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公開日:2025/03/07
最終更新日:2025/03/07

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「税理士試験で人生が終わった…」
こんな言葉を聞いたことはありませんか?
税理士試験は、夢を叶える切符であると同時に、心を折る試練でもあります。
何年も努力しても合格できず、自信を失い、「自分には才能がないのでは…」と悩む人も少なくありません。
でも、それって本当に「人生の終わり」でしょうか?
この記事では、なぜ税理士試験が「人生を左右する」と言われるのか、そしてその試練をどう乗り越えるかを徹底解説します。
税理士試験で人生が終わったと言われる理由は?
税理士試験は難関資格の一つであり、多くの受験生が長期間にわたって挑戦する試験です。そのため、合否が人生に大きな影響を与えることがあります。
具体的には以下の理由のため、税理士試験で「人生が終わった」と言われることがあります。
・合格までの期間が長い
◦
税理士試験は平均で5年〜10年かかると言われています。長期間勉強に専念しても不合格が続くと、時間やお金のロスを感じることがあります。
・社会的孤立感
◦
勉強時間を確保するために、友人や家族との時間が減り、孤独感を感じることがあります。また、周囲がキャリアを積んでいく中で自分だけ停滞していると感じやすいです。
・「失敗=人生の終わり」という極端な思考
◦
何年も費やした結果が出ない場合、自信喪失に繋がり、「自分には何も残らない」というネガティブな思考に陥ることがあります。
税理士試験に受からない人の特徴は?
また、以下のような人は税理士試験に受かりにくい特徴を持っています。
1.戦略的な学習ができていない
◦
合格者は「科目ごとの特徴」を理解し、重点的に得点源を狙います。受からない人は全ての分野を平等に学ぼうとし、結果的に得点効率が悪くなります。
2.アウトプット不足
◦
理論暗記に偏りすぎたり、問題演習を怠ると実戦力がつきません。問題演習の繰り返しが重要です。
3.計画性がない
◦
長期計画を立てず、行き当たりばったりで勉強している場合、モチベーション維持や進捗管理が難しくなります。
4.メンタル管理ができない
◦
プレッシャーや不安に押し潰される人も多いです。自信を失い、途中で諦めるケースもあります。
税理士試験は人生を左右する?
税理士試験は、多くの受験生にとって人生を左右する大きな転機となることがあります。
✅ 税理士試験が人生を左右する理由
1.キャリアの飛躍的な向上
◦
合格すれば独立開業や高収入のチャンスが広がります。
◦税務・会計の専門家として、多くの企業や個人から信頼を得られるポジションに。
2.自己肯定感と達成感
◦
難関試験を突破することで大きな自信を得られます。
◦合格までの努力が、自分の人生観や価値観を変えることも。
3.自由な働き方の実現
◦
税理士資格は場所や時間に縛られない働き方が可能。
◦フリーランスや独立開業で、自分のペースで仕事を進められます。
⚖️ 一方で…注意すべき点
1.長期間の挑戦
◦
合格までに数年かかることが多く、時間と労力の投資が必要です。
◦モチベーション管理が大きな課題となることも。
2.人生設計への影響
◦
長期の勉強期間中に、結婚・出産・転職などのライフイベントとどう両立するか悩む人も多いです。
3.合格後のギャップ
◦「合格すれば全てがうまくいく」と思いがちですが、実務経験や営業力も必要です。
◦
独立後の集客や、顧客との関係構築が新たな課題となることも。
試験に合格するための心構え
税理士試験に合格するためには、知識や勉強法だけでなく、強い心構えが重要です。
✅ 1. 長期戦を覚悟する
税理士試験は「マラソン」のようなものです。
・合格まで平均3〜5年と言われています。
・一発合格を狙うのも良いですが、長期戦を想定して計画的に勉強を進めることが大切です。
・挫折しそうな時のために、「なぜ税理士になりたいのか」という目的意識を常に持ち続けましょう。
✅ 2. 勉強を「習慣化」する
・
勉強を「やる気」だけに頼ると継続が難しくなります。
・毎日のルーティンに組み込みましょう。(例:朝1時間、夜2時間など)
・「今日は疲れたから休もう」とならないよう、勉強するのが当たり前の状態を作ることが大切です。
☝️ポイント:
・「質より量」も大切。まずは机に向かう習慣をつけること。
・スキマ時間(通勤中や休憩中)も活用してインプット量を増やしましょう。
✅ 3. 完璧を目指さない
税理士試験は「相対評価」のため、60点で合格できる試験です。
・100点を目指そうとせず、合格ラインに到達すること
を意識しましょう。
・苦手な分野に時間をかけすぎず、得点源になる科目や分野に注力するのも重要です。
☝️ポイント:
・「できる問題を確実に解く」ことが合格への近道。
・ミスを減らすことに重点を置いて演習を繰り返しましょう。
✅ 4. モチベーションの管理
長期戦の中で、モチベーションの波は避けられません。
・
定期的に小さな目標を設定しましょう。(例:今月中にこの単元を完了する、など)
・合格者の体験談を読む、SNSで同じ受験生と繋がるなど、孤独を感じない環境を作るのも効果的です。
・ご褒美制度を設けるのも有効です。(例:1週間頑張ったら好きなものを食べる)
✅ 5. 失敗を受け入れる強さ
・
模試や本試験で思うような結果が出なくても、「合格する人は何度も失敗している」ことを忘れずに。
・大事なのは、失敗から何を学ぶかです。
・間違えた問題は宝物。弱点を把握し、次に活かす視点を持ちましょう。
✅ 6. 自分を信じること
最後に一番大事なのは、「自分ならできる!」と信じること。
・合格者の多くが「最後は気持ちで決まった」と言います。
・周囲の評価や試験の難しさに惑わされず、自分の可能性を信じて走り抜けましょう。
税理士試験の難易度とその理由
1. 合格率の低さ
・税理士試験は科目ごとの合格率が10〜15%前後で推移しています。5科目すべてに合格しなければならないため、最終的な合格率は約2〜3%
とも言われています。
2. 科目ごとの難易度の差
・簿記論・財務諸表論(会計科目)は比較的短期間で合格しやすいですが、
税法科目(法人税法、所得税法など)は難易度が高く、暗記量も膨大です。
3. 科目合格制度の落とし穴
・科目合格制度があるため、一見負担が軽いように見えますが、
合格までに数年かかる人が多く、モチベーション維持が大変です。
4. 膨大な学習範囲
・税法は毎年改正があり、最新の法令に対応する必要があります。また、
理論と計算の両方の力が求められるため、バランスよく学習しなければなりません。
合格までの道のりと勉強法
1. 科目選びの戦略
・
最初に会計科目(簿記論・財務諸表論)を受け、基礎を固めるのがおすすめ。
・次に
税法科目(法人税法や消費税法)に進みます。法人税法と所得税法は「必須科目」なので、どちらかは必ず選ぶ必要があります。
2. 勉強時間の目安
・1科目あたり500〜600時間が目安とされています。
・
合格までに合計3,000〜4,000時間程度を見積もると良いでしょう。
3. 効果的な勉強法
・インプットとアウトプットのバランス:
最初は理論の暗記と計算の基礎を固め、途中からは問題演習を重ねてアウトプットに力を入れます。
・短期集中型の学習:
ダラダラ長時間勉強するよりも、1日3〜4時間を集中して勉強した方が効果的です。
・過去問・模試の活用:
本試験レベルの問題に慣れるために、過去問を5年分ほど解き込むのが効果的です。模試も積極的に受験しましょう。
4. 勉強スケジュール例
期間 | 内容 |
---|---|
1〜3ヶ月 | インプット重視(テキスト・講義) |
4〜6ヶ月 | アウトプット重視(問題演習・過去問) |
7〜8ヶ月 | 模試や直前対策、苦手分野の克服 |
試験前1ヶ月 | 理論の総復習と計算の強化 |
受験生が抱える不安とその対処法
1. 合格できるか不安
・原因: 長期間の試験勉強と低い合格率から「自分は合格できるのか」と疑念を持ちやすい。
・対処法:
◦
小さな成功体験を積む: 模試や過去問で目標点数をクリアすることで自信を持つ。
◦合格者の体験談を読む: 実際に合格した人の苦労話を知ることで、現実味のある成功イメージを持てます。
◦目標を細分化: 「今週は理論暗記を20個」「簿記の過去問を3回分」など小さな目標に分ける。
2. モチベーションの低下
・原因: 勉強期間が長期化すると、飽きや疲労から意欲が低下する。
・対処法:
◦ご褒美制度: 「この単元が終わったら好きな映画を観る」など、達成後の楽しみを用意する。
◦学習環境の変化: カフェや図書館など、場所を変えて気分をリフレッシュする。
◦勉強仲間を作る: モチベーションを保つために同じ目標を持つ仲間と定期的に情報交換する
◦リフレッシュを行う
:詳細は以下
方法 | 内容 |
---|---|
定期的な運動 | 軽いジョギングやストレッチでリフレッシュ。 |
深呼吸・瞑想 | 1日5〜10分の瞑想で心を落ち着ける。 |
適度な休憩 | ポモドーロテクニック(25分勉強→5分休憩)を活用。 |
趣味の時間を確保 | 週に1回は勉強を忘れる時間を作る(映画・音楽など)。 |
睡眠の質を上げる | 7〜8時間の睡眠を確保し、夜更かしを避ける。 |
ポジティブな言葉を使う | 「失敗しても経験になる」「できるところまで頑張ろう」と自分に声をかける。 |
3. 周囲との比較や孤立感
・原因: 同年代の友人が社会人として働き始めている中で、自分だけが試験勉強をしていると孤立を感じやすい。
・対処法:
◦
SNS断ち: 合格までの期間は他人の成功や楽しそうな投稿を見ることを避ける。
◦家族や友人と話す: 時々、気軽に話せる相手と会話して気持ちをリセットする。
税理士としてのキャリアパス
1. 事務所での経験(勤務税理士)
・メリット:
◦実務経験を積みながら業界知識を広げられる。
◦顧客対応や会計ソフトの使用経験が積める。
◦給与をもらいながら、独立準備やスキルアップができる。
・デメリット:
◦事務所によっては給与が低い場合がある。
◦業務範囲が限られ、特定の税務分野に偏ることがある。
2. 独立開業(開業税理士)
・メリット:
◦自由な働き方が可能。自分のペースで業務ができる。
◦自分で報酬を決められるので、高収入の可能性も。
◦得意分野(相続税、企業顧問、コンサル等)に特化できる。
・デメリット:
◦顧客開拓の難しさ(特に最初の1〜2年)。
◦収入が安定しない可能性がある。
◦経営スキルや営業力が求められる。
3. キャリアパスの例
1.資格取得後、税理士事務所に勤務(3〜5年)
2.得意分野を見つけ、顧客対応スキルを磨く
3.独立開業 or 他分野にキャリアチェンジ(経営コンサル、FPなど)
試験に失敗したときの次のステップ
1. 再チャレンジする場合
・失敗の原因を分析: 不合格通知の点数を確認し、弱点を明確化する。
・勉強法を見直す: 前回と同じ方法ではなく、問題演習を増やしたり、スクールを変える。
・科目選びを再考: 難関科目を後回しにし、合格しやすい科目から攻める戦略も有効。
2. 他の資格への転向
・おすすめの関連資格:
◦社会保険労務士(社労士):労務管理の専門家として活躍できる。
◦中小企業診断士:経営コンサルタントとして企業のアドバイスが可能。
◦FP(ファイナンシャルプランナー):個人資産管理や相続のアドバイスができる。
◦簿記1級:企業の経理・会計分野で活躍できる資格。
3. 別のキャリアパスを模索する
・会計事務所で働きながら再受験: 勉強と実務を両立できる。
・企業の経理部門に転職: 税理士試験の勉強経験は経理・財務の業務にも活かせる。
・コンサル業界に挑戦: 税務知識を活かして、企業の経営改善に関わることができる。
まとめ
今回は「税理士試験で人生終わった」について解説させていただきました。
この記事が少しでもお役に立てば幸いです。

平川 文菜(ねこころ)