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税理士になるには大学は必須?税理士を目指せる大学名や進学するメリットを解説

公開日:2025/02/21

最終更新日:2025/02/21

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「税理士になりたいけど、どうすればいいの?」
「大学選びや勉強の進め方を知りたい!」


税理士は、税務の専門家として活躍できる魅力的な職業ですが、試験の難易度やキャリアパスに不安を感じる方も多いはず。本記事では、税理士の仕事内容・資格の取り方・大学選びのポイント・おすすめの就職先まで、分かりやすく解説します!

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税理士とは?

税理士は、税務に関する専門家として、個人や法人の税務申告、税務相談、税務代理などを行う国家資格者です。税法の知識を駆使して適正な税務申告をサポートするほか、クライアントの財務状況を分析し、節税対策のアドバイスを提供する役割も担います。税務署に提出する書類の作成や税務調査の立ち会いなど、企業経営において重要な業務を担当することから、高い専門性が求められます。

税理士の業務は主に以下の3つに分類されます。

1.税務代理:納税者に代わって税務申告を行い、税務署と交渉する。

2.税務書類の作成:法人税や所得税の申告書など、税務関連の書類を作成する。

3.税務相談:クライアントに税務に関する助言を行い、適切な納税をサポートする。

また、 税理士は独立開業が可能であり、経営者として活躍する道も開かれています。そのため、税務の専門知識だけでなく、経営スキルや人脈構築能力も重要となります。

税理士になるには大学をどう選ぶか?

税理士を目指す場合、大学選びは非常に重要です。以下の4つの観点から大学を選ぶことが推奨されます。

1. 受験資格を得られる

税理士試験の受験資格を得るためには、一定の学歴や実務経験が必要です。以下のいずれかの条件を満たすことで、受験資格を取得できます。

・大学または短期大学で法律学または経済学に関する科目を1科目以上履修し、卒業する。

・短期大学を卒業後に2年以上の実務経験を積む ※その他、日経簿記1級の取得等もあり

このため、税理士を目指す場合は、法律学や経済学の科目が充実している大学を選ぶことが重要です。

2. 専門知識が身に付けられる

税理士試験では、簿記論や財務諸表論などの会計科目、所得税法や法人税法などの税法科目が出題されます。そのため、商学部や経済学部、法学部といった学部を選ぶと、専門知識を効率的に学べます。

3. 税理士の資格取得者が多い

税理士の合格者が多い大学は、それだけ試験対策が充実している可能性があります。過去の合格実績が豊富な大学を選ぶことで、より有利な学習環境を得られます。

4. 資格取得をサポートする体制がある

大学によっては、税理士試験対策講座を設けているところや、専門学校と提携して試験対策講座を割引で受講できる制度を用意している場合があります。これらのサポート体制が整っている大学を選ぶことで、試験勉強を効率的に進めることができます。

税理士になるには必須の科目

税理士試験では、以下の科目を受験し、合格する必要があります。

1. 必須科目

簿記論:会計の基礎知識や簿記の処理方法を学ぶ。

財務諸表論:財務諸表の作成方法や分析方法を学ぶ。

2. 税法に関する必須科目

法人税法または所得税法のいずれか1科目:企業や個人の税務に関する知識を習得する。

3. 選択科目(以下の中から2科目)

・消費税法

・相続税法

・国税徴収法

・住民税

・事業税

・固定資産税

合格には5科目の合格が必要ですが、科目合格制のため、一度に全ての科目を受験する必要はなく、数年にわたって合格を積み重ねることが可能です。

大学在学中に税理士を目指すメリット

大学在学中から税理士試験の勉強を始めることで、以下のメリットがあります。

1. 早期に受験資格を取得できる

税理士試験の受験資格には、学歴や実務経験の要件がありますが、大学で「税法」または「会計学」に関する特定の科目を履修することで受験資格を得られる場合があります。
そのため、大学在学中に必要な単位を取得しておけば、卒業と同時に税理士試験の受験資格を得ることができます。

また、大学在学中に試験科目の一部を合格しておけば、社会人になってからの負担を軽減することができる点も大きなメリットです。

2. 学習時間を確保しやすい

社会人になると、仕事の都合で勉強時間を確保するのが難しくなります。 しかし、大学生のうちは比較的自由な時間が多いため、計画的に勉強を進めやすいです。

例えば:

・授業の合間や空きコマを利用して勉強する
・長期休暇(春休み・夏休み)に集中的に学習する
・学業と両立しながら効率的に試験勉強を進める

このように、まとまった時間を取りやすいのが在学中の大きな強みです。

3. 大学の講義と試験勉強を並行できる

大学の講義で税法や会計学を学びながら、税理士試験の科目とリンクさせて勉強できるのは大きなメリットです。
特に、簿記論・財務諸表論・法人税法・所得税法などの科目は、大学の授業と試験対策が重なることが多く、効率よく知識を習得できます。

また、大学の教授や同じ志を持つ仲間と交流することで、勉強のモチベーションを維持しやすくなるのもポイントです。

4. 資格取得後のキャリア形成がスムーズになる

大学卒業と同時に複数科目に合格していれば、就職後の負担を大幅に軽減できるため、実務経験を積みながら残りの科目を受験することが可能です。

さらに、税理士法人や会計事務所への就職が有利になるだけでなく、早期に独立開業する道も開けるため、キャリアの選択肢が広がります。
特に、在学中に2〜3科目合格していれば、就職時のアピールポイントとしても強力です。

税理士になるには大学院への進学も一手

大学院に進学すると、特定の条件を満たすことで税理士試験の一部科目が免除されます。

1. 大学院への進学で科目が免除される

大学院で税法または会計学を専攻し、修士論文を執筆すれば、税理士試験の一部科目(最大2科目)が免除されます。

2. 単位の取得が必要

大学院で税法または会計学に関する科目の単位を修得する必要があります。

3. 修士論文の執筆が必須

税理士試験の免除を受けるためには、税法または会計学に関する修士論文を執筆し、大学院の審査を通過する必要があります。

大学生で税理士を目指す人におすすめの就職先

会計事務所・税理士法人

特徴

✅ 税理士試験に理解があり、勉強と両立しやすい
✅ 実際の税務申告や顧客対応を通じて実務経験を積める
✅ 小規模事務所~大手税理士法人まで選択肢が幅広い

向いている人

・税理士試験に合格した後、独立開業や税理士法人でのキャリアを目指す人
・実務経験を最優先し、試験と両立しやすい環境を求める人

具体的な就職先の例

大手税理士法人(BIG4税理士法人)
→ KPMG税理士法人、PwC税理士法人、EY税理士法人、Deloitte税理士法人(高度な税務業務・外資系企業向けが多い)
中小の税理士法人・個人事務所
→ 給与計算、決算書作成、確定申告などの幅広い業務が経験できる

ポイント
特に、大学在学中や卒業後の若手のうちに中小税理士事務所で経験を積むと、幅広い税務業務を実務で学ぶことができ、将来的に独立する際にも役立ちます。

一般企業の経理職

特徴

✅ 企業の経理業務を通じて、税務・会計の実務経験が得られる
✅ 残業が比較的少なく、税理士試験の勉強時間を確保しやすい
✅ 将来的に税務のスペシャリストとして企業内税理士になる道もある

向いている人

・一般企業で安定したキャリアを築きたい人
・経理業務を学びながら、税務の知識を活かしたい人
・企業内税理士(インハウス税理士)を目指す人

具体的な就職先の例

上場企業の経理部(税務申告や連結決算を担当)
中小企業の経理部門(幅広い業務を担当しやすい)
スタートアップ企業のバックオフィス業務(経理・税務を兼任することも)

ポイント
企業内税理士を目指す場合は、経理経験を積みながら税理士資格を取得し、将来的に企業の財務・税務部門の責任者を目指すのが一般的なキャリアパスです。

コンサルティングファーム

特徴

✅ 財務・税務コンサルティングを通じて高度なスキルを習得できる
✅ 給与水準が高く、キャリアの選択肢が広がる
✅ 国際税務やM&A税務など、専門性の高い領域を学べる

向いている人

・税理士+αのスキルを身につけ、幅広いキャリアの選択肢を持ちたい人
・将来的にM&Aや企業再編、国際税務の分野で活躍したい人
・コンサル業務に興味があり、クライアントワークを経験したい人

具体的な就職先の例

BIG4(PwC・Deloitte・EY・KPMG)のコンサルティング部門
→ M&A税務、移転価格税制、国際税務などの業務が中心
財務系コンサルティング会社(FAS・M&Aアドバイザリー)
→ 企業価値評価、財務デューデリジェンス、税務リスク分析を担当
戦略コンサルティング会社(BCG・マッキンゼーなど)
→ 税務以外にも経営戦略や財務戦略の提案業務がメイン

ポイント
コンサルティングファームで働く場合、税理士試験の勉強時間の確保が難しい場合もあるため、短期間で試験を突破する自信がある人や、科目合格をしてから就職する人におすすめです。

就職先 メリット 向いている人
会計事務所・税理士法人 実務経験が積める・税理士試験に理解がある 税理士試験と実務を両立したい人・将来的に独立したい人
一般企業の経理職 安定した環境で働ける・企業内税理士を目指せる 安定志向の人・企業の経理業務に興味がある人
コンサルティングファーム 高度な税務・財務のスキルが身につく 高収入を目指す人・税務コンサルティングに興味がある人


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税理士になるには大学は必須?税理士を目指せる大学名や進学するメリットを解説 -まとめ

税理士を目指すには、大学選びや学習計画が重要です。大学在学中に試験対策を始めることで、よりスムーズに資格取得が可能になります。大学院進学を選択肢に加えることで、試験科目の免除を活用することもできます。適切なキャリアパスを描き、計画的に学習を進めることが成功への鍵となります。

この記事がお役に立てば幸いです。

執筆 ・ 監修

平川 文菜(ねこころ)

熊本出身。2018年京都大学卒業。在学中より税理士試験の勉強を始め、2018年12月に税法三科目(法人・消費・国徴)を同時に合格し、官報合格を果たす。 2018年9月よりBIG4 税理士法人の一つであるKPMG税理士法人において、若手かつ女性という少数の立場ながら2年間にわたり活躍。税務DDやアドバイザリーといった幅広い業務に従事。 2020年9月より、外資系戦略コンサルティングファームであるボストンコンサルティンググループに転職。戦略策定から実行支援まで幅広い業務に従事。2024年12月にフリーランスとして独立。