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公開日:2026/01/08
最終更新日:2026/01/08
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「貯蓄から投資へ」の流れを決定づけた新NISA制度の開始から数年。令和8年度(2026年度)税制改正大綱において、その利便性をさらに高め、国民の資産形成を厚く支援するための新たな改正方針が示されました。
今回の改正における最大の目玉は、これまで18歳以上(成人)に限定されていたNISAの利用対象が、事実上「0歳」から解禁される点にあります。かつてのジュニアNISA廃止以降、空白となっていた未成年者の資産運用環境が、より恒久的な形で整備されることになります。
本記事では、大綱で明らかになったこどもNISA(未成年者非課税措置)の具体的な金額(年間60万円・総額600万円)と、新たに設けられる「国内投資枠」、そして気になる「開始時期」について解説します。
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こどもNISA新設!0歳から非課税運用が可能に
これまでNISA口座を開設できるのは、原則としてその年の1月1日時点で18歳以上の成人に限られていました。そのため、子どもの教育資金などを非課税で運用したくても、親自身の非課税枠を削るか、あるいは課税口座を利用するしか選択肢がありませんでした。
今回の大綱ではこの年齢制限が見直され、未成年者(0歳〜17歳)であってもNISA制度の一部を利用できる「こどもNISA」が創設されます。これにより、子どもが生まれた直後から、その子自身の名義で非課税口座を持ち、長期的な資産形成をスタートさせることが可能になります。
こどもNISAの制度の骨格としては、かつての「ジュニアNISA」のような期間限定の制度ではなく、恒久化された現行NISA制度の中に未成年者向けの枠組みが組み込まれる形となります。
【こどもNISA詳細】年間60万円・上限600万円の「未成年枠」
今回の改正で最も注目すべきは、未成年者が利用できる投資枠の具体的な規模です。大綱には以下の金額が明記されました。
・年間投資枠:60万円
・非課税保有限度額:600万円
この金額設定には、明確な意図とメリットがあります。
① 月額5万円の積立が可能に
年間60万円という枠は、月額にならすと「5万円」です。 これは児童手当の受給額や、一般的な家計が教育資金として捻出できる積立額を十分にカバーできる規模です。例えば、0歳から月3万円~5万円をコツコツと積み立て、大学入学時(18歳)に取り崩すといった王道の運用が、非課税メリットをフル活用して行えるようになります。
② 「1,800万円」のうち「600万円」を前倒し利用
非課税保有限度額については、一人あたり1,800万円ある生涯投資枠のうち、「600万円」までを18歳未満の段階で利用可能としました。
これは「枠が600万円追加される(合計2,400万円になる)」わけではなく、「生涯使える1,800万円の権利のうち、600万円分を子ども時代に先行して使える」という仕組みです。
もし子ども時代に600万円を教育費として使い切って売却した場合、その枠(簿価)は空き枠として復活します。そのため、成人後は再び1,800万円の枠をフルに使って、自分自身の老後資金形成などをスタートできる柔軟な設計となっています。
開始は「2027年1月」から。開始時期に注意
非常に魅力的な改正内容ですが、適用開始時期については注意が必要です。 大綱の適用期日には「令和9年(2027年)1月1日」から適用する旨が記されています。
証券会社のシステム改修や、親権者による代理手続きのルール整備などに一定の期間を要するため、実際の口座開設や運用開始は1年後の2027年からとなります。
・2026年(令和8年): 法律の成立、証券会社のシステム対応、先行受付(秋頃予想)
・2027年(令和9年): 1月1日より新制度スタート
したがって、2026年中にお子様名義で投資を始めたい場合は、まだ新制度は使えません。「来年から始まる」ということを見越して、今のうちから家計の見直しや、どの証券会社で口座を開くかといった情報収集を進めておくのが得策です。
成長資金を国内へ。「国内投資枠」の新設
未成年者への対象拡大と並んで、今回の改正のもう一つの柱となるのが、国内への資金還流を目的とした「国内投資枠(成長力強化枠)」の追加です。
新NISAの普及に伴い、個人の投資マネーの多くが「オール・カントリー(全世界株式)」や「S&P500」といった海外資産へ流出している現状があります。これに対し政府は、家計の安定的な資産形成を支援しつつも、その資金の一部を日本の成長産業へ呼び込みたいという意図を持っています。
大綱に盛り込まれた新たな枠組みでは、NISAの年間投資枠や生涯投資枠の一部について、投資対象を「国内のスタートアップ企業」や「成長著しい国内上場企業」などに限定する、あるいはそうした資産へ投資した場合に限り非課税枠の上乗せを認めるといったインセンティブが付与されます。
投資家にとっては、ポートフォリオの一部を国内資産に振り向けることで、従来よりも大きな非課税メリットを享受できる可能性があります。
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【NISA改正】0歳から使えこどもNISAが創設 -まとめ
令和8年度税制改正により、NISAは「成人のための制度」から「0歳から一生涯使えるインフラ」へと進化します。
年間60万円・総額600万円という未成年者枠は、教育資金作りにおいて非常に強力なツールとなります。実際のスタートは2027年1月からとなりますが、0歳からの超長期投資が可能になることで、時間の分散効果は最大化され、リスクを抑えながら資産を育てる環境が整います。
これから投資を始める世帯にとっては、自分たちの老後資金だけでなく、次世代への資産移転や教育資金戦略も含めた、より包括的な資金計画が求められる時代が到来したと言えるでしょう。
加藤慧大
株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長









