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税理士は年収3000万円も可能!?高収入を目指すならこうすべき!
2024/12/24
INDEX
「国際税理士の年収ってどれくらいなんだろう…。」
「自分も目指してみたいけど、安定した収入が得られるのか心配…」
と考える方もいるでしょう。
国際税理士は、国際的な税務に精通した専門家であり、その需要は年々高まっています。
しかし、具体的な年収の情報が少なく、どのようなキャリアパスがあるのか疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、国際税理士を目指す方に向けて、
- 国際税理士の仕事内容
- キャリアパスの選択肢
- 国際税理士の年収の実態
上記について、解説しています。
国際税理士の年収やキャリアについての情報を得ることで、あなたの将来設計に役立つヒントが見つかるかもしれません。ぜひ参考にしてください。
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国際税理士とは?
国際税理士は、国際税務に特化した税理士のことで、複数の国や地域における税務問題を扱い ます。グローバル企業や海外進出を考える中小企業、または個人事業主に対して、各国の税法に基づく適正な税務申告を支援することが仕事で、国際取引が活発化し、税務が複雑化する中で、専門的な知識を持った税理士の需要が高まっています。
国際税理士の役割と必要性
国際税理士の役割は主に以下の通りです。
国際税務の透明性確保
・各国で税法が異なるため、適正な税務処理が不可欠です。
・企業や個人の国際的な税務状況を正確に申告し、コンプライアンスを確保します。
二重課税の防止
・複数国で所得税が課される場合、租税条約を活用して税負担を軽減します。
・外国税額控除などを適用し、無駄な税支払いを防ぎます。
移転価格税制への対応
グループ企業間での取引価格が市場価格と乖離していないか検証し、適正な文書を作成します。
税務リスクの軽減
・各国の税法に準拠しない場合、罰金や追徴課税が発生する可能性があります。
・税務調査への対応や事前対策も国際税理士の重要な役割です。
グローバル化が進む中、海外事業展開には税務リスクが生じるため、国際税理士はその複雑な税務問題を解決し、経営の安定化をサポートする役割 を担っています。
国際税理士が提供するサービス
国際税理士が提供するサービスは以下の通りです。
・国際税務のコンサルティング
企業の海外進出時の税務リスク評価や、現地税法対応策の提案。
・移転価格文書の作成
税務当局へ提出する「ローカルファイル」「マスターファイル」の作成。
・二重課税回避支援
外国税額控除や租税条約を活用し、税負担を最小化。
・国際税務申告書の作成
海外所得や国外資産の税務申告を行う。
・外国人・駐在員税務サポート
外国籍社員の給与所得税、帰国時の税務精算対応。
・税務調査への立ち会いと対応
国際税務関連の調査時、企業や個人を代理して対応。
国際税理士の重要性
国際税理士は以下の3点より重要と言われています。
・複雑化する国際税務の専門性:
各国の税法、二重課税回避のルールを熟知しているため、正確な申告が可能です。
・企業のグローバル展開支援:
海外事業を円滑に進めるための税務戦略を提案し、コストを抑えます。
・税務リスクの軽減:
移転価格税制や租税条約に対応し、罰則リスクを回避します。
国際税理士の仕事内容
国際税理士の主な仕事内容には次のようなものがあり、その範囲は多岐に及びます。 それぞれの具体的な仕事内容について見ていきましょう。
1. 国際税務コンサルティング
・移転価格税制対応
多国籍企業の関連会社間の取引価格(移転価格)について、適正な価格設定と文書化支援を行います。
・国際課税の最適化
税負担を最適化するため、各国の税制や租税条約を考慮しながらタックスプランニングを提案します。
・PE(恒久的施設)課税問題への対応
海外拠点や取引先がPE(Permanent Establishment)と認定されるリスクを分析し、課税リスクを最小化します。
・クロスボーダーM&Aサポート
国際的な企業買収や合併に伴う税務デューデリジェンスや最適な税務構造の提案をします。
2. 国際税務コンプライアンス
・海外子会社の税務申告サポート
現地の税制に基づき、税務申告や必要書類の整備をサポートします。
・CFC(Controlled Foreign Corporation)税制対応
タックスヘイブン対策税制(CFC税制)に基づく適正な課税計算や申告を支援します。
租税条約の適用支援
二重課税を回避するため、日・外国間の租税条約を適用し、税額控除や免税措置の申請をサポートします。
3. 個人向け国際税務サービス
・海外移住者の税務支援
海外移住や海外勤務に伴う居住地国での税務申告や、日本国内の納税義務について助言します。
・相続・贈与税の国際対応
海外資産や外国に住む家族に関連する相続・贈与税対策を行います。
・非居住者の税務対応
非居住者が日本に収入を得た場合の申告支援や租税条約の適用アドバイスをします。
4. BEPS(税源浸食と利益移転)対応
OECDが主導するBEPS行動計画に沿った対応をサポートし、企業が不適切な税回避と見なされないように対策を行います。例えば、以下のような支援です。
・国別報告書(CbCR)作成支援
・マスターファイル・ローカルファイル作成支援
5. グローバル税務リスク管理
・税務調査対応
海外の税務当局や日本の税務署による国際税務調査に対応します。
・税務リスク診断
グローバル展開している企業の税務リスクを洗い出し、戦略的な対策を提案します。
6. 最新税制・税務トレンドの情報提供
各国の税制改正やグローバル最低税率(GloBE: Global Anti-Base Erosion)導入に対応し、最新の国際税務情報を提供します。
国際税理士として必要なスキル
国際税務に関する知識
租税条約、外国税額控除、移転価格税制など幅広い知識が必要で、各国の税法改正に対応し続ける学習姿勢が不可欠 です。国際税務に必要な代表的な知識は以下の通りです。
・移転価格税制
①多国籍企業間での取引価格が適正かどうかを評価・調整するルール。
②BEPS(Base Erosion and Profit Shifting)やOECDガイドラインへの理解が必須です。
・外国税額控除・タックスヘイブン税制(CFC税制)
日本と外国で二重に課税されることを防ぐ仕組みや、海外の低税率国を利用した課税回避に対応する制度を理解し、適用するスキルです。
・PE課税(Permanent Establishment:恒久的施設課税)
海外における事業拠点の認定基準と課税ルール。事業展開の計画や申告を正しく行う知識が必要です。
・国際相続税
国際的な資産や居住者間での相続に関する課税の取り扱い。
英語能力
国際取引や外資系企業では英語でのコミュニケーション が求められます。また、英語での税務書類作成、税務当局との交渉能力も重要です。
・業務での英語対応
外資系企業の顧客や海外支店・子会社を持つ日本企業とのやり取りでは、契約書や報告書を英語で作成し、税務調査の際にも対応する必要があります。
・税務用語の習得
国際税務関連文書やガイドラインは英語が多く、専門用語に精通する必要があります。例:Tax Compliance、Transfer Pricing、Withholding Taxなど。
ITスキル
税務会計ソフトウェアの操作や、データ分析ツールの活用 が求められます。クラウド型税務ソフトやERPシステムの知識も重要です。
・税務管理ソフトの活用
クラウド会計ソフトやERPシステム(例:SAP、Oracle)を使いこなし、税務業務を効率化します。
・データ分析能力
海外支店やグループ企業の膨大な取引データを分析し、税務リスクや問題点を特定するスキルです。
・電子申告対応
国内外の電子申告システムの運用や法改正への対応が求められます。
法律・会計の専門知識
国際会計基準等への理解や各国の税制・条約・協定等の理解 が求められます。
・国際会計基準(IFRS)や米国基準(US-GAAP)の理解
海外企業の会計基準を踏まえた税務処理を行います。
・各国の税制理解
顧客がビジネスを展開する国々の税制や法改正に対して、タイムリーに対応する知識が必要です。
・条約・協定の理解
租税条約や経済連携協定(EPA)を理解し、顧客に最適な税務ソリューションを提供します。
国際税理士の働き方
国際税理士は、専門性の高さから多様なキャリアパスが存在 し、以下のような働き方が考えられます。
国内外の会計事務所・税理士法人への勤務
国内外の会計事務所や税理士法人では、国際税務を扱う専門部署が設けられており、そこに所属して業務を行います。
<主な業務内容>
・国際税務申告:海外子会社や支店の税務申告書作成。
・移転価格税制対応:文書作成、取引価格の分析。
・税務コンサルティング:クライアント企業の国際税務戦略立案やタックスプランニング。
・税務調査対応:国内外税務当局への対応。
<特徴>
・幅広い業務経験が得られるため、スキルアップにつながる。
・大手会計事務所では国際的な案件を担当できるチャンスが多く、海外勤務の機会もあります。
・中小税理士法人でも、近年の中堅企業の海外進出増加に伴い、国際税務ニーズが拡大しています。
外資系企業の税務部門での勤務
外資系企業や多国籍企業の税務部門では、自社の国際税務戦略を担当します。
<主な業務内容>
・グローバル税務コンプライアンス:各国での税務申告書の作成および確認。
・税務戦略立案:グローバルな税負担を軽減するためのタックスプランニング。
・移転価格管理:グループ企業間の取引価格を適正に維持。
・税務リスクマネジメント:税制改正や税務調査対応。
<特徴>
・企業内税務の専門家として業務に集中できる。
・グローバルな視点で税務に関わり、実務経験を積むことが可能。
・外資系企業の報酬水準が高いため、年収1,000万円以上も期待できます。
・英語力やコミュニケーション力が特に重視されます。
コンサルティングファームでの勤務
大手コンサルティングファーム(例:Big4など)では、国際税務アドバイザリーサービスを提供しています。
<主な業務内容>
・移転価格コンサルティング:移転価格リスク分析や文書化サポート。
・タックスプランニング:複数国間での税務戦略の立案。
・国際税務リスク分析:新規市場参入時の税務リスクの評価。
・M&A税務サポート:国際的な企業買収・統合に伴う税務分析。
<特徴>
・高難度・高付加価値業務に携わる機会が多い。
・グローバルな案件を扱うことで、国際的な経験や高度なスキルを習得できる。
・収入が高く、経験を積むことで年収1,500万円以上のケースもあります。
・業務の幅が広く、専門知識とマネジメント力が求められます。
独立開業
国際税理士として十分な経験と顧客基盤を築いた後、独立開業するケースもあります。
<主な業務内容>
・国際税務申告サポート:個人や法人の海外所得・資産の申告業務。
・タックスプランニング:中小企業や個人の税負担最適化を提案。
・移転価格コンサルティング:中堅企業の国際取引の税務管理。
・海外進出支援:新規市場参入時の税務リスク分析やサポート。
<特徴>
・自身の裁量で自由に業務を設計できる。
・専門性と顧客基盤が確立すれば、高収入も実現可能。
・クライアントとの信頼関係構築や、最新の税務知識の継続的な学習が不可欠。
・ニーズの増加により、中小企業や個人の国際税務サポートも成長分野となっています。
上記をまとめると、以下のようになります。
項目 | 国際税理士 | 国内税理士 |
---|---|---|
業務範囲 | 国際税務(移転価格税制、CFC税制、PE課税など)や海外取引・事業に関連する税務 | 国内における法人税、所得税、相続税など一般税務業務 |
クライアント層 | 外資系企業、多国籍企業、海外進出企業、富裕層 | 中小企業、個人事業主、一般家庭 |
必要な知識 | 国際税務の法律・制度、租税条約、英語力、国際会計基準(IFRS) | 国内税法・会計基準、税務申告、節税対策 |
対応言語 | 主に日本語と英語 | 日本語のみが中心 |
スキルレベル | 高度な専門性、国際的な税務対応力 | 基本的な税務・会計業務対応 |
年収水準 | 高単価案件が多く、平均して高い(1,000万円超も可能) | 一般的には400万~800万円程度 |
資格以外の強み | 語学力、国際ビジネス対応スキル、交渉力 | 地域密着型のサポート、税務業務の実務経験 |
国際税理士に関するよくある質問
国際税理士と国内税理士の違いは?
国内税理士は地域密着型で幅広い税務サポートを行うのに対し、国際税理士はグローバルなビジネス環境や複雑な国際税務に特化した専門家
としての役割を果たします。そのため、国際税理士は高い専門性と語学力を武器に、グローバルなフィールドで活躍することが期待されています。
違いをまとめると、以下のようになります。
項目 | 国際税理士 | 国内税理士 |
---|---|---|
業務範囲 | 国際税務(移転価格税制、CFC税制、PE課税など)や海外取引・事業に関連する税務 | 国内における法人税、所得税、相続税など一般税務業務 |
クライアント層 | 外資系企業、多国籍企業、海外進出企業、富裕層 | 中小企業、個人事業主、一般家庭 |
必要な知識 | 国際税務の法律・制度、租税条約、英語力、国際会計基準(IFRS) | 国内税法・会計基準、税務申告、節税対策 |
対応言語 | 主に日本語と英語 | 日本語のみが中心 |
スキルレベル | 高度な専門性、国際的な税務対応力 | 基本的な税務・会計業務対応 |
年収水準 | 高単価案件が多く、平均して高い(1,000万円超も可能) | 一般的には400万~800万円程度 |
資格以外の強み | 語学力、国際ビジネス対応スキル、交渉力 | 地域密着型のサポート、税務業務の実務経験 |
国際税理士の仕事-まとめ
この記事では、国際税理士について、その業務内容や年収等、幅広く解説いたしました。
国際税理士は高度な国際税務知識、英語力、ITスキル
が求められ、多様な働き方ができ、専門性に応じた収入が期待できます。
今は、国内税務を対象に仕事をしている方でも、国際税理士への転職等を検討すると、キャリアの幅や年収の上昇も可能です。
国際税務に興味がある方は、自分のビジョンと照らし合わせながら、転職を考えるのも一手かもしれません。
城之内 楊
株式会社ミツカル代表取締役社長