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公開日:2026/01/23
最終更新日:2026/01/23
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令和8年度(2026年度)税制改正大綱では、経済活動のデジタル化(DX)を後押しするため、税務手続における利便性向上と、電子データ保存に取り組む事業者への優遇措置が改めて強調されました。
個人の確定申告における「スマホ申告」の機能拡充や、青色申告特別控除における「電子帳簿保存」の優位性など、デジタルを活用することで事務負担の軽減と節税メリットの両方を享受できる環境整備が進んでいます。
本記事では、今回の改正大綱で示されたデジタル化の方向性と、事業者が押さえておくべき実務ポイントについて解説します。
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スマホ申告の領域拡大とマイナポータル連携
国税庁が推進する「スマホ申告」は、年々その対象範囲を広げています。今回の改正および近年の流れにおいて、以下の点が利便性の中心となります。
マイナポータル連携の強化
マイナンバーカードを利用してマイナポータルとe-Taxを連携させることで、控除証明書などのデータを申告書へ自動入力する機能が強化されます。 医療費通知、社会保険料控除、生命保険料控除などのデータ連携に加え、給与所得の源泉徴収票情報についても自動反映の仕組みが整備されつつあります。これにより、手入力によるミスを防ぎ、申告書作成にかかる時間が大幅に短縮されます。
UI/UXの改善と対象帳票の拡大
スマートフォン専用画面(スマホ用レイアウト)の操作性が向上し、これまでPC版でなければ入力が難しかった一部の決算書項目や、特殊な控除項目についても、スマホだけで完結できる範囲が拡大しています。 「税務署に行かず、自宅からスマホで完了」というスタイルが、給与所得者だけでなく、副業を持つ方や小規模な個人事業主にとっても標準的になりつつあります。
青色申告特別控除:「65万円」適用のための要件
個人事業主にとって最大の節税メリットである「青色申告特別控除」。 この控除額には、申告方法によって以下の差が設けられていますが、この枠組みは令和8年度以降も継続されます。
・紙で申告・保存する場合: 最大55万円
・e-Tax申告 または 電子帳簿保存を行う場合: 最大65万円
「デジタルなら10万円お得」の構造が定着
基礎控除と合わせて大きな非課税枠を確保するためには、「e-Taxによる電子申告」または「優良な電子帳簿の保存」が必須条件です。 紙での郵送提出や、税務署の窓口提出では控除額が10万円減ってしまうため、これまで紙で申告していた事業者にとっては、デジタル化への移行がそのまま直接的な節税対策となります。
電子帳簿保存法の「優良帳簿」と過少申告加算税の軽減
電子帳簿保存法への対応は、単なる義務(電子取引データの保存)だけでなく、積極的に活用することでペナルティの軽減措置を受けることができます。
過少申告加算税の「5%軽減」措置
一定の要件を満たす「優良な電子帳簿」を備え付け、事前に税務署へ届け出ている場合、もし将来の税務調査で申告漏れ(修正申告)を指摘されたとしても、課される過少申告加算税が5%軽減される措置が設けられています。
システム導入のハードル低下
市販のクラウド会計ソフトの多くは、この「優良電子帳簿」の要件(訂正削除履歴の保存など)に対応しています。 手書きの帳簿や表計算ソフトでの管理から、認定を受けたクラウド会計ソフトへ切り替えるだけで、65万円控除の要件クリアと、加算税軽減というリスクヘッジの両方を実現できる環境が整っています。
法人におけるデジタル手続の簡素化
個人だけでなく、法人税務においてもデジタル化が進められています。
自動入力・自動仕訳の推進
金融機関の入出金データや、クレジットカードの利用明細、インボイス制度対応の請求書データを会計ソフトに自動連携し、仕訳を自動生成する流れが加速しています。 今回の税制改正大綱の背景には、こうした「記帳業務の自動化」を前提とし、人為的なミスを減らすとともに、バックオフィス業務の効率化を促す狙いがあります。
GビズIDとの連携
社会保険手続きや補助金申請で利用される「GビズID」とe-Taxの連携強化も進んでおり、一つのIDで複数の行政手続きをワンストップで行える利便性が向上しています。
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税務手続のデジタル化 -まとめ-
令和8年度税制改正大綱に見られるデジタル化の推進は、納税者に新たな負担を強いるものではなく、デジタルを活用する者に対してメリットを付与する方向で設計されています。
1.個人事業主: スマホ申告とe-Tax活用で「65万円控除」を確実に確保する。
2.法人・個人共通: 会計ソフトのデータ連携を活用し、記帳の手間とミスを削減する。
税務手続のデジタル化は、もはや「詳しい人だけがやること」ではなく、「やらないと損をする(控除額が減る、手間が増える)」標準的な実務となっています。 まだ紙ベースでの管理が残っている場合は、今回の改正を機に、顧問税理士と相談の上、ペーパーレス化と電子申告への完全移行を検討することをお勧めします。
加藤慧大
株式会社ミツカルプロフェッショナル 代表取締役社長









