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税理士事務所のイメージは間違っている?ブラック?働きやすい?

公開日:2024/09/27

最終更新日:2025/02/17

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税理士事務所は一般の企業とは若干異なる組織体系ですので、会計業界で働いたことのない人はイメージしにくいかもしれません。
またインターネット等で「ブラック」「離職率が高い」といったネガティブな印象が広がっており、良くない印象を持っている人もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、税理士事務所のイメージと実態を解説いたします。
これから会計業界に転職する人や税理士と初めて契約する人等は、ぜひ最後までお読みください。実態を知ることで、正しい判断ができるようになります。

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世間から見た税理士事務所のイメージ

まずは世間から見た税理士事務所のイメージをまとめました。
ブラック企業で顧客からも良い印象がないというイメージが強いようです。

賢い人の集団

税理士になるには、通常は難関試験である税理士試験を突破しなければなりません。
税理士事務所以外の人でも税理士試験が難関であることは知られており「税理士の資格を持っている人は賢い」というイメージがあるようです。

また実務の上では、数字を解析して言語化し、税務に詳しくない経営者にも分かりやすく説明する必要があり、賢くなければ務まりません。
このような理由から、税理士は賢いというイメージを持っている人が多いようです。

真面目

税理士には真面目な印象がついてまわります。
真面目と言えば聞こえは良いですが、言い換えると「お固い」ということでもあります。
真面目で頑固で融通が効かないというのが多くの人のイメージです。

上記でもお伝えしたように、税理士は難関試験を突破した賢い人がなれる職業ですので、真面目で固い印象も同時に抱くのかもしれません。
若さを全面に出すよりも落ち着いている方がクライアントからの信頼感を得やすいため、真面目に業務を遂行する税理士が多いことも理由の1つでしょう。

数字に細かい

税理士は税金を扱う職業ですので、数字に細かいという印象を持たれています。
クライアント企業の納税額を間違えるわけにはいきませんので、当然、数字には細かくなります。時には1円単位で帳簿を合わせることも。
銀行ほどではないでしょうが、税理士も数字に細かいことに間違いはありません。

さて数字に細かいと「何に対しても細かそう」という思い込みが働きます。
つまり税理士は数字にもその他のことにも細かそうというイメージがついているのです。

ITに弱い・アナログ

ITに弱いイメージを持つ人も少なくありません。
税理士は高齢の方が多いので、ITスキルが弱そうな印象を持つようです。
反対に言えば、若い人が多い税理士事務所に対してはITスキルが高い印象を持っています。
そのため税理士の年齢によって印象が大きく変化します。

若い人がいない

日本は少子高齢化が進んでおり、どの業界でも問題になっています。
それは税理士も同様で、若い税理士が少ないために事業承継が進みづらい現状にあります。
巡回監査を行う現場の税理士も歳を重ねていきますので、クライアントからすれば若い人がいないと感じてしまうのです。
40歳代でようやく税理士試験に合格する人も多く、若い税理士と遭遇する確率は低いでしょう。

仕事がITに取って変わられる

記帳代行は自計化も可能なため、税理士の仕事はITに取って変わられると考えられているようです。
目覚ましい技術発展により、多くの単純作業が姿を消そうとしています。
そのうちの1つに税理士の業務が数えられているようです。
記帳代行等はたしかにIT技術の進歩により減少しつつありますが、その他の業務はなくなる心配はないでしょう。

税理士の独占業務の1つに「税務相談」があります。クライアントからの税務についての相談に乗るという業務で、税務コンサルティングにもつなげられます。現時点で相談やコンサルティングといった業務がIT及びAIに取って変わられるとは考えにくいものです。
記帳代行のような単純作業は減少するものの、税務コンサルティングのような複雑で難易度の高い業務が増えるため、税理士の業務がITに取って変わられることはあまり考えられません。

長時間残業

公休日や仕事が終わってからしか税理士と会う時間が取れない経営者は多いものです。
本業に時間を割き、売上を上げなければ経営が成り立ちません。
そこで、税理士はクライアントの都合の良い時間に合わせて巡回監査に伺ったり税務相談の時間を作ったりすることもあります。こうして長時間残業や休日出勤が発生してしまうのです。

しかし最近では、巡回監査等を勤務時間内に限定したり、オンライン通話により訪問の時間を削減したりする動きが加速しています。

偉そう

税理士に限らず、士業はクライアントから「先生」と呼ばれます。
そして経営者よりも税務に関して深い知識を有し、税理士に依頼しないと決算書の作成や法人税の申告も進みません。

そのためクライアントに対して大きな態度に出る税理士もいるようです。ただし偉そうにする税理士はほんの一部。
税理士もクライアント企業からの報酬で成立しており、かつ他にも税理士は山のようにいますので、クライアントの心を掴もうと奮闘している税理士の方が多いのです。

税理士事務所の真実

次は税理士事務所の真実を解説いたします。
イメージと同じ部分もあれば、真逆な部分もあります。
真実を知り、イメージのアップデートを行ってください。

税理士試験合格者の賢い集団

税理士試験は3大難関資格の1つに数えられるほど難しい試験です。
通常は8年程度かけて合格を勝ち取ります。
これほど難しい試験の合格者ですので、大抵の税理士は非常に賢く優秀です。また勉強を数年間継続できる根性もあります。

そのため、税理士事務所は頭の切れる人たちの集団に違いありません。
ただし税務署等で数十年間勤務した人は、税理士試験が免除されます。このようなルートで税理士になった人は、税理士試験を突破した人とはまた異なる賢さを有しているでしょう。

真面目な人も面白い人もいる

真面目で堅苦しくて面白くないイメージの税理士ですが、実は面白い人や個性的な人も大勢います。
税理士試験を突破できるかどうかと人柄は関係ありませんので、性格は千差万別です。
開業税理士の中には「自分の性格と合わない」という理由で新規の顧問契約を辞退する人もいるほどです。

数字に強い

数字に強いこともイメージどおりです。
貸借対照表や損益計算書といった財務諸表を読まなくては業務が始まりません。財務諸表は数字の羅列ですから、数字に強くなければ税理士は務まらないのです。

ただし合致させなければ仕事にならないから数字に細かいのであって、私生活で他の分野についても細かいかどうかは個々人によります。
料理ができない税理士もいれば朝が弱い税理士もいます。
税理士全体のイメージではなく、目の前の税理士がどんな人なのかをじっくり観察した方が食い違いなくコミュニケーションが取れるでしょう。

クラウドやウェブ会議などIT技術を駆使

ITに疎いと思われがちの税理士ですが、実際にはクラウド会計で記帳代行の業務をこなすのは当たり前で、オンラインでクライアント企業や別支店とつなぎウェブ会議を行ったり、RPAを駆使して自動化を進めたりしています。

自動化できることや時間の削減ができることはどんどん進めていき、空いた時間でより高度なサービスを提供しようとする動きが広まっています。
昔ながらの小規模事務所では導入が進んでいないこともありますが、中堅以上の税理士法人や税務コンサルティング等に重点を置く事務所では、IT技術を駆使して業務の効率化を図っているのです。

若年層も増加傾向

税理士は試験自体が難しく、40歳代でようやく取得する人も少なくありません。
つまり40代でも若手になる業界なのです。

しかし、20代の税理士も確実に誕生しています。
令和5年度(第73回)税理士試験結果表(学歴別・年齢別)によると、25歳以下の5科目合格到達者数は53人、26〜30歳は74人でした。全年齢合計600人ですので、約21%が20歳代で税理士になっているのです。

毎年20歳代の税理士が誕生していますので、多くはないものの若年層は増加しています。
また令和5年(2023年)より受験資格が緩和されたことで、若いうちから税理士試験合格を目指せるようになりました。今後ますます若年化していくと予想されます。

市場規模は拡大

経済センサスの活動調査によると、税理士事務所の事務所数や売上等は以下のように変化しています。

  平成24年(2012年) 平成28年(2016年) 令和3年(2021年)
事務所数(事務所) 22,127 24,461 27,958
従業員数(人) 108,673 123,233 146,965
売上金額(百万円) 861,437 1,074,475 1,377,117

ご覧のとおり年月を追うごとに事務所数、従業員数、売上金額の全てが増加しています。
このデータから、今後も当分は市場規模が拡大し続けると推察されます。

IT技術に取って変わられるというイメージの強い税理士ではありますが、実際にはIT技術を取り入れながら売上を伸ばしているのです。

残業時間少なめや福利厚生の充実した事務所が増えている

これまでの税理士事務所は、クライアントに合わせて勤務終了後や休日に巡回監査等を行うのが当然でした。

しかしこれでは税理士の負担が重いということで、残業に上限を設けたり、休日出勤を禁止したりする事務所も増えています。
また一般企業並みの福利厚生を整備したり、税理士試験を手厚くサポートしたりして、税理士にとって働きやすい環境が広がりつつあるのです。
ワークライフバランスを重視した働き方がしたい人でも無理なく働けるのが現在の税理士業界なのです。

クライアントに寄り添う税理士が増えている

「偉そう」と評判の税理士ですが、現在クライアントに寄り添う税理士が増えています。
税理士からすれば、クライアントと懇意になり、法人税決算や巡回監査だけでなく、税務相談や税務コンサルティング等の、高度で単価の高い業務も引き受けたいとの想いがあります。

そのためにはクライアントに寄り添い、悩みを共有し、その解決策を提示しなければなりません。客単価を上げるには、コミュニケーションが欠かせないのです。
そのため偉そうにする税理士は減り、クライアントの伴走者となる税理士が増えています。

ブラックな税理士事務所の特徴

税理士事務所に転職する前に知っておくべきブラックな事務所の特徴をまとめました。
以下のような特徴がある事務所は、一旦立ち止まり応募すべきか慎重にご検討ください。

常に求人を出している

常に求人を出している税理士事務所は、離職率が高い恐れがあります。
そもそも求人を出すのは、多くの場合で在職者が辞めるための人員補給です。
しかし人員補給をいつまでも続けているということは、離職者が止まらないことを意味しています。

離職者が多い事務所はブラックの可能性が高いということです。
ただし事務所拡大のための人員追加は、ブラックの特徴ではありません。
求人を出している理由を探して、ブラックなのかどうかを見定めましょう。

評価制度が不明瞭

評価制度が不明瞭ですと、何をすれば給与が上がるのか分かりません。
どれだけ売上を上げても所長がよしとしなければ給与アップにつながらない、ということもあり得ますので、評価制度が明確かどうかも重要なポイントです。
評価制度に関しては、公式サイトで確認するか面接時に直接聞いて判断しましょう。

みなし残業時間が長すぎる

みなし残業時間が50時間を超える事務所は要注意です。
税理士事務所でみなし残業時間が設定されていることもありますが、あまりに長時間の場合はブラックの可能性が高いです。

みなし残業とは、本来は従業員の給与水準を保証する目的で導入されるものです。そのみなし残業が長時間ということは、それだけの時間を働かせるつもりであるとも考えられます。
みなし残業がない事務所、またはみなし残業が少ない事務所がおすすめです。

ブラック事務所診断

税理士事務所のイメージ-まとめ

税理士事務所のイメージと真実は、同じ部分もあればかけ離れている部分もあります。
これから税理士事務所で働こうと考えているならば、ぜひ真実を自分の目で確かめてください。
もしかすると、想像以上に働きやすく天職だと感じるかもしれませんよ。

執筆 ・ 監修

城之内 楊

株式会社ミツカル代表取締役社長

株式会社ミツカル代表取締役社長。 1990年生まれ。20代では士業向けのコンサルティング会社(株式会社アックスコンサルティング)で最年少役員として8年間勤務。これまで、3,000以上の税理士事務所のコンサルティングや士業向けのセミナーに複数登壇。さらにはスタートアップから上場企業まで外部顧問や役員としても活躍する。 退職後、税理士業界を活性化するために、税理士事務所の採用支援サービスを展開する株式会社ミツカルを創業。ミツカルでは年間2,400名以上の税理士事務所の求職者をサポート。審査基準を通過した優良事務所のみを紹介しており、ミスマッチのない転職支援を行っている。