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【保存版】経理で差をつける!おすすめ資格とそのメリット

公開日:2025/02/17

最終更新日:2025/01/15

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「未経験で経理として働くけど、取得した方がいい資格とかあるの?」

「経理でキャリアアップのために役立つ資格が知りたい」

上記のような悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

経理は、どの業界でも必要不可欠な存在であり、スキル次第では専門職として活躍できる職種です。資格を取得すれば、専門的な会計・財務の知識を深められます。

本記事では、経理未経験者やキャリアアップのためにおすすめの資格を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

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経理資格の重要性とその魅力

現代ビジネスにおける経理の役割

・経営判断のサポート
財務諸表の正確な作成はもちろん、利益構造やコスト管理の指標を提供し、経営者の意思決定をサポートします。

・法令遵守とリスク管理
税務や会計基準に沿った処理に加え、内部統制やコンプライアンスの観点からも企業価値を守る役割を担います。

・業務効率化とデジタル化対応
クラウド会計やRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)の導入など、新しい技術を取り入れながら、社内の経理業務を円滑に進める主導役です。

経理資格がもたらすキャリアアップの可能性

・専門性による社内評価向上
日商簿記2級・1級、FASS検定 などは、経理・財務部門でのスキルを客観的に証明できます。専門知識が高いほど、経営者や他部署からの信頼度も高まり、昇進や昇給につながりやすいです。

・転職市場での強み
多くの企業で経理は不可欠なポジション です。資格があることで、未経験でも応募しやすくなるほか、経験者ならより上位職を目指せます。

・グローバルに活躍するチャンス
米国公認会計士(U.S.CPA)など英語を含む国際的な資格を取得すれば、外資系企業や海外進出企業で財務・経理のエキスパートとして活躍可能 です。

・独立や開業への道
公認会計士や税理士の資格を取得すれば、会計事務所を開設したり、コンサルタントとして独立開業するチャンス も広がります。

経理未経験者におすすめの資格

日商簿記3級で基礎を固める

日商簿記3級は、経理の基本的な会計知識が試験内容になっており、試算表・精算表作成といった実務に直結した能力を身につけられる資格 です。

日商簿記3級受験者データ(統一試験)を見てみると、直近の合格率が40〜50%と高いため、仕事で忙しい方でも2〜3ヶ月ほどで取得できるでしょう。未経験で経理に転職を考えている方にとって、合格率が高くて挑戦しやすい日商簿記3級はおすすめです。

ただし、日商簿記3級は、入門レベルの難易度から評価が低く見られがちな資格でもあります。転職する企業によっては、日商簿記2級が求められるケースも少なくありません 。日商簿記3級で満足するのではなく、日商簿記2級を取得する足がかりとしましょう。

資格の種類 公的資格
受験料 3,300円
試験方式 記述式 + CBT方式
試験時間 60分
合格点 70/100点
平均合格率 40〜50%
試験実施回数 統一試験:年3回(2月、6月、11月)
ネット試験:ほぼ毎日
認定団体 日本商工会議所、各地商工会議所

MOS資格でPCスキルを強化

MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト)は、経理だけでなく、職業全般の業務に欠かせないMicrosoft Officeのスキルを証明する国際的な資格 です。Word、Excel、PowerPoint、Access、Outlookの使用スキルを問う問題が出題されます。

経理は、企業の取引記録や決算書などの金銭が大きく関わってくるため、正確性が求められる業務です。請求書の作成にWord、データ管理・処理にExcelを使う傾向があるため、MOS資格の実技試験は経理への就職・転職時に有利に働く でしょう。

また、MOS資格の随時試験は、全国1500以上ある試験会場ごとに試験日が設定されているため、ほぼ毎日を実施しています。自分の都合に合わせて受験日や試験時間を受けられるため、手っ取り早く資格を取得したい方にもおすすめの資格です。

試験時間 50分
合格点 非公開(※550〜850/1,000点が目安)
平均合格率 非公開
試験実施回数 全国一斉試験:毎月1〜2回、日曜日
随時試験:ほぼ毎日実施
認定団体 Microsoft社

ビジネス会計検定で会計知識を習得

ビジネス会計検定は、財務諸表の「分析」に焦点を当てた試験内容なため、企業の財務状況を把握して経営分析スキルを身につけられる資格 です。

過去の試験結果データによると、2024年の合格率が3級70.9%、2級44.6%、1級26.4%となっているため、日商簿記よりも比較的難易度が低い ことがわかります。どの級にも受験資格が存在しないため、自分の知識に合った級を選択しましょう。

また、ビジネス会計検定で身につく財務諸表を分析する力は、経理以外にも営業や経営戦略などの幅広い分野で活躍できる可能性が生まれます。就職・転職する際の選択肢やキャリアアップを目指したい方にもおすすめ です。時間に余裕がある方は、日商簿記と合わせて取得してみましょう。

資格の種類 民間資格
受験料 3級:4,950円
2級:7,480円
1級:11,550円
試験方式 マークシート形式
※1級はマークシートと論述式
試験時間 3級・2級:2時間
1級:2時間30分
合格点 3級・2級:70/100点
1級:論述50以上かつ総合で140以上/200点
平均合格率 3級:60〜70%
2級:45〜50%
1級:10〜20%
試験実施回数 年2回(3月・9月)
※1級のみ年1回
認定団体 日本商工会議所、各地商工会議所

経理経験者がステップアップするための資格

日商簿記2級でスキルアップ

経理でのキャリアアップを目指す方には、実践的な簿記スキルを習得できる日商簿記2級の取得 がおすすめです。日商簿記2級は、日商簿記3級の内容に加えて、製造業の会計処理や原価計算などの工業簿記の理解が必要となってきます。

直近の日商簿記2級受験者データ(統一試験)を見てみると、合格率が約20%と日商簿記3級よりもはるかに高い難易度 です。しかし、難しさに比例して資格の価値が高く評価されることでもあります。経理での転職やキャリアアップで、大きなアドバンテージ となるでしょう。

ちなみに、日商簿記2級は、試験によって合格率が1級相当の10%まで低下するケース もあります。例えば、2021年2月に実施された試験では、合格率が8.6%とかなり低い結果でした。日商簿記2級の試験範囲は広いため、十分な準備を行ったうえで試験に挑みましょう。

資格の種類 公的資格
受験料 5,500円
試験方式 記述式 + CBT方式
試験時間 90分
合格点 70/100点
平均合格率 20%
試験実施回数 統一試験:年3回(2月、6月、11月)
ネット試験:ほぼ毎日
認定団体 日本商工会議所、各地商工会議所

FASS検定で経理・財務スキルを磨く

FASS検定は、経済産業省委託事業として一般社団法人日本CFO協会が行っており、財務・経理分野での実務能力を測ることに特化した資格 です。財務・経理の基本的なスキルである資産、税務、決算、資金の4分野の知識 が身につけられます。

FASS検定には合格・不合格の概念はなく、800満点で獲得した点数によって、A〜Eの5段階で評価される 点が特徴です。客観的にスキルを測れるため、企業の社内研修教材や自己分析ツールとしても活用しています。

FASS検定、現時点で財務・経理の職に就いている方や、スキルアップのために自分の実力を知りたい方におすすめです。

資格の種類 民間資格
受験料 一般:11,000円
日本CFO協会法人会員:8,800円
試験方式 コンピューター形式
試験時間 試験本体:90分
オプション科目:30分
合格点 A~Eの5段階評価
平均合格率
試験実施回数 年2回(上期、下期)
認定団体 一般社団法人 日本CFO協会

経理事務パスポート検定で実務力を強化

FASS検定が実力を測る中級・上級者向けなのに対して、経理事務パスポート検定は経理の基礎を身につけたい初心者向けの資格 です。経済産業省の「経理・財務サービススキルスタンダード」に準じているプログラムなため、実務に役立つ知識が学べて即戦力を目指せます。

また、経理事務パスポート検定は、勉強から試験までがe-ラーニングのリモート形式で完結するため、スマートフォンやタブレット、PCがあればどこからでも受験可能です。上期・下期の期間内であればいつでも受験できます。

経理事務パスポート検定受験する際は、受験日の3日前までに予約が必要です。1〜3級のレベルで試験が行われていますので、自分のスキルや経験に合わせて受験しましょう。

資格の種類 民間資格
受験料 3級:
e-ラーニング受講料+受験料 1,650円
認定試験のみ 1,100円
2級:
e-ラーニング受講料+受験料 6,600円
認定試験のみ 3,300円
1級:
e-ラーニング受講料+受験料 8,800円
認定試験のみ 4,950円
試験方式 e-ラーニング形式
試験時間
合格点 80%
平均合格率 非公開
試験実施回数 上期、下期の期間内であれば毎日
認定団体 日本経理協会

国際的に活躍したい人向けの経理資格

米国公認会計士(U.S.CPA)で国際基準を理解

米国公認会計士(U.S.CPA)は、米国各州の会計士委員会が認定しており、国際ビジネス基準の会計知識を身につけられる資格 です。

米国公認会計士の平均合格率は50%前後で高めですが、日本人の合格率は世界と比べて低いため、そのまま自分に当てはめてはいけません 。米国公認会計士の問題は英語で出題されるため、TOEICで700〜800点程度の英語力がなければ合格は難しい試験です。

さらに、米国公認会計士は日本語の教材が市販されていなかったり、独学のノウハウが知られたりしていない資格 でもあります。確実に合格を目指すなら、日本語訳の教材が提供してくれるスクールに通うと良いでしょう。

米国公認会計士は、取得するためにはお金がかかりますが、グローバルに展開している企業が注目している資格 の一つです。経理や財務の知識だけでなく、実務での英語能力も身についている証明 にもなります。上級管理職へのキャリアアップを目指している方におすすめです。

資格の種類 公的資格
受験料 学歴審査手数料:$100~240
受験資格審査料:$90~150
受験料:約$350(1科目)
国際会場手数料:$390(1科目)
試験方式 CBT方式
試験時間 4時間×4科目
合格点 75/99点
平均合格率 約50%
試験実施回数 年4回
認定団体 American Institute of Certified Public Accountants (AICPA)

国際会計検定(BATIC)でグローバルスキルを身につける

国際会計検定(BATIC)は、外資系企業やグローバル企業とのビジネスシーンで活躍できる英語力と国際会計スキルを身につけられる資格です。

英語版の日商簿記のような資格であり、商簿記2級を取得している方は、出題範囲がほとんどカバーできています。試験は、400点満点のスコア形式を採用しており、点数に応じて初級、中級、上級の称号を得られました。

ただし、国際会計検定(BATIC)は、2022年の時点で試験が廃止されており、現在は資格取得ができません 。国際的に活躍したい方は、米国公認会計士(U.S.CPA)の資格を取得しましょう。

独立を目指す人におすすめの資格

経理として経験を積む中で、税理士といった専門職での独立を目指している方も多いでしょう。

所属企業からの独立を目指している方には、以下2つの資格がおすすめです。

・公認会計士
・税理士資格

それぞれ詳しく解説します。

公認会計士で専門性を高める

公認会計士は、日本の三代国家資格の一つであり、取得できれば、高い社会的地位が保証される資格 です。会計監査としての高い専門性は、企業の運営で重要な役割を担っている存在となっています。

公認会計士は合格率が低いため、難易度が高いことで知られています 。例えば、2023年が7.6%、2024年が7.4%で合格率が10%以下と難易度の高さが伺えます。

公認会計士の取得は、難易度が高いため尻込みする方も多いかもしれません。しかし、一度資格を取得できれば、高収入が見込めたり、国内外で引っ張りだこなキャリアパスを歩めたり します。

資格の種類 国家資格
受験料 19,500円
試験方式 記述方式
試験時間 各科目 120分
合格点 各科目 60%
平均合格率 約10%
試験実施回数 年1回
認定団体 金融庁、公認会計士・監査審査会

税理士資格で独立の道を開く

税理士資格は、会計だけでなく、税務の専門知識が問われる国家資格です。全11科目の試験科目のうち5科目を選んで、そのすべてで合格点の60点を獲得しなければいけません。

税理士は独占業務として、税務申告書の作成、税務代理業務、税務相談の実務が法律で認められている職種 です。特に、会計事務所や法律事務所などの専門職を欲しがっている企業に重宝されています。

経理の知識や経験を活かせば、専門性の高い税理士事務所に転職して、税理士として十分に活躍できる可能性 があります。また、企業の所属税理士から、独立して自分の事務所を開業したいと考える方におすすめの資格です。

経理資格に関するよくある質問

経理資格の将来性は?

AIやクラウド会計ソフトの普及により、単純作業や記帳業務の一部は自動化される流れが進んでいます。しかし、経営判断に必要な財務分析やコスト管理、税務対応などの専門性は、これからも欠かせません
そのため、簿記や税理士、公認会計士のような会計・税務関連の資格を持つ人材は、経営の要となるポジションで重宝され続けるでしょう。また、グローバル化が進む中で、英語力と会計知識を兼ね備えた人材への需要も増加傾向にあります。

経理資格での転職活動のポイント

応募先企業に合った資格をアピールする
◦たとえば、未上場企業なら日商簿記2級やビジネス会計検定が評価されやすく、大企業や外資系ならFASS検定や米国公認会計士(U.S.CPA)の知識が強みになります。

資格取得だけでなく、実務力も示す
◦請求書作成や財務諸表の作成業務など、実践的に活用した経験を履歴書や面接でアピールしましょう。経理ソフトやExcelなどの活用力も重要です。

学習・取得のプロセスを明確に伝える
◦勉強方法やスケジュール管理など、ストイックに取り組む姿勢が評価されることも。転職先に対して、努力や自己啓発の成果を伝えられると好印象です。

経理以外の業務にも視野を広げる
◦経営企画や経理以外の管理部門での業務と連携する場面も多いため、コミュニケーション能力他部署との協調力をアピールすることで、より広いキャリアを築きやすくなります。

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経理で差をつける!おすすめ資格とそのメリット-まとめ

今回は、経理の方が身に付けるべき資格について解説させていただきました。

未経験なら、日商簿記3級・MOS資格・ビジネス会計検定で基礎を固められます。経験者は日商簿記2級やFASS検定、経理事務パスポート検定などでスキルを磨き、グローバルを目指すなら米国公認会計士や公認会計士、税理士取得も視野に入れましょう。資格によっては独立開業の道も拓け、経理スキルを武器にキャリアアップが可能です。自分の目標や業務内容に合った資格を選び、効率的に学びましょう。

執筆 ・ 監修

平川 文菜(ねこころ)

熊本出身。2018年京都大学卒業。在学中より税理士試験の勉強を始め、2018年12月に税法三科目(法人・消費・国徴)を同時に合格し、官報合格を果たす。 2018年9月よりBIG4 税理士法人の一つであるKPMG税理士法人において、若手かつ女性という少数の立場ながら2年間にわたり活躍。税務DDやアドバイザリーといった幅広い業務に従事。 2020年9月より、外資系戦略コンサルティングファームであるボストンコンサルティンググループに転職。戦略策定から実行支援まで幅広い業務に従事。2024年12月にフリーランスとして独立。