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公開日:2026/02/20
最終更新日:2026/02/20
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2026年2月8日の衆院選を経て、新政権の連立合意に盛り込まれた「飲食料品の消費税0%」。家計を助ける減税策として期待が集まる一方で、商売を営む事業者にとっては、まだ詳細が見えないことへの不安も広がっています。
一言で「消費税ゼロ」と言っても、それが「非課税」になるのか「免税(ゼロ税率)」になるのかによって、お店の納税額や経営判断は変わります。今回は、食料品の消費税0%に伴い、現時点で想定される影響と、事業者が備えるべきリスクを整理
します。
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制度の分かれ道:「非課税」か「免税(ゼロ税率)」か
現在、政府内で検討されている「消費税の対象としない」という方針には、税務上、全く異なる2つの仕組みが想定されます。一見どちらも「売上の消費税は0円」で同じに見えますが、どちらが採用されるかによって、お店の経営(キャッシュフロー)に与える影響は変わります。
「非課税」方式の場合
「非課税」とは、土地の売買や医療のように、消費税という仕組みそのものから外れるイメージです。
売る時: 消費税は0円です。
買う時(仕入れ): 業者には通常通り10%(または8%)の消費税を払います。
ポイント: 売上に消費税はかかりませんが、仕入れや経費で支払った消費税を差し引く(仕入税額控除)ことができません。これを実務用語で「損税(そんぜい)」と呼びます。お店が税金を肩代わりする形になるため、価格を下げたくても、仕入れコストが重荷になって値下げしにくいのが特徴です。
「免税(ゼロ税率)」方式の場合
今回の公約で期待されているのが、輸出取引などでも使われている「ゼロ税率」です。これは消費税の仕組みの中に留まったまま、税率だけを0%にするイメージです。
売る時: 消費税は0円です。
買う時(仕入れ): 業者には通常通り10%(または8%)の消費税を払います。
ポイント: 輸出取引と同じように、売上の税率を「0%」として扱い、「売上(0円)ー 仕入れ(払った税金)」という計算をするため、払いすぎた税金が「還付(キャッシュバック)」として国から戻ってきます。 お店の負担が最も軽くなる一方で、国からお金を返してもらうための厳格な帳簿付けが求められます。
軽減税率8%という税率はどうなるのか?
ここで気になるのが、現在「軽減税率」として運用されている8%の扱いです。
これまでは「酒類・外食を除く飲食料品」と「定期購読の新聞」が8%でした。もし食料品が0%になれば、従来の軽減税率(8%)という枠組み自体が大きく変わります。
・食料品: 8%から0%へ引き下げ
・新聞など: 8%のまま据え置き、あるいは同様に0%へ?
・酒類・外食: 10%のまま据え置き
このように、もし食料品が0%になっても、すべての税率が統一されるわけではありません。むしろ「0%・8%・10%」の3種類の税率を同時に扱うことになり、レジ管理や経理作業はこれまで以上に複雑になることが予想されます。
事業者が直面する2つの大きな実務リスク
今回の制度変更において、事業主が最も警戒すべきリスクは「資金繰り」と「作業コスト」です。
① 納税額の増加と還付待ちによる「資金繰りリスク」
特に飲食店など、「仕入れは食料品だが、売上はサービス(10%)」という業態では注意が必要です。
・納税額が増える可能性:
もし仕入れの食料品が0%になると、これまで仕入れの際に支払っていた8%分の消費税がなくなります。一見良いことのように思えますが、売上の10%から差し引ける金額(控除)が減るため、結果として「国に納める消費税額」が以前よりも増えてしまうケースがあります。
・還付までのタイムラグ:
逆に、売上も仕入れも0%になり「還付」が受けられるケース(ゼロ税率採用時)でも、税金が戻ってくるのは申告から数ヶ月後です。それまでは経費にかかる10%分の税金を自社で立て替えておく必要があり、一時的なキャッシュフローの悪化を招く恐れがあります。
② 事務作業の複雑化と管理コスト
「0%」の導入は、単に計算上の数字が変わるだけではありません。
・システムの改修費用:
3つの税率(0%、8%、10%)を正確に打ち分けるためのレジ改修や、会計ソフトのアップデートが必要です。
・判定ミスの責任:
「これは0%(食料品)か、10%(外食・お酒)か」の判定。例えば、テイクアウト(0%)と店内飲食(10%)の区分けなど、判定ミスが数年分積み重なれば、将来の税務調査で多額の追徴課税を受けるリスクを孕んでいます。
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食料品の消費税0%で何が変わる? -まとめ
「食料品0%」は家計を助ける一方で、事業主にとっては「納税額がどう変わるのか」「還付の手続きが必要か」を見極める非常にシビアな経営判断を迫るものです。
2026年、新しいルールが導入される際には、自分の商売がどのような影響を受けるのか、今のうちからシミュレーションを行い、資金繰りに余裕を持った準備を進めることが大切です。
加藤慧大
株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長









