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2024/11/15
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今回は、税理士試験後から合格発表前の期間で、税理士事務所への就職・転職に向けて準備すべきことについて解説していきます。税理士試験終了後は、転職活動をする上でチャンスでもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
加えて、転職活動成功のポイントや注意点も解説いたします。やっと試験が終わりお疲れかもしれませんが、ここが踏ん張りどころなので、最後まで準備を怠らず乗り越えていきましょう。
転職活動を始める前に知っておくべきこと
転職活動を始める前に、重要なことをお伝えします。
転職活動が活発になるのは試験終了後の9月で、税理士業界での転職者が最も多いです。もし早めの準備を怠り、この時期に転職活動を始めてしまうと、希望事務所に転職できない可能性もあります。
転職活動を有利に進めるためにも、まずは以下の点を把握しておきましょう。
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税理士法人・事務所側の事情
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資格試験予備校側の事情
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転職後に不合格だった場合のリスク
税理士法人・事務所側の事情
税理士事務所は、12~1月の年末調整業務、1月~3月の確定申告業務、3〜5月の決算業務・税務申告業務の期間が繁忙期です。この時期に入ると採用業務に割くリソースがないため、税理士試験終了直後の9〜11月の間しか採用活動を行わない税理士法人・事務所も多く存在します。「閑散期の6~11月のうちに採用を終わらせ、業務体制を充実させて繁忙期に備えたい」というのが税理士事務所の本音です。
資格試験予備校側の事情
多くの資格試験予備校は、税理士試験終了直後に合同就職説明会を行います。多くの採用担当者と話せる絶好の機会なので、可能な限り参加してください。その場で税理士事務所との面接日程を組める可能性もあり、転職活動をスムーズに進められます。多くの事務所の話を聞くことで、ご自身にあった働き方もより明確になるでしょう。
近年は新型コロナウイルスの影響で、オンラインでの説明会開催も随時行われています。現地に行かなくても、説明会に参加しやすくなっているのでぜひ活用してください。
転職後に不合格だった場合のリスク
合格発表前の方に、不合格だった場合のリスクについてお伝えするのは不謹慎かもしれません。しかし、大切なことなのでぜひ理解しておいていただきたいです。
もし、試験勉強に対する理解がない事務所に転職してしまった場合、学習時間を確保できない可能性が非常に高いです。そうなると、次の年の再受験でも合格が厳しくなってしまいます。理想的な事務所が見つからない場合、就職せず試験勉強に専念する決断が迫られる場合もあるでしょう。
可能な限り兼業受験生として、試験勉強に理解のある税理士法人や事務所へ転職しましょう。その場合、試験休暇の有無など、支援制度が整っているかどうかを確認することも大切です。
試験直後に転職する際のメリット・デメリット
ご自身が望む転職を成功させるためには、正しい判断が必要です。転職してから「こんな筈ではなかった」と後悔しないために、転職についてのメリット・デメリットについて押さえておきましょう。
試験直後に転職する際のメリット
試験直後に転職するメリットはこちらです。
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選べる求人が多い
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早く仕事が始められる
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フォローしてもらいやすい
選べる求人が多い
先に述べたように、閑散期に採用活動を行う税理士法人や事務所が多いので、試験直後の9〜11月は求人が多いです。1年の中でも、希望条件にマッチする求人に出会える確率が最も高い時期と言えるでしょう。
早く仕事が始められる
転職先が見つかれば、早く仕事を始めることができ、実務経験も早く積めます。「9月中はアルバイト、10月以降はフルタイム」というように、柔軟な働き方に対応してくれる税理士法人・事務所もあるので、ぜひ探してみてください。
フォローしてもらいやすい
初めての職場では、覚えることも多くあります。知識やスキル、コミュニケーション能力を培うために一番効率が良いのは、教えてもらえる環境に身を置くことです。そのため、閑散期のうちに入社したほうが、より先輩や周囲からのフォローを受けられる機会が多く得られます。
ただし「教えてもらって当然」という姿勢は絶対にダメです。フォローしてくださる方々のためにも、繁忙期までに事務所の戦力になれるよう努力しましょう。
試験直後に転職する際のデメリット
試験日まで走り続けてきたあと、試験終了後にすぐ転職活動となると、人によっては体力的に辛い場合もあります。たくさん応募することは大切ですが、優先する転職先を決め、効率よく転職活動を進めることも重要です。適当に応募するのではなく、戦略を持って転職活動を進めていきましょう。
転職時に必要な3ステップ
転職時に必要なことは以下の3点です。
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求人を選ぶ
-
履歴書を準備する
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面接対策を行う
ステップ1 求人を選ぶ
求人先を決める際に、ぜひ活用してほしいのが求人サイトです。ほとんどが無料で利用できるので、複数の転職サイトを登録しましょう。
また、資格試験予備校の合同説明会や税務会計に特化した人材エージェントなどを活用するのもおすすめです。他にも、公式WebサイトやSNS、働いている人からの評判も参考にしながら、何が自分に一番合う求人方法かを選んでください。
理想の転職先を獲得するためにも、「何を重視して求人を選ぶか」は事前に考えておきましょう。年収、残業時間、福利厚生、リモートワーク、待遇面やキャリアアップ面など、それぞれ転職にこだわるものは違います。自分が譲れない条件は考えておくことがおススメです。
求人サイトだけでなく、事務所の採用サイトやSNS(特にTwitter)を見ることも重要です。入社後のギャップを生まないためにも、会社の雰囲気や社員の特徴など、採用サイトやTwitterを通して確認するようにしましょう。
ステップ2 履歴書を準備する
履歴書は可能な限りパソコンで準備しましょう。税理士はミスの許されない仕事ですので、誤字脱字がある、字が汚いなどは、減点対象となりやすいです。そのため、パソコンで作成することが重要です。
無駄な情報は削り、誤字・脱字には気を付け、必要最低限の情報を丁寧に整理して書きましょう。
写真映りも印象を左右するので、可能であればプロに撮ってもらいましょう。アピールしたいことがある場合は職務経歴書にまとめるといいです。また、事務所に合ったアピールポイントを伝えることも大切なので、転職先の情報をしっかり押さえておきましょう。
ステップ3 面接対策をする
行き当たりばったりの面接の回答では、面接官に良い印象を与えられず、採用される確率は低いです。よく質問される転職理由や志望動機、税理士試験の状況、他の事務所・法人の採用試験の状況に対しては答えを用意しておき、自分のことを伝える練習をしましょう。なかには、性格診断テストと模擬テストが必要な場合があるので、事前確認も大切です。
それだけでなく、入社後の業務、会社の理念や取組、勉強しておいたほうが良い内容、大変なことなど、逆質問したい項目もまとめておくと、意欲をアピールしやすいです。特に「どうやって事業を伸ばしていくのでしょうか?」「どんな方が活躍されていますか?」という質問をすると、積極的な印象を与えられます。
転職時にやってはいけないNG行動
税理士試験の合格発表が終わった後に転職活動を行うと、求人の選択肢が狭くなってしまうのでご注意ください。結果待ちでも内定は出るので、ぜひ積極的に動いていきましょう。
転職には予算、採用予定人数が決まっているケースが多いです。ライバルに先を越されてしまうと、「希望の転職先に入れなかった!」ということも起こりうるのでご注意ください。
転職失敗事例
転職活動は早く取り掛かる方がいいですが、理想とかけ離れた事務所へ転職しないためにも焦りは禁物です。
私の周りでも、実際に以下のような失敗事例があったのでご注意ください。
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残業が少ないと聞いたのに、実はとても多かった
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所長や他のスタッフとの折り合いが悪く、いつもストレスがかかる
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部分的な業務しか任せてもらえず成長できない
上記のような事務所に転職してしまうと、せっかく税理士としての第一歩を踏み出したのに、最悪の場合は早期退職もあり得ます。焦って内定を承諾するのではなく、内定後も疑問・不安があれば積極的に質問をし、ご自身に合った転職先を見つけましょう。
税理士事務所への転職を成功させる方法-まとめ
今回は、税理士試験終了後にどのように転職活動を進めていくべきかについて、解説させていただきました。税理士試験終了後の転職活動では、早い段階で準備を済ませ、色々な事務所を見ることが非常に重要です。
税理士法人・事務所側の事情、資格試験予備校側の事情、転職後に不合格だった場合のリスクも想定しながら、ぜひ最適な転職戦略を考えてみてください。基本的には、税理士試験に対する理解があり、人間関係が良く、有益な経験を積める事務所に転職することが大切です。
綿密な調査を行い、計画を立てることが転職成功への近道となりますので、適切な時期に早めに動きだしましょう!
城之内 楊
株式会社ミツカル代表取締役社長