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【10分で分かる!】会計事務所に向いている人・向いていない人の特徴とは?

2024/11/15

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会計事務所で働くには、どのような人が向いているのでしょうか?今回は、会計事務所に向いている人と向いていない人の特徴をご紹介します。

また、活躍するために必要なスキルについてもお話ししていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

会計事務所の仕事内容とは

会計事務所では、主に会社や個人事業主との顧問契約を結び、経理や決算、納税のサポート業務を行います。基本的には、独占業務である「税務の代理」「税務書類の作成」「税務相談」を税理士が行い、その他業務を会計事務スタッフや税理士補助が行います。

会計事務所の仕事内容は以下の通りです。

業務内容 詳細
記帳代行 クライアントの取引を記録し、帳簿を作成する業務。領収書や請求書などの書類を整理し、会計ソフトに入力。
決算業務 年次、四半期、月次の決算書類を作成する業務。貸借対照表や損益計算書を作成し、経営状況を報告。
税務申告 法人税、所得税、消費税などの税務申告書を作成し、税務署に提出する業務。税務調査への対応も含む。
巡回監査 クライアントを定期的に訪問し、会計記録や内部統制のチェック、アドバイスを行う業務。
コンサルティング業務 クライアントの経営改善や財務戦略に関する助言を提供する業務。事業計画の策定や資金調達のサポートも行う。
その他事務業務 電話対応、書類整理、ファイリング、データ入力など、会計事務所の日常業務をサポートする業務。

会計事務所に向いている人とは?

会計事務所に向いている人とは、どのような特徴を持つ人物なのでしょうか。向いている人の特徴を4つご紹介いたします。

数字に強く分析能力が高い

会計事務所で働くにあたって、まず必要とされる能力は数字に強いことです。

毎日の業務には、数値の入力や計算、分析が欠かせません。これらの業務を効率よくこなすためには、基本的な数学力はもちろん、複雑な計算もスムーズにこなせる能力が求められます。また、数字だけでなく、その数値が示す意味を理解し、分析する能力も重要となります。

例えば、財務諸表を見て企業の経営状況を読み取るためには、数字をただ処理するだけでなく、その背後にある事実や傾向を把握する洞察力が必要です。

これらの能力を持つ人は、会計事務所での業務をスムーズに進めることができ、より深いレベルでクライアントの経営支援が可能となるでしょう。

細かい作業が得意

細かい作業への耐性も会計事務所で働くうえで、大切なスキルの1つです。

会計事務所では、膨大な数のデータを扱い、それらを正確に分類し、記録する作業が基本となります。そのため、細部にわたる作業を正確かつ迅速にこなすことが求められます。

一つのミスが大きな問題を引き起こす可能性もあるため、細かい作業に対する丁寧さと注意深さが必要となります。

その一方で、細かい作業が得意な人は、一見すると単純で繰り返しの作業でも、その中に新たな発見や改善点を見つけることができると言われています。これは、会計業務においても同様で、例えば、財務データの分析を通じて、企業の経営課題の発見や解決策の提案など、クライアントに対する価値提供に繋がる可能性があります。

コミュニケーション能力が高い

会計事務所で働く上で大切なスキルの一つが、コミュニケーション能力です。

これは、クライアントとの関係を築き、彼らのビジネスや財務状況を深く理解するために必要なスキルです。クライアントとの信頼関係を確立するためには、自分の考えや提案を具体的かつ、効果的に伝えることが求められます。

また、会計事務所ではチームでの作業が多く、他のスタッフや部門との連携も必要になります。そのため、チーム内での意思疎通をスムーズに行い、協力関係を築くためにも、コミュニケーション能力は欠かせません。

さらに、専門知識を一般の人々にわかりやすく説明することも求められます。このように、会計事務所で働くには、多角的な視点からのコミュニケーション能力が求められます。

勉強が好き

会計事務所で活躍するためには、常に新しい知識を吸収し続けることが求められます。 税法は年々変わり、新たなルールや規定がどんどん出てきます。また、クライアントの業界やビジネスモデルに関する知識も必要となります。これらを学び続けるためには、自分から進んで学ぶ姿勢、つまり「勉強が好き」であることが重要です。

しかし、ただ学ぶだけではなく、その知識を実践に活かすことも大切です。学んだことを具体的な業務に生かし、クライアントの問題解決につなげる能力も求められます。そのため、勉強が好きであると同時に、応用力も必要とされます。

会計事務所で働くことは、知識を深め、スキルを磨く絶好の機会です。 勉強が好きな人なら、より一層その可能性を最大限に引き出すことができるでしょう。

職種別特徴から見る会計事務所に向いている人

会計事務所には、「税理士」「税理士補助」「会計スタッフ」といった、様々な職種があります。

以下では、職種別に向いている人の特徴をご紹介いたします。 参考程度にご覧いただけると幸いです。

税理士

税理士は、国家資格を持つ、国が認めた税務の専門家のことです。 基本的には、税に関する専門知識が必要な、税務・会計業務を経営者に代わり行います。

しかし、最近は会計業務がパソコン上でできるようになったため、税理士の役割も変わりつつあります。計算処理能力の高さだけでなく、数字から経営課題やムダなお金の動きを読み取る力、そして経営者に対して信頼されるだけの知識や対人スキルをバランスよく持つことが、現代の税理士が目指すべき姿と言えるでしょう。 そのため下記に示す能力を持つ人が税理士に向いている人であると考えられます。

  • ・数字に苦手意識が無い
  • ・情報を整理、分析することが得意
  • ・知識のアップデートを行う向上心がある
  • ・コミュニケーション能力がある
  • ・利他の精神や正義感、責任感がある

税理士として成功するためには、クライアントの利益を最大化するための判断力が求められます。そのためには、常に自信と責任感を持ち、最新の情報や知識を追い求めることが必要となります。また、信頼関係を築くためには、誠実で親切な対応や、専門知識について一般人でもわかるように説明する能力も欠かせません。上記のような特徴を備えている方は、税理士として輝くことができるでしょう。

税理士資格を取得するための難易度は以下の記事で詳細に解説しております。
税理士試験の難易度は?資格取得までの学習の仕方

税理士補助

税理士補助は、会計事務所の職種の中でも特に基礎的な業務を担います。税理士の指導の下、顧客の帳簿作成や税務申告の準備に関わることが主な仕事内容となります。税理士補助の職務には、細部への注意力と丁寧な作業が求められます。

また、税理士補助は税理士と直接働く機会が多いため、税理士の役割や業務内容を近くで見ることができます。 これは税理士を目指す人にとって、貴重な経験となります。

税理士補助は以下の特徴を持つ人が多いです。

  • ・細かい作業が得意
  • ・基本的な会計知識とスキルがある
  • ・協調性がある
  • ・税理士を目指している
  • ・アドバイスやフィードバックを素直に受け入れ、改善する能力がある

税理士補助は、税理士の業務をスムーズに進行させるために不可欠で、正確かつ迅速な作業が求められます。会計事務所での経験を積み、必要なスキルを身につけることで、スキルアップを目指すことも可能です。

会計スタッフ

会計スタッフは、取引記録、財務報告書作成、税金計算・申告などの、会計・経理業務を行います。基本的な会計知識とスキルが求められ、会計ソフトやWord、Excelの操作も必要となります。

会計スタッフは以下のスキルを持つ人が多いと言われています。

  • ・基本的な会計知識
  • ・簿記およびコンピュータスキルがある
  • ・コミュニケーション能力
  • ・状況や環境の変化に適応する柔軟力
  • ・ITリテラシーが高い

会計事務所に向いていない人とは?

これまで、会計事務所に向いている人や会計事務所の職種別に向いている人を紹介してきました。次は、会計事務所に向いていない人とは、どのような特徴を持つ人物なのかを見ていきます。

コミュニケーションがとれない人

会計事務所では、チームでの作業が多いほか、クライアントとのコミュニケーションも重要です。したがって、コミュニケーションが苦手な人は会計事務所には向いていないかもしれません。

特に税理士は、クライアントの要望を正確に理解し、その要望に対する最適な解決策を提案するためのコミュニケーション能力が必須となります。

また、同僚や上司との円滑なコミュニケーション能力も求められます。これは、業務の進行状況を共有したり、問題が発生した際に迅速に解決するためにも必要なスキルです。 さらに、税法の変更や新たな経営課題など、様々な情報を正確に理解し、それを他者に説明する能力も必要となります。

したがって、コミュニケーションが苦手な人には向かない職場であると言えるでしょう。

しかし、コミュニケーション能力は努力や意識次第で向上するスキルです。コミュニケーションが苦手でも、その意欲があれば成長可能な分野です。

数字や分析が苦手な人

会計事務所で働く上で避けて通れないのが、数字の取り扱いと分析です。財務状況の分析、税金計算、予算作成などは、数字に強いだけでなく、その背後にある意味を理解し、適切に解釈する力も必要とされます。このような数値に関する業務が苦手な人にとって、会計事務所の仕事はストレスに感じるかもしれません。

しかし、苦手意識があるからといってすぐにあきらめるのではなく、研修や勉強を通じてスキルを身につけることも可能です。税理士業界は専門性が高いため、学び続ける意欲がある人にとっては、成長の機会に溢れています。しかし、数字や分析が本質的に苦手で、それを克服する意欲や時間がない人にとっては、他の職種を検討した方が良いかもしれません。

協調性がない人

会計事務所では、一つの案件を解決するために多くのスタッフが連携して働きます。税理士、税理士補助、会計スタッフ等、多様な職種の人々と協力しながら業務を進めていくのが一般的です。

そのため、協調性がない人は会計事務所で働くのに適していません。特に、自分の意見や考え方を押し通すばかりで、他人の意見を尊重しない人や、チームワークを大切にしない人は、チーム内でのコミュニケーションが円滑に行えず問題を引き起こすことがあります。 また、協調性がないと、自分一人で全ての業務をこなすことは難しく、効率的に業務を進めることが難しくなります。したがって、協調性がない人は、会計事務所に向いていないと言えます。

会計事務所に向いている人-まとめ

会計事務所に向いている人・向いていない人の特徴、そして職種別の特徴について詳しく解説しました。

要約すると、数字や分析が得意な人、細部に目を配ることができる人、良好なコミュニケーション能力を持つ人、そして新しい知識を学ぶことが好きな人が会計事務所に向いていると言えるでしょう。

一方で、数字やデータ分析に不安を感じる人、他人と協力して働くことが難しい人、新しい知識を更新し続ける向上心が無い人は、会計事務所の環境には適合しづらいかもしれません。

税理士、税理士補助、会計スタッフなど、会計事務所の中には様々な職種が存在します。それぞれの職種ごとに求められる能力や適性は異なりますので、自分自身のスキルや興味を考慮しながら最適な職種を選ぶことが肝心です。

あなた自身が会計事務所で働くことが自分に合っているのか、これらの情報を参考に是非一度、考えてみてください。

執筆 ・ 監修

城之内 楊

株式会社ミツカル代表取締役社長

株式会社ミツカル代表取締役社長。 1990年生まれ。20代では士業向けのコンサルティング会社(株式会社アックスコンサルティング)で最年少役員として8年間勤務。これまで、3,000以上の税理士事務所のコンサルティングや士業向けのセミナーに複数登壇。さらにはスタートアップから上場企業まで外部顧問や役員としても活躍する。 退職後、税理士業界を活性化するために、税理士事務所の採用支援サービスを展開する株式会社ミツカルを創業。ミツカルでは年間2,400名以上の税理士事務所の求職者をサポート。審査基準を通過した優良事務所のみを紹介しており、ミスマッチのない転職支援を行っている。