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【2026年4月改正】通勤手当の非課税限度額引き上げを解説!

公開日:2026/04/13

最終更新日:2026/04/13

【2026年4月改正】通勤手当の非課税限度額引き上げを解説!

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毎月の給与明細を見ると、基本給とともに通勤手当が支給されている方が多いでしょう。交通費の補てんとして支払われる通勤手当ですが、実は全額が非課税になるわけではありません。

税金がかからない上限として非課税限度額が決められており、通勤手段や片道の距離によって金額が異なります。さらに、令和8年(2026年)の税制改正によって上限金額が見直されました。

ここでは最新の税制改正の内容を踏まえて、通勤手当の非課税限度額について分かりやすく解説します。

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通勤手当の非課税限度額の基本的な仕組み

通勤手当は、従業員が会社へ通うためにかかる実費を補てんする目的で支給されます。そのため、一定の基準までは税金がかからない非課税の扱いになっています。

給与として受け取るお金は原則として所得税の対象となりますが、通勤手当には特例として非課税限度額が設けられています。ただし、この限度額を超えて支給された金額については超過分が給与と同じように扱われ、所得税が課されます。ご自身の税負担を正確に把握するためには、この基本的な仕組みを知っておくことが役立ちます。

2026年(令和8年)の税制改正による変更点

通勤手当の非課税限度額は、社会情勢やライフスタイルの変化に合わせて見直されています。2026年4月施行の税制改正では、働き方の多様化や地方移住などの変化に合わせて新たなルールが設けられました。

これまでは片道55km以上の長距離通勤に対する上限額が一律でしたが、改正によって片道65km以上から95km以上までの区分が新設され、距離に応じて段階的に非課税枠が拡大しています。

また、マイカー通勤などで会社周辺の民間駐車場を契約している場合、これまでは駐車場代が非課税の対象外でしたが、一定の要件を満たすことで月額5,000円を上限に非課税限度額へ加算できるようになりました。長距離通勤や車通勤をしている方にとっては、実情に合わせた変更となっています。

通勤手段別の非課税限度額まとめ

ここからは現在適用されている非課税限度額を、公共交通機関を利用する場合と、マイカーや自転車を利用する場合に分けて紹介します。

電車やバスなどの公共交通機関を利用する場合

電車やバス、新幹線などの公共交通機関を利用して通勤している場合の非課税限度額は、1か月あたり最高15万円です。

この金額は、最も経済的かつ合理的な経路で通勤した場合の運賃に基づいています。新幹線や特急列車の利用料金も特急券を含めて非課税の対象になりますが、グリーン車の料金は合理的な運賃として認められないため課税対象となります。

数か月分の定期券を一括で支給されている場合は、1か月あたりの金額に換算した上で、15万円の枠内に収まるかどうかが判定されます。

マイカーや自転車を利用する場合

自動車やバイク、自転車などの交通用具を使用して通勤している場合、片道の通勤距離に応じて細かく限度額が定められています。2026年4月の税制改正後の基準に基づく、1か月あたりの非課税限度額は以下の表の通りです。

片道の通勤距離 1か月あたりの非課税限度額(改正後) 改正前の非課税限度額
2km未満 全額課税 全額課税
2km以上 10km未満 4,200円 4,200円
10km以上 15km未満 7,300円 7,100円
15km以上 25km未満 13,500円 12,900円
25km以上 35km未満 19,700円 18,700円
35km以上 45km未満 25,900円 24,400円
45km以上 55km未満 32,300円 28,000円
55km以上 65km未満 38,700円 31,600円(※55km以上)
65km以上 75km未満 45,700円
75km以上 85km未満 52,700円
85km以上 95km未満 59,600円
95km以上 66,400円

片道距離が2km未満の場合は特例が適用されず、全額が課税対象となります。また前述の通り、一定の要件を満たす駐車場を利用している場合は、上記の上限額に加えて最大で月額5,000円を非課税枠として加算することが可能です。

公共交通機関とマイカーを併用する場合

自宅から最寄り駅までは自転車を利用し、そこから電車に乗って会社へ向かうといった交通手段を併用しているケースもあります。

このように複数の交通手段を組み合わせている場合、1か月あたりの合理的な運賃等の額と、マイカー等の使用距離に応じた非課税限度額を合算した金額が非課税の対象となります。ただし合算した場合でも、全体の最高上限は1か月あたり15万円です。15万円を超過した部分については所得税が課されます。

給与明細を見る際に気をつけたい注意点

ご自身の給与明細や源泉徴収票を確認する際に、知っておきたいポイントを解説します。

非課税限度額を超えた分の取り扱い

お勤め先が独自に定める通勤手当の支給上限額が、国税庁の定める非課税限度額よりも高く設定されている場合があります。この場合、全額が交通費として振り込まれていても、非課税枠を超えた部分は税務上の給与として扱われます。超過分については所得税の対象となるため、毎月の給与から源泉徴収される仕組みです。

通勤手当が多く支給されているからといって手取りがそのまま増えるわけではなく、一定の基準を超えると税金も増える点に注意が必要です。

社会保険料の計算における通勤手当の扱い

税金の仕組みとよく混同されがちなのが、社会保険料の計算です。

所得税の計算においては一定額まで非課税というルールが適用されますが、健康保険や厚生年金保険などの社会保険料を計算する基準には、通勤手当の全額が含まれます。非課税枠に収まっているかどうかに関わらず、支給された通勤手当はすべて報酬の一部として扱われ、社会保険料の金額に影響を与えます。

通勤手当と税金に関するよくある質問

通勤手当と税金の関係について、よくある疑問と回答をまとめました。

Q. 新しい非課税限度額はいつから適用されていますか?

長距離通勤の距離区分の追加や、駐車場代の非課税枠への加算などを盛り込んだ最新の税制改正は、令和8年(2026年)4月1日より適用されています。ご自身の通勤手当の税務処理がどう変わったかを確認したい場合は、2026年4月以降の給与明細をチェックしてみてください。

Q. パートやアルバイトにも非課税限度額は適用されますか?

雇用形態に関わらず適用されます。正社員だけでなくパートやアルバイトであっても、支給される通勤手当に対するルールは同じです。出勤日数に応じて日額で交通費を支給されている場合も、1か月あたりの支給総額が国税庁の定める非課税限度額の範囲内であれば非課税として扱われます。

Q. 年度の途中で税制改正があり限度額が引き上げられた場合はどう対応されますか?

過去の月にさかのぼって非課税限度額が引き上げられた場合、改正前にすでに支給された通勤手当の中で課税扱いとしていた部分の一部が新たに非課税となります。このようなケースでは毎月の給与明細ですぐに修正されるわけではなく、年末調整の際に納めすぎた税額が計算され、還付される形で精算が行われます。

Q. 会社都合で遠方から通勤している場合も上限は15万円ですか?

はい。会社からの特別な要請で遠方から通勤している場合でも、所得税法上の非課税限度額の最高額は1か月あたり15万円で固定されています。15万円を超える通勤手当を会社から受け取ること自体は問題ありませんが、超過した金額については例外なく課税対象として処理されます。

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通勤手当の非課税限度額引き上げ -まとめ

通勤手当の非課税限度額は、ご自身の手取り額や税金、社会保険料の計算に関わる身近なルールです。基本的な枠組みは公共交通機関で最高15万円、マイカー等は距離に応じた段階的な上限額となっていますが、令和8年の税制改正によって長距離通勤の区分が新設されたり、駐車場代が加算できるようになったりと、時代に合わせて変化しています。

所得税の計算では限度額まで非課税になる一方で、社会保険料の計算では通勤手当の全額が報酬として扱われるという違いを知っておくと、給与明細の見方が少し変わるはずです。この機会にご自身の通勤スタイルや支給額と照らし合わせて確認してみてはいかがでしょうか。

執筆 ・ 監修

加藤慧大

株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長

株式会社ミツカルプロフェッショナル代表取締役社長。 税理士・社労士事務所に特化した人材紹介およびコンサルティング事業を展開。月間2,000名以上の税務・労務担当者の登録、年間300件以上の事務所人事相談の実績を持り、年200%以上の成長を継続中。