役立つかを具体的に説明します。さらに、自己啓発として日商簿記の勉強を始めたことや、経理に関するオンラインコースの受講経験を述べることで、学ぶ意欲をアピールすることも有効です。

いずれの場合も、自己PRの最後には、将来の目標や意欲を述べることが大切です。「将来的には、さらに高度な経理業務に挑戦し、貴社の成長に貢献したいと考えています。」といった形で、前向きな姿勢を示します。
以上のポイントを抑えることで、より質の高い自己PR文を作成することが可能になります。

まとめ

経理の転職を成功させるためには、適切な自己PRが欠かせません。
この記事では、経理の仕事内容や転職に有利なスキル、未経験者でもアピールできるポイント、そして評価される資格について詳しく解説しました。これらの情報を元に、自分自身の強みを明確にし、転職活動をスムーズに進めることが大切です。

この記事が、皆さんの経理転職活動において少しでも役立つ情報となれば幸いです。成功をお祈りしています。

執筆 ・ 監修

城之内 楊

株式会社ミツカル代表取締役社長

株式会社ミツカル代表取締役社長。 1990年生まれ。20代では士業向けのコンサルティング会社(株式会社アックスコンサルティング)で最年少役員として8年間勤務。これまで、3,000以上の税理士事務所のコンサルティングや士業向けのセミナーに複数登壇。さらにはスタートアップから上場企業まで外部顧問や役員としても活躍する。 退職後、税理士業界を活性化するために、税理士事務所の採用支援サービスを展開する株式会社ミツカルを創業。ミツカルでは年間2,400名以上の税理士事務所の求職者をサポート。審査基準を通過した優良事務所のみを紹介しており、ミスマッチのない転職支援を行っている。