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税理士は30歳からでも目指せます!夢を諦めないための最短ルート

2025/01/01

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「これから税理士を目指したい!」「でももう30歳だし、遅いのかな…」 年齢を理由に、税理士に挑戦すべきか悩むこともあるでしょう。 結論から申しますと、30歳でも税理士になれます。ただし20代よりハードルは若干上がることは否めません。

そこで今回は、30歳から税理士を目指す方法を紹介いたします。30代だからこそ受験すべきメリットも掲載していますので、モチベーションが下がりそうになった時にはぜひ見返してください。

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30歳からでも税理士になれます

30歳でも32歳でも、39歳であっても税理士にはなれます。 また税理士の資格を取得してから、税理士として働くことももちろん可能です。 日本税理士連合会が公表している「データで見る税理士のリアル。」によると、税理士の年齢層は60代が最も多く30.1%。60歳以上の割合は53.8%。20代に限定すると0.6%しかいません。30代は10.3%、40代でも17.1%と驚異的に少ないのです。 税理士試験は突破まで8年程度かかるとされています。仮に今から勉強を始めて合格するのが40歳前後だったとしても、今後のキャリア形成にはまったく問題ないのです。

また税理士試験合格者も、5科目到達者が最も多いのは41歳以上です。 国税庁の令和5年度(第73回)税理士試験結果表(学歴別・年齢別)によると、税理士試験の合格者数のうち、5科目到達者が最も多いのは41歳以上の269人で、次点が31〜35歳の107人、そして36〜40歳が97人でした。 有利と思われている20代の合格者数は、それほど多くはないのです。 以上のような事実から、30歳からでも税理士になることは遅くなく、むしろ現実的であると言えるでしょう。

30歳から税理士になるために必要なものは「絶対に税理士になる」という強固な志です。 税理士になりたい理由は人によって異なります。あなたが税理士になりたい理由を定期的に思い出して、税理士登録するその日まで、努力を継続しましょう。

30歳から税理士になるルート解説

税理士になるためのルートはいくつかありますが、社会人として働きながら合格を目指すならば、できる限り勉強時間を抑えて効率よく合格を勝ち取るルートがおすすめです。ぜひ大学院進学も視野に入れてください。

30歳から税理士を目指す場合、ハードルとなるのは税理士試験突破よりも実務経験を積むチャンスを得ることでしょう。現時点で税理士事務所等に在籍していない人は、転職が必要になるかもしれません。

税理士になるための条件を確認

税理士になるには、次のいずれかに該当することが求められます。 ・税理士試験合格+2年以上の実務経験 ・税理士試験免除+2年以上の実務経験 ・弁護士または弁護士となる資格を有する者 ・公認会計士または公認会計士となる資格を有する者

通常は税理士試験合格を目指しつつ実務経験を積んで、税理士になるための条件を満たすことになります。 ただし、現在保有している資格や、今後のキャリアプランによっては、別の条件から税理士を目指した方が良いこともあるでしょう。

たとえば、税理士試験合格後に公認会計士試験に挑戦する予定ならば、税理士試験ではなく公認会計士試験を受験して合格することで、税理士試験を経ずとも税理士と公認会計士の両方の資格が取得できます。

なお、税理士試験の免除要件は以下のとおりです。 ・一定要件を満たし、修士または博士の学位を授与された者:試験の一部が免除される ・10年又は15年以上税務署に勤務した国税従事者:税法に属する科目が免除される ・23年又は28年以上税務署に勤務し、指定研修を修了した国税従事者:会計学に属する科目が免除される

実務経験が積める職場を探す

試験勉強も大切ですが、30歳から税理士を目指す場合は、先に実務経験が積める職場を探すことをおすすめします。 転職市場では35歳以上になると転職しにくくなると言われています。そのため、転職しやすい年齢のうちに、実務経験を積める職場に転職しておくのです。

税理士になるための実務経験は「租税に関する事務又は会計に関する事務」とされており、具体的には、税務官公署における事務のほか、その他の官公署及び会社等における税務又は会計に関する事務(特別の判断を要しない機械的事務を除く。)です。

したがって、税理士事務所等で税務や会計に関する事務を行う、一般企業の税務部や経理部等で税務や会計事務を行う等が必要になります。 税理士事務所や税理士法人で実務経験を積む人が大多数を占めるようです。

なお、簿記会計に関する知識がなくてもできる単純な事務(電子計算機を使用して行う単純な入出力事務等)については、実務経験に含まれませんのでご注意ください。

<実務経験として認められる事務>
1. 簿記上の取引について、簿記の原則に従い取引仕訳を行う事務
2. 仕訳帳等から各勘定への転記事務
3. 元帳を整理し、日計表又は月計表を作成して、その記録の正否を判断する事務
4. 決算手続に関する事務
5. 財務諸表の作成に関する事務
6. 帳簿組織を立案し、又は原始記録と帳簿記入の事項とを照合点検する事務

現在、実務経験に該当する業務に従事している場合は、引き続きその業務を継続できるよう上司に伝えておきましょう。 別部署で実務経験が積める場合は、異動できないか交渉してください。 社内で実務経験が積めないと判断される場合は、実務経験が積める職場へ転職しましょう。

税理士試験の受験資格を満たす

税理士試験の一部には、受験資格が設定されています。 受験資格を満たしているか、下記で確認しましょう。 受験資格を満たしていない場合は、最も満たしやすい項目を選んで充足を目指してください。

<税理士試験の受験資格>
会計学に関する科目:受験資格なし。誰でも受験可能。 税法に属する科目:学識、資格、職歴のうちいずれかの要件を満たす。

<税法の主な受験資格>
1. 学識による受験資格
・大学、短大又は高等専門学校を卒業した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
・大学3年次以上で、社会科学に属する科目を1科目以上含む62単位以上を取得した者
・一定の専修学校の専門課程を修了した者で、社会科学に属する科目を1科目以上履修した者
・司法試験合格者
・公認会計士試験の短答式試験に合格した者

2. 資格による受験資格
・日商簿記検定1級合格者
・全経簿記検定上級合格者

3. 職歴による受験資格
・法人又は事業行う個人の会計に関する事務に2年以上従事した者
・銀行、信託会社、保険会社等において、資金の貸付け・運用に関する事務に2年以上従事した者
・税理士・弁護士・公認会計士等の業務の補助事務に2年以上従事した者

大学院進学を検討する

一定の要件を満たした大学院を修了すると、税理士試験科目が免除されます。 そのため確実で効率的な税理士試験合格を目指すならば、大学院進学がおすすめです。

税理士試験は合格までに8年ほどかかるとされている難関資格です。 そのうち最大3科目を最短4年でクリアできるため、スピーディな税理士試験合格が可能になります。 大学院進学によって免除される科目は①会計1科目②税法2科目③会計1科目+税法2科目④会計2科目⑤税法3科目の5パターンです。それぞれ解説します。

<会計1科目免除>
会計学に属する科目に関する研究により修士の学位を授与され、国税審議会の認定を受けた場合に免除が適用されます。 税理士試験の会計科目1科目合格後に免除申請が可能です。

<税法2科目免除>
税法に属する科目に関する研究により修士の学位を授与され、国税審議会認定を受けた場合に免除が適用されます。 税理士試験の税法科目1科目合格後に免除申請が可能です。

<会計1科目+税法2科目免除>
AとBは両方満たすことが可能なため、Aの条件とBの条件を両方満たすことで最大3科目の免除が受けられます。 この場合、会計学と税法の両方について大学院を修了するため、最低4年間は大学に通うことになります。

<会計2科目免除>
会計学に属する科目に関する研究により、博士の学位を授与され、国税審議会の認定を受けた場合に免除が適用されます。 博士課程に進むので、卒業まで最短5年かかります。

<税法3科目免除>
税法に属する科目に関する研究により博士の学位を授与され、国税審議会認定を受けた場合に免除が適用されます。 博士課程に進むので、卒業まで最短5年かかります。

税理士試験の免除要件を満たすかどうかは、入学前に大学院までお問い合わせください。

専門スクールを検討する

大学院に進学したとしても、税理士試験のうち最低2科目は受験して合格しなければなりません。 勉強時間が限定される社会人にとって、専門スクールは勉強に専念できる場として、利用価値が高いのではないでしょうか。

各専門スクールや予備校には社会人コースが用意されており、仕事終わりに受講しやすい時間割にされています。オンラインで受講できるケースもありますので、ライフスタイルに合わせて選択してください。 当然ですが、独学の方が捗る人は、無理に専門スクールを利用しなくても構いません。

税理士試験の勉強を開始する

税理士試験の勉強を開始します。 大学院進学の状況により、受験する科目は2〜5科目です。 まずは受験資格が不要の会計学2科目の合格を目指し、その後税法科目の合格を目指しましょう。

5科目を一度に受験するのではなく、1〜2科目/年として数年かけて合格することが現実的です。税理士試験は科目合格制が採用されているため、1回の試験で5科目全てに合格する必要はありません。今年の受験科目を決めてから勉強を始めてください。 休日や退勤後だけでなく、通勤時間等のスキマ時間を利用して、勉強時間を確保しましょう。

税理士試験に合格する

科目合格と免除科目が合計5科目になれば、税理士試験は合格です。 勉強開始から数年かかるでしょうが、それだけに合格した際の喜びは大きなものとなります。 合格の段階で実務経験が不足している場合は、実務経験を満たすため仕事に注力しましょう。

税理士登録を行う

税理士として認められるためには、日本税理士連合会に備える税理士名簿に掲載されなければなりません。

そのための手続きとして、指定の書類を揃え、管轄の税理士会に提出します。申請時には書類の他に、登録免許税と登録手数料で合計11万円が必要です。 その後、税理士会と日本税理士連合会における調査や審査を受け、これに通過することで晴れて税理士となれます。

30歳から税理士を目指すメリット

30歳から税理士を目指すことについて、遅すぎるのではないかと危惧している人もいるでしょう。しかし30歳から税理士を目指すことには、下記のような大きなメリットがあるのです。

人生に明確な目標が生まれる

税理士は医師や看護師とは異なり、感動的なエピソードが生まれにくい職業です。そのため、若い税理士の中には、周囲に流されて税理士を選択した人もいるようです。

しかし30歳から税理士を目指す場合、確かな目標を持って税理士試験に挑戦することになるでしょう。それは社会を良くしたいという高尚な目的かもしれませんし、手に職をつけて安定的な収入を得たいという現実的な目的かもしれません。 どのような目的であろうと、若い人よりも明確であるはずです。 税理士試験にも身が入るでしょうし、税理士になってからも仕事に精一杯勤めるのではないでしょうか。

社会的な信用が確保できる

税理士は、社会的ステータスが非常に高い資格です。 会社員よりもはるかに信用が増しますので、住宅ローンや車のローン審査等はスムーズに通過するでしょう。引越し等のライフイベントで、相手方から怪訝な反応をされることもありません。むしろ歓迎されます。

また周囲から尊敬を集めることにもなり、自尊心の安定にもつながります。 学生の多い20代は、社会的信用に価値を見出さない人もいるようです。しかし社会経験のある30代だからこそ、資格による社会的ステータスの大切さが身に染みているのではないでしょうか。

勉強時間の融通をつけやすい

30代になると、社内での立場が安定してきます。そのため上司や同僚に対して「勉強時間を確保したいから残業を減らしてほしい」と依頼しやすいのではないでしょうか。

また仕事の流れも把握できているため、効率的に業務をこなし、残業時間を削減して勉強時間を増やせるでしょう。 税理士試験合格には膨大な勉強時間が必要です。いかに勉強に時間を避けるかが合否の分かれ目になる中で、都合がつけやすい30代は有利なのです。

30歳から確実に税理士になるためのポイント

30歳から勉強を始めるにあたり、いつ税理士になれるか不安があるかもしれません。 そこで確実かつスピーディに税理士になるためのポイントを下記にまとめました。 中でも最もおすすめしたいのは、大学院進学による免除制度の活用です。

条件を満たした大学院を修了することで、確実に科目免除が受けられます。 税理士試験は各科目合格率が15%前後であり、官報合格(5科目を試験で合格)は極めて困難です。 時間と費用の都合がつくならば、大学院進学を前向きにご検討ください。

・税理士試験の免除制度を利用する
・勉強スケジュールを立てる
・専門スクールや予備校を活用する
・税理士試験サポートのある税理士事務所に転職する

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30歳から税理士を目指す方法-まとめ

30歳からでも税理士にはなれます。 上記でお伝えしたように、税理士試験の合格者は圧倒的に40歳以上が多く、かつ現役税理士も高齢の人が多いのです。 そのため30歳から税理士を目指すことは何ら問題ありません。 税理士になったならば、きっと素晴らしい未来があなたを待っていますよ。

執筆 ・ 監修

城之内 楊

株式会社ミツカル代表取締役社長

株式会社ミツカル代表取締役社長。 1990年生まれ。20代では士業向けのコンサルティング会社(株式会社アックスコンサルティング)で最年少役員として8年間勤務。これまで、3,000以上の税理士事務所のコンサルティングや士業向けのセミナーに複数登壇。さらにはスタートアップから上場企業まで外部顧問や役員としても活躍する。 退職後、税理士業界を活性化するために、税理士事務所の採用支援サービスを展開する株式会社ミツカルを創業。ミツカルでは年間2,400名以上の税理士事務所の求職者をサポート。審査基準を通過した優良事務所のみを紹介しており、ミスマッチのない転職支援を行っている。