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公開日:2024/09/26
最終更新日:2025/02/18

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税理士の業務や残業時間は、税務署に書類を提出する月が集中することやクライアントの会社の決算時期などに左右されるため、繁忙期と閑散期で大きく異なります。
この記事では、税理士事務所の1年を通したスケジュールと閑散期、繁忙期の残業時間について解説していきます。
税理士事務所への転職を考えている方や、税理士を目指している方の参考になれば幸いです。
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税理士の繁忙期はいつ?
税理士の繁忙期は11月から5月です。
この期間は、通常の業務に加えて年末調整、確定申告、法人決算といった大規模な申告業務が重なるため、税理士やスタッフの業務量が急増します。その結果、残業時間も増加し、休日も返上するケースが多くなるため、「繁忙期」として知られています。
税理士業界の年間スケジュールを見ていくことで、繁忙期にどのような業務が集中しているのか、またそれがどのように労働環境に影響を与えるかを詳しく解説します。
税理士事務所の繁忙期スケジュールと主な業務内容
税理士の繁忙期は5月~11月と言われていますが、各月によって主な業務は異なります。
11月-繁忙期の準備段階- ・年末調整(準備)
- ・法人決算書作成
12月-年末調整のピーク
- ・年末調整
- ・法人決算書作成
1月-年明け早々の申告ラッシュ
- ・年末調整
- ・法定調書合計表
- ・償却資産税の申告書
- ・給与支払報告書提出
- ・確定申告業務
- ・法人決算書作成
2月-確定申告が本格化
- ・個人の確定申告業務
- ・法人決算書作成
3月-確定申告のピーク
- ・確定申告業務
4月-確定申告後の法人決算
- ・法人決算書作成
5月-繁忙期の締めくくり
- ・法人決算書作成
- ・税務申告業務
以上が繁忙期である11月から5月の業務内容です。
上記の業務以外に、通常業務である月次決算や巡回監査、記帳代行なども行うため、この時期は特に働きづめとなる傾向にあります。また、年末調整や確定申告時期には、申告業務だけでなく、個別の税務相談も増加する傾向があります。例えば、節税対策のアドバイスや、個別の控除についての相談など、通常の業務に加えて顧客対応が増えるため、余裕がなくなります。
税理士の繁忙期における残業時間
2023年の12月に実施した税務担当者の本音アンケートによると、1か月の平均残業時間について、20時間以内と答えた方が7割を占めています。

引用:一般社団法人 日本マーケティング・リサーチ協会 賛助会員 アイブリッジ株式会社(対象者:税務担当者200名)
それに対して、繁忙期における税理士の残業時間は1月平均40時間を超えると言われています。なかには80時間近くの残業をしている事務所もあるようで、終電間際まで仕事をしている方も珍しくありません。
税理士の繁忙期と閑散期の違い
税理士の仕事は、繁忙期と閑散期で大きく異なります。まず、繁忙期は一般的に11月から5月まで続き、この期間はクライアントの決算や確定申告、年末調整の対応に追われます。特に、1月から3月にかけては業務量が急増し、長時間の残業を余儀なくされることが多いです。この期間は、税務申告書の作成や税務相談、書類確認といった緊急性の高い仕事が多く、迅速かつ正確な対応が求められます。
一方、閑散期は6月から10月にかけて訪れます。この期間は、繁忙期に比べて業務量が減少し、比較的ゆったりとしたペースで仕事が進みます。閑散期には、税務相談や巡回業務、記帳代行や、次の繁忙期に向けた準備作業、内部の業務改善や研修などが主な業務となります。また、新しいクライアントの開拓や、既存クライアントに対する追加サービスの提案など、ビジネスの成長を促進するための活動にも時間を割くことができます。
このように、繁忙期と閑散期の違いは、業務の内容やペースに大きな影響を与えます。繁忙期は短期間で大量の仕事をこなす必要があるため、ストレスや疲労がたまりやすい一方で、スキルアップの機会も多いです。逆に、閑散期は自己研鑽や業務改善に集中できるため、税理士としてのキャリアを長期的に見据えた計画を立てやすい時期と言えます。
税理士を目指す方や現役の税理士にとって、繁忙期と閑散期の違いを理解し、それぞれの期間に適した働き方を工夫することは、長く働き続けるためのポイントとなります。繁忙期には効率的な業務遂行とストレス管理が求められ、閑散期にはスキルアップや新たなチャレンジに積極的に取り組むことで、バランスの取れたキャリアを築くことができます。
では閑散期の仕事内容について詳しく見ていきましょう。
閑散期の仕事内容とは?
閑散期の税理士事務所では、税務相談や記帳代行など繁忙期とは異なる業務が重点的に行われます。まず、クライアントの会計帳簿の整理や、過去の記帳ミスの修正が主な業務となります。この業務により、次の繁忙期に備えることができます。
また、税務申告や決算処理が一段落しているため、税制改正に関する情報収集や研修への参加も行われます。税制改正は毎年行われるため、最新の知識を身につけることが必要です。
さらに、閑散期は新たなクライアントの獲得活動にも適しています。営業活動やマーケティングを強化し、事務所の業務範囲を広げるための時間を割くことができます。また、既存のクライアントに対しても、より細やかなサービスを提供することが可能です。例えば、節税対策の提案や、経営改善のアドバイスなど、通常の業務では手が回らない部分に注力することができます。その他に、内部的な業務改善も閑散期に行われることが多いです。業務プロセスの見直しや、効率化のためのシステム導入などが挙げられます。
このように、閑散期の税理士事務所では、業務の基盤を強化し、次の繁忙期に向けた準備を整えるための多岐にわたる活動が行われます。これにより、事務所全体の業務効率とサービス品質を高めることが可能となります。
税理士事務所に転職するなら何月が良いの?
税理士事務所への転職を考える場合には、タイミングを見計らって就職活動を行うことが必要となります。
転職にオススメな時期については以下の通りです。
転職時期 | オススメ度 | 理由 | 求められる人材 |
---|---|---|---|
4月~6月 | ★★ | 8月に求人数が多くなることを見越して、早い段階で動く事務所が多いためおすすめとなります。また、この時期から動き出すことで、求職者自身も余裕を持って事務所選びを行うことができます。繁忙期のピークに比べて面接や職場見学のスケジュールが組みやすく、じっくりと事務所の雰囲気や業務内容を確認することができます。これにより、自分に最適な職場環境を見つけやすくなります。 | 新経験者/未経験者/新卒/科目合格者 |
8月後半 | ★★★ | 8月後半は、税理士事務所が活発的に求人を出す傾向にあります。8月中旬には税理士試験があり、求職者としても事務所としても比較的落ち着いた時期となるためです。税理士業務の年間スケジュールを振り返ると、8月前半には法人税の中間申告や個人事業主の第二四半期の確定申告などが集中します。しかし、これらの業務が一段落すると、8月後半は比較的閑散期に入ります。この時期は、税理士事務所にとって組織の見直しや新たなプロジェクトの計画、職員の研修などに充てることができるのです。 | 経験者/未経験者/新卒/科目合格者 |
12月 | ★ | 12月は税理士業界の繁忙期真っ只中となります。しかし、本当に忙しいのは1月からであるため、12月に即戦力となりうる人材を求める事務所も少なくないようです。 | 経験者/即戦力人材 |
適切なタイミングでの就職活動は、求職者にとって有利な条件を引き出すチャンスを広げます。繁忙期に突入する前に、自分に合った職場を見つけるために、この時期を有効に活用しましょう。
税理士の繁忙期に転職を考える際の注意点
税理士の繁忙期に転職を考える際には、いくつか押さえておくべきポイントがあります。
まず第一に、繁忙期は税理士事務所にとって最も忙しい時期であり、新しいスタッフを迎える余裕がない場合が多いです。そのため、転職活動を行う際には事前にしっかりとリサーチを行い、応募先の事務所がどのような状況にあるのかを把握することが大切です。
また、繁忙期に転職することのメリットとデメリットを理解しておくことも必要です。
繁忙期に転職するメリットとデメリット
繁忙期に転職するメリットとしては、即戦力として期待されるため、早い段階で重要な業務を担当する機会が増えることが挙げられます。
一方で、デメリットも無視できません。繁忙期の業務は非常に多忙であり、入社直後から高い業務負荷がかかるため、職場環境や業務内容に慣れる時間が少ないです。この状況では、精神的・肉体的なストレスが増加しやすく、パフォーマンスが低下する可能性もあります。
さらに、繁忙期には通常の研修やサポートが十分に受けられないことが多く、新しい職場に適応するのが難しくなる可能性があります。 繁忙期に転職するかどうかを判断する際には、自身のスキルセットと体力、ストレス耐性をよく考えてから転職活動を行う必要があります。また、事前にしっかりと情報収集を行い、転職先の業務内容や職場環境、サポート体制について確認しておくことも必要です。
例えば、入社後にどのような研修があるのか、繁忙期の残業時間はどの程度なのか、同僚や上司からのサポートがどれだけ期待できるのかなどを事前に確認しておくと、ミスマッチを防ぐことができます。 総じて、繁忙期に転職することにはリスクも伴いますが、そのリスクを理解し、適切な準備と対策を講じることで、キャリアアップの大きなチャンスにもなり得ます。適切な情報収集と自己分析を行った上で、慎重に判断することが大切です。
転職を考える際のタイミングとポイント
転職を考える際のタイミングとポイントも重要です。
未経験者である場合には、繁忙期が始まる前のタイミングで転職活動を開始し、内定を得ておくことが理想的です。そのためには、転職活動のスケジュールをしっかりと計画し、早めに動き出すことが求められます。
さらに、応募書類の準備や面接対策も十分に行い、自身のスキルや経験をアピールできるようにしておくことが大切です。また、就職活動を始める前に自身のキャリアプランを明確にして希望条件の優先順位を決めておくことも必要です。
税理士の繁忙期-まとめ
この記事では税理士事務所の1年を通したスケジュールから繁忙期、閑散期の残業時間、転職活動に最適な時期について解説いたしました。
税理士事務所に転職を考える際の注意点について、最後にもう一度整理しておきましょう。
11月から5月にかけての期間は繁忙期と言われ税理士は特に忙しく働いており、税務申告や確定申告の準備など、多岐にわたる業務が集中します。繁忙期に転職を考える際には、そのメリットとデメリットをしっかりと理解することが大切です。
繁忙期に転職することで、実務経験を積むチャンスが増える一方で、ストレスや体力的な負担も増える可能性があります。
自分の性格やスキルに合った最適なタイミングで転職活動を行うことで、新しい職場に早く馴染むことができるでしょう。
閑散期には業務が比較的落ち着いており、自己啓発やスキルアップの時間を確保しやすいという利点があります。この時期に転職活動を行うことで、より冷静に自分のキャリアプランを考えることができるかもしれません。
繁忙期と閑散期では、それぞれ求める人材像も異なることを把握しておくことが重要です。
最後に、税理士としてのキャリアを築く上で、転職は一つの選択肢に過ぎないことを忘れないでください。現在の職場での成長や、業務の効率化を図ることも同様に重要です。自分のキャリア目標に最も適した選択をするために、十分な情報収集と自己分析を行いましょう。そうすることで、繁忙期のプレッシャーに負けず、成功へと繋がる転職を実現できるでしょう。

城之内 楊
株式会社ミツカル代表取締役社長