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【国税庁最新データ】相続税は「10人に1人」が課税対象の時代へ!過去最高の追徴額となった税務調査の全貌を解説

公開日:2026/02/27

最終更新日:2026/02/27

【国税庁最新データ】過去最高の追徴額となった相続税税務調査の全貌を解説

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国税庁は令和7年12月、「相続税の申告事績」と「相続税の調査等の状況」という2つのデータを発表しました。

これらを読み解くと、「相続税の課税対象者が過去最多になった」という事実と、それに対し国税庁が「無申告や海外資産への監視を過去最大級に強めている」という実態が浮き彫りになります。

本記事では、国税庁の最新データをもとに、課税対象者の拡大傾向と、AIやデジタル活用によって逃げ場がなくなりつつある税務調査の最新実態について解説します。

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【申告データ】課税割合が初の10%超え!「10人に1人」が対象に

まず注目すべきは、相続税の申告が必要な人が増加の一途をたどっている点です。 令和6年分の申告事績によると、課税割合(亡くなった人のうち相続税の申告が必要だった人の割合)は前年の9.9%から上昇し、10.4%となりました。

これは基礎控除が引き下げられた平成27年以降で過去最高であり、ついに「10人に1人が相続税を払う」時代に突入しました。

▼ 令和6年分 相続税の申告事績(前年比較)
項目 令和5年分 令和6年分 対前年比
被相続人数(死亡者数) 1,576,016人 1,605,378人 101.9%
申告書提出者数(被相続人数) 155,740人 166,730人 107.1%
課税割合 9.9% 10.4% +0.5pt
相続税額の総額 3兆53億円 3兆2,446億円 108.0%


申告書の提出者数、税額ともに過去最高を記録しており、相続税は一部の富裕層だけの問題ではなくなりつつあります。

相続財産の主役は「土地」から「現金・有価証券」へ

相続財産の内訳を見ると、かつて主流だった「土地」を抜き、現在は「現金・預貯金等」が最も多くを占めています。また、株価上昇の影響もあり、「有価証券」の割合も増加傾向にあります。

▼ 相続財産の金額構成比(令和6年分)
順位 財産の種類 金額(億円) 構成比
1 現金・預貯金等 85,602 34.9%
2 土地 74,074 30.2%
3 有価証券 43,676 17.8%
4 家屋 11,901 4.8%
5 その他 30,162 12.3%

【調査データ】「簡易な接触」と「無申告」への追徴が過去最高

課税対象者が増えれば、当然ながら国税庁のチェックも厳しくなります。最新の調査事績からは、効率的かつ厳格な調査実態が見えてきます。

① 「簡易な接触」による広範囲なチェック

調査官が自宅に来る「実地調査」だけでなく、文書や電話で申告漏れを指摘する「簡易な接触」が急増しています。件数・追徴税額ともに、公表開始以降で最高となりました。

▼ 調査手法別の実績(令和6事務年度)
調査手法 件数 対前年比 追徴税額 対前年比
実地調査 9,512件 111.2% 824億円 112.2%
簡易な接触 21,969件 117.0% 138億円 113.0%


デジタル化により、国税庁は実地調査に至らない小規模な申告漏れであっても、文書や電話で効率的にチェックを入れています。

② 「無申告」に対するペナルティ

「バレないだろう」と申告自体を行わなかった「無申告事案」に対して、国税庁は容赦ない対応をとっています。無申告事案に対する追徴税額の総額は142億円と過去最高を記録しました。

特に注意すべきは、1件当たりのペナルティの重さです。

▼ 1件当たりの追徴税額(ペナルティ)比較
区分 1件当たりの追徴税額
実地調査(全体平均) 867万円
無申告事案 2,187万円


無申告の場合、通常の調査平均と比べて約2.5倍もの重い負担が課されています。「バレない」という安易な判断が、結果的に高額な代償を招いています。

③ 海外資産・富裕層への監視強化

経済社会の国際化に対応し、国税庁は海外資産への監視も強化しています。CRS(共通報告基準)情報の活用により、海外にある預金や不動産の申告漏れ指摘が増加しました。

海外資産関連の申告漏れ課税価格:97億円(対前年比 155.5%

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相続税の税務調査 -まとめ-

最新の発表から分かるポイントは以下の通りです。

・相続税は「10人に1人」が払う身近な税金になった(課税割合10.4%)
・相続財産は「現金・有価証券」が中心となり、国税庁も把握しやすくなっている
・「簡易な接触」や「無申告」への追徴は過去最高を記録しており、逃げ得は許されない。


資金の移動や残高は容易に把握される時代です。正しい知識を持ち、早めに税理士へ相談して適正に申告を行うことが、結果として最大の資産防衛につながります。

執筆 ・ 監修

加藤慧大

株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長

株式会社ミツカルプロフェッショナル代表取締役社長。 税理士・社労士事務所に特化した人材紹介およびコンサルティング事業を展開。月間2,000名以上の税務・労務担当者の登録、年間300件以上の事務所人事相談の実績を持り、年200%以上の成長を継続中。