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経理はどんな人が向いている?経理職に適した人の特徴とその理由

公開日:2025/04/25

最終更新日:2025/04/25

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「几帳面でコツコツ型」――そんなあなたは、経理の素質ありかもしれません。
数字が得意で、ルールを守るのが好き?それ、経理の世界では最強の武器です。
裏方だけど縁の下の力持ち――経理の仕事は会社の未来を支えています。

「どんな人が経理に向いているの?」「どんなスキルが必要?」そんな疑問をお持ちの方へ。
経理職で活躍する人に共通する“意外な強み”とは何か、ご存じですか?
実は、未経験からでも十分に目指せるのが経理職の魅力のひとつです。

スキルアップの方法からキャリアパスの描き方まで、この記事でまるごと解説します
将来は経理部長?それともCFO?あなたに合った道がきっと見つかります。

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経理職に向いている人の特徴とは?

経理職は、会社のお金の流れを正確に管理する仕事です。そのため、几帳面で誠実にコツコツと仕事を進められる人が向いています。また、数字に対する抵抗がないことや、他部門とのやりとりに必要な最低限のコミュニケーション力も重要です。

向いている人の特徴:

・コツコツと丁寧な作業が得意な人
・ルールや期限をしっかり守れる人
・数字に強く、細かいミスに気づける人
・地道なルーティンワークを飽きずに続けられる人
・他部署や外部とのやりとりが苦でない人

特徴 解説
コツコツ型・丁寧な性格 数字の正確性やルールの順守が求められるため、几帳面な人に向いています。
地道な作業が苦にならない 伝票入力や帳簿管理など、日々のルーチン業務が多いため、飽きずに取り組める人が適しています。
期限やルールを守れる 決算や申告など、期限厳守の業務が多いため、スケジュール管理が得意な人が強いです。
数字への抵抗がない 数値の取り扱いが中心となるため、数字に対してポジティブな感覚がある人が望ましいです。
コミュニケーション力もある 社内の他部門や税理士・監査法人と連携する場面もあり、一定の対人スキルも重要です。


経理の仕事の基本的な役割

経理の仕事は、「日々の記録」から「月次・年次の決算」、「税務申告のサポート」まで幅広く、企業活動の裏方として重要な役割を担います。ミスが許されない分、責任感と正確さが問われます。

主な業務内容:

・【日次業務】
 ◦現金や銀行口座の出納管理
 ◦仕訳入力(会計ソフトを使った記帳)
 ◦請求書の発行・受領と処理
 ◦領収書や経費精算の管理

・【月次業務】
 ◦月次決算の対応(損益計算の集計など)
 ◦売掛金・買掛金のチェックと残高管理
 ◦月次報告資料の作成

・【年次業務】
 ◦決算書の作成補助
 ◦税理士や会計士との連携による税務申告サポート
 ◦法定調書などの作成・提出

・【その他】
 ◦予算管理・原価計算
 ◦財務分析資料の作成
 ◦監査法人対応

業務内容 詳細
日次業務 ・現金出納管理
・仕訳入力(会計ソフトの操作)
・請求書の発行
・処理・領収書の管理
月次業務 ・月次決算処理
・売掛金
・買掛金の残高確認
・各種帳簿の作成
年次業務 ・年次決算業務
・税務申告の補助(税理士との連携)
その他 ・予算管理
・原価計算
・財務分析資料の作成
・監査対応


経理職に求められるスキル

経理職は単に数字を扱うだけではなく、会計知識・ITスキル・正確性・調整力など幅広いスキルが求められます。未経験からでも、スキルを計画的に身につけていけば十分に目指せる職種です。

求められるスキル:

・会計知識(簿記2級以上が目安)
・Excelスキル(VLOOKUP、IF関数、ピボットなど)
・会計ソフトの操作(弥生、freee、マネーフォワードなど)
・ミスなく処理できる正確性・注意力
・他部署や外部関係者と円滑にやりとりするコミュニケーション力
・決算や申告に向けたスケジュール管理能力

スキル 説明
会計知識 簿記(最低でも日商簿記2級程度)が基本。会計基準や税法の理解も必要。
ITスキル Excel(VLOOKUP、ピボットテーブルなど)や会計ソフト(弥生・freee・マネーフォワード等)の操作スキル。
正確性と注意力 小さなミスが大きなトラブルに発展するため、ミスのない作業が求められます。
コミュニケーション力 他部署との調整、税理士・監査法人対応など、円滑な連携力が求められます。
時間管理能力 決算や申告などの〆切に間に合わせるため、計画的な仕事の進め方が求められます。


なぜこれらのスキルが重要なのか?

経理の仕事では、会社の資金の動きを正しく記録し、管理し、報告する責任があります。小さなミスが大きな損失につながることもあるため、正確さ・会計知識・ツール活用・コミュニケーション能力といったスキルがすべて業務の土台になります。

各スキルが重要な理由:

会計知識
 → 会計のルールを理解していないと、正しい仕訳や帳簿作成ができません。法律違反や税務リスクにもつながります。

Excelや会計ソフトの操作スキル
 → 多くの処理がパソコン上で行われるため、業務のスピードと正確性を保つ上で不可欠です。

正確性と注意力
 → 1桁の入力ミスでも、損益や税額が大きく変わってしまうことがあります。

コミュニケーション力
 → 現場部門との連携や、税理士・監査法人とのやりとりで、相手の意図を正しく汲み取る力が必要です。

スケジュール管理能力
 → 決算・申告などの「絶対に遅れられない期限」に間に合わせる力は、業務の信頼性に直結します。

数字に強い人が成功する理由

経理の仕事は、「数字」と「その裏にあるビジネスの動き」を結びつける力が求められます。単に足し算・引き算ができるだけでなく、「数字の意味」を理解し、それを説明できることが大きな強みになります。

数字に強い人が活躍できる理由:

・取引の背景を数字から読み取る力がある
・異常値に気づき、早期にエラーを発見できる
・財務状況を分析し、経営判断の材料を提供できる
・損益・キャッシュフロー・貸借対照表の関係を理解して動ける

細部に注意を払うことの重要性

経理の世界では、「99%合っていても、1%のミスで信用を失う」ことがあります。細部に気を配り、見落としやすい部分まできちんとチェックできる人こそ、信頼される経理担当になれます。

細部への注意が重要な理由:

・小さなミス(数字の入力ミス、勘定科目の選択ミス)が後工程で重大なトラブルになる
・ミスが外部に発覚すると、会社の信用問題に発展する可能性がある
・税務調査や監査で正確性を問われたとき、事前の細かい対応が大きな差になる
・「経理=信頼の仕事」だからこそ、細部まで丁寧に仕上げることが必須

経理職が向いている人の性格的特徴

経理の仕事には、正確さ・継続力・責任感が求められます。そのため、以下のような性格を持つ人は、経理の仕事に適性があるといえます。

向いている性格:

几帳面で丁寧な性格
 → 書類の整理や仕訳処理など、細かい作業を正確にこなせる。

地道な作業をコツコツ続けられる人
 → 日々の帳簿記録や月次処理など、繰り返しの業務が中心のため飽きずに続けられる。

ルールや期限を守るのが得意な人
 → 税務や会計はルールの世界。期日厳守が信頼に直結する。

慎重で責任感の強い人
 → 一つのミスが会社全体に影響を与える可能性があるため、責任感が不可欠。

一人で集中する時間が苦にならない人
 → 長時間、集中して数字や資料と向き合うことが多い。

計画性がある人のメリット

経理業務は、毎月・毎年、決まったスケジュールで動いていきます。計画的に業務を管理できる人は、ミスや遅延を防ぎ、信頼される存在になれます

経理職における計画性のメリット:

・月次・年次決算をスムーズに進められる
・締切前に余裕をもって準備できるため、ミスや焦りを減らせる
・チーム全体の業務が遅れず、周囲からも信頼される
・税務署や監査法人への対応も落ち着いて行える
・業務改善や効率化の提案にもつなげやすい

コミュニケーション能力が高い人の利点

一見「一人で黙々と作業する」イメージが強い経理ですが、実際は社内の各部門や、外部の専門家(税理士・監査法人など)とのやりとりも多いです。だからこそ、円滑なコミュニケーション力があると強みになります。

経理職におけるコミュニケーション能力の利点:

・各部署から正確な情報を収集できる
・不明点をすぐに確認・解決でき、ミスを防げる
・税理士や監査法人とのやりとりがスムーズ
・経営陣に対して、数字の背景をわかりやすく説明できる
・チーム内での協力や引き継ぎも円滑に行える

経理職でキャリアを成功に導くためのステップ

経理のキャリアは「基本業務を正確にこなす力」から始まり、徐々に「数字の分析力」「経営への提案力」へと広がっていきます。地道な積み重ねが大きな信頼や昇進につながる仕事です。

成功のための基本ステップ:

1.まずは日次業務を完璧にこなす
 → 仕訳入力、請求処理、現金出納などの基本業務を正確にこなせるようになる。

2.月次・年次決算に対応できるようになる
 → 試算表の作成や決算整理仕訳、税理士とのやりとりに慣れてくる。

3.業務効率化・改善に取り組む
 → Excelの活用、RPA(自動化ツール)導入、業務フロー見直しなどで評価アップ。

4.管理会計や経営分析に挑戦する
 → 経営判断に活かせる資料を作成し、経営陣との橋渡し役として活躍する。

5.マネジメントや専門職へ進む
 → 経理チームのマネージャーや、財務・税務のスペシャリストとしての道が開ける。

スキルアップのための具体的な方法

経理職として成長するには、実務経験だけでなく、資格取得や業務改善力、分析力の習得が鍵になります。以下のような方法でスキルアップしていくことができます。

スキルアップの具体的な方法:

資格取得(例:日商簿記2級・1級、建設業経理士、税理士科目など)
 → 知識の証明になるだけでなく、転職や昇進時に強いアピールになる。

Excelスキルの強化(関数・ピボット・マクロなど)
 → 業務効率化や分析資料の質向上につながる。

会計ソフト・ERPの習得(弥生・freee・SAP・Oracleなど)
 → 会社によって使用するツールが異なるため、汎用スキルとして有効。

業務フロー改善やマニュアル作成に取り組む
 → 主体的に動ける経理担当として社内で信頼されやすくなる。

財務分析や管理会計の勉強
 → 経営に近い立場として活躍するためのステップアップ。

社内外とのやりとりの機会を増やす
 → コミュニケーション力を磨き、より上位職への道を広げる。

経理職でのキャリアパスの描き方

経理のキャリアは「専門職型」と「管理職型」の2パターンに大きく分かれます。また、経理経験を活かして「財務」「経営企画」「税務」「CFO」などに展開することも可能です。

主なキャリアパスの例:

経理スタッフ → 主任 → 経理マネージャー → 経理部長 → CFO(最高財務責任者)
 → マネジメント志向の人におすすめのルート。

経理 → 財務(資金調達・資金繰り) → 財務企画 → 経営企画
 → 経営に関わる仕事へキャリアを展開したい人向け。

経理 → 税務担当 → 税理士や国際税務の専門家
 → 専門性を深めてコンサルタントや独立を目指すルート。

中小企業の経理 → ベンチャー企業で経理・財務を一手に担う → スタートアップCFOへ
 → 実務経験を活かしてキャリアアップを狙う型。

フェーズ 職位・役割 主な業務内容 必要なスキル・資格 経験年数の目安 将来の展望
初級 経理アシスタント(サポート職) ・仕訳入力
・請求書処理
・経費精算
・データ入力など
・日商簿記3級〜2級
・Excelの基本操作
1〜2年目 ・経理スタッフへの昇格
・実務経験の蓄積
中級 経理スタッフ ・月次決算補助
・売掛金・買掛金管理
・帳簿作成
・日商簿記2級以上
・会計ソフト操作スキル
・業務理解力
2〜4年目 ・年次決算担当へ
・専門分野への分化も視野
中上級 主任クラス(年次決算担当) ・年次決算対応
・税理士・監査法人との対応
・試算表・財務諸表の作成
・日商簿記1級、税理士科目合格者歓迎
・実務処理の正確性とスピード
5〜7年目 ・マネジメント層への昇格
・税務・財務など専門性深化
上級 経理マネージャー ・チームマネジメント
・決算全体の統括
・業務改善・内部統制対応
・リーダーシップ
・スケジュール管理力
・会計基準の理解
7〜10年目 ・経理部長、CFO候補へ
管理職・専門職 経理部長/税務責任者/財務責任者 ・経営層との連携
・資金繰り管理
・グループ会社管理など
・経営視点
・国際会計・税務・財務戦略などの専門知識
10〜15年目 ・CFO(最高財務責任者)
・経営企画室などへの転身
最上級 CFO(Chief Financial Officer) ・経営判断への関与
・資金調達、M&A対応
・財務戦略の立案
・高い財務分析力
・リーダーシップと意思決定力
・英語力(上場企業等)
15年目〜 ・経営幹部、役員ポジション
・他社CFOや独立も視野に


経理職への志望動機は以下の記事をご参照ください。

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まとめ

この記事では経理の仕事に向いている人について説明させていただきました。

この記事が少しでもご参考になれば幸いです。

執筆 ・ 監修

税理士 平川 文菜(ねこころ)

税理士|熊本出身|2018年京都大学卒業| 在学中より税理士試験の勉強を始め、2018年12月に税法三科目(法人・消費・国徴)を同時に合格し、官報合格を果たす。 2018年9月よりBIG4 税理士法人の一つであるKPMG税理士法人において、若手かつ女性という少数の立場ながら2年間にわたり活躍。税務DDやアドバイザリーといった幅広い業務に従事。 2020年9月より、外資系戦略コンサルティングファームであるボストンコンサルティンググループに転職。戦略策定から実行支援まで幅広い業務に従事。2024年12月にフリーランスとして独立。